7.2. root ファイルシステムをシングルパスデバイスからマルチパスデバイスへ移動
シングルパスのデバイスにシステムをインストールしてから、別のパスを root ファイルシステムに追加する場合は、root ファイルシステムをマルチパスのデバイスに移行する必要があります。シングルパスからマルチパスへの移行については、以下の手順を参照してください。
前提条件
-
device-mapper-multipath
パッケージがインストールされている。
手順
/etc/multipath.conf
設定ファイルを作成し、multipath モジュールをロードし、multipathd
systemd
サービスを有効にします。# yum install device-mapper-multipath
以下のコマンドを実行して
/etc/multipath.conf
設定ファイルを作成、マルチパスモジュールをロードしてmultipathd
のchkconfig
をon
に設定します。# mpathconf --enable
-
find_multipaths
設定パラメーターがyes
に設定されていない場合は、Preventing devices from multipathing の説明にしたがって/etc/multipath.conf
のblacklist
およびblacklist_exceptions
セクションを編集します。 検出され次第、root デバイスにマルチパスデバイスを構築させるため、次のコマンドを実行します。また、このコマンドを実行すると、パスが 1 つしかない場合でも必ず
find_multipaths
がデバイスを許可するようになります。# multipath -a root_devname
たとえば、root デバイスが
/dev/sdb
の場合は、次のコマンドを実行します。#
multipath -a /dev/sdb
wwid '3600d02300069c9ce09d41c4ac9c53200' added
multipath
コマンドを実行して設定ファイルの設定が正しく行われたことを確認し、次のような行が出力されていることを検索します。これは、コマンドがマルチパスデバイスの作成に失敗したことを示しています。date wwid: ignoring map
たとえば、デバイスの WWID が 3600d02300069c9ce09d41c4ac9c53200 の場合は、次のような行が出力に表示されます。
# multipath Oct 21 09:37:19 | 3600d02300069c9ce09d41c4ac9c53200: ignoring map
multipath
を使用してinitramfs
ファイルシステムを再構築します。# dracut --force -H --add multipath
- マシンをシャットダウンします。
- マシンを起動します。
- 他のパスがマシンから見えるようにする。
検証
以下のコマンドを実行して、マルチパスデバイスが作成されているかどうかを確認します。
# multipath -l | grep 3600d02300069c9ce09d41c4ac9c53200 mpatha (3600d02300069c9ce09d41c4ac9c53200) dm-0 3PARdata,VV