1.3. 利用可能なサービス
すべての Red Hat Enterprise Linux システムには、ローカルシステムのローカルユーザーの認証を設定するのに利用可能なサービスがいくつかあります。これらには以下が含まれます。
- 認証設定
- 認証設定ツール(authconfig)は、システムにさまざまなアイデンティティーバックエンドと、そのシステムへの認証手段(パスワード、フィンガープリント、スマートカードなど)を設定します。
- Identity バックエンドの設定
- SSSD (Security System Services Daemon) は、Microsoft Active Directory や Red Hat Enterprise Linux IdM などの複数のアイデンティティープロバイダー ) 主に LDAP ベースのディレクトリー) を設定します。これは、ローカルシステムとアプリケーションの両方で使用できます。パスワードとチケットがキャッシュされ、認証情報を再利用することでオフライン認証とシングルサインオンが可能になります。
- realmd サービスは、認証バックエンド(IdM の SSSD)の設定を可能にするコマンドラインユーティリティーです。realmd サービスは、DNS レコードに基づいて利用可能な IdM ドメインを検出し、SSSD を設定してから、システムをアカウントとしてドメインに参加させます。
- NSS (Name Service Switch) は、ユーザー、グループ、またはホストの情報を返す低レベルのシステムコールのメカニズムです。NSS は、必要な情報を取得するのに使用するモジュールであるソースを決定します。たとえば、ユーザー情報は
/etc/passwd
ファイルや LDAP ベースのディレクトリーなどの従来の UNIX ファイルに配置できますが、ホストアドレスは/etc/hosts
ファイルや DNS レコードなどのファイルから読み取ることができます。NSS は情報が保存される場所を特定します。
- 認証メカニズム
- プラグ可能な認証モジュール (PAM) は、認証ポリシーを設定するシステムを提供します。認証に PAM を使用するアプリケーションは、認証のさまざまな側面を制御する異なるモジュールを読み込みます。アプリケーションが使用する PAM モジュールは、アプリケーションの設定方法に基づいています。利用可能な PAM モジュールには、Kerberos、Winbind、またはローカルの UNIX ファイルベースの認証が含まれます。
その他のサービスやアプリケーションも利用できますが、これらは一般的な設定です。