第1章 概要
製品ライフサイクルに関する注記
Red Hat Enterprise Linux 6 は現在、製品ライフサイクルのメンテナンスサポートフェーズ 2 に入っているため、新機能およびハードウェアの機能強化が提供される予定はありません。したがって、Red Hat Enterprise Linux 6.9 は、バグ修正に重点を置いた安定したリリースを提供します。これに続く更新は、条件を満たした重大なセキュリティー修正や、業務に影響を与える緊急の問題に限られます。詳細は 「Red Hat Enterprise Linux のライフサイクル」 を参照してください。
インプレースアップグレード
Red Hat Enterprise Linux のサブスクリプションは特定のリリースに紐付けられているわけではないので、既存のお客様はいつでも無料で Red Hat Enterprise Linux 6 インフラストラクチャーを Red Hat Enterprise Linux 7 に更新して、アップストリームからの最新の技術革新を活用することができます。Red Hat Enterprise Linux 7 へのアップグレードを簡素化するために、Red Hat では Preupgrade Assistant と Red Hat Upgrade Tool を用意しています。詳細情報については、2章全般的な更新 を参照してください。
セキュリティー
- GnuTLS コンポーネントに TLS プロトコルのバージョン 1.2 のサポートが追加されたことで、Red Hat Enterprise Linux 6 は提供されるセキュリティーライブラリーで TLS 1.2 の完全サポートを提供します。TLS 1.2 は PCI-DSS 3.1 などの最新のセキュリティー標準で推奨されています。詳細情報は、11章セキュリティー を参照してください。
OpenSCAP
1.2.13 は、米国標準技術局 (NIST) の Security Content Automation Protocol (SCAP) 1.2 により、認証設定カテゴリーの Common Vulnerabilities and Exposure (CVE) オプションで認証されています。詳細情報は、11章セキュリティー を参照してください。- MD5、SHA0、RC4、または 1024 ビットよりも短い DH といった暗号化プロトコルやアルゴリズムは安全でないとみなされ、廃止されました。また、EXPORT 暗号スイートのサポートも削除されました。詳細は、Red Hat Enterprise Linux 6.9 Technical Notes を参照してください。
Red Hat Insights
Red Hat Enterprise Linux 6.7 以降では、Red Hat Insights サービスが利用可能になっています。Red Hat Insights は、使用中のデプロイメントに影響が及ぶ前に既知の技術的問題を特定し、分析、解決することを可能にするよう設計されたプロアクティブなサービスです。Insights は Red Hat Support Engineers、文書化されたソリューション、および解決済みの問題からなる複合情報を活用して、システム管理者に関連性のある実行可能な情報を提供します。
このサービスは、カスタマーポータル https://access.redhat.com/insights/ または Red Hat Satellite でホストされており、そこから提供されます。ご使用中のシステムを登録するには、Getting Started Guide for Insights にある手順に従ってください。データセキュリティーや制限に関する詳細情報は、https://access.redhat.com/insights/splash/ を参照してください。
Red Hat Customer Portal Labs
Red Hat Customer Portal Labs は、カスタマーポータル上で利用できるツールセット (https://access.redhat.com/labs/) です。Red Hat Customer Portal Labs のアプリケーションは、パフォーマンスの改善、迅速なトラブルシュート、セキュリティー問題の特定、複雑なアプリケーションの迅速なデプロイと設定に役立ちます。一般的なアプリケーションは以下の通りです。