4.17. 仮想化
ハードウェア暗号化デバイスを自動的にホットプラグできるようになりました。
以前は、仲介デバイスが開始される前に暗号化デバイスがホスト上に存在していた場合のみ、パススルー用の暗号化デバイスを定義できました。これで、仮想マシン (VM) にパススルーするすべての暗号化デバイスをリストする仲介デバイスマトリックスを定義できるようになりました。その結果、指定された暗号化デバイスは、後で使用可能になった場合、実行中の VM に自動的にパススルーされます。また、デバイスが使用できなくなると、デバイスは VM から削除されますが、ゲストオペレーティングシステムは正常に動作し続けます。
Bugzilla:1871126
IBM Z 上の PCI パススルーデバイスのパフォーマンスの向上
この更新では、I/O 処理に対する複数の改善により、IBM Z ハードウェアでの PCI パススルー実装が強化されました。その結果、IBM Z ホスト上の KVM 仮想マシン (VM) にパススルーされる PCI デバイスのパフォーマンスが大幅に向上しました。
さらに、ISM デバイスを IBM Z ホスト上の VM に割り当てることができるようになりました。
Bugzilla:1871143
新しいパッケージ: passt
この更新では、passt
パッケージが追加され、仮想マシンで passt
ユーザーモードネットワークバックエンドを使用できるようになります。
passt
の使用に関する詳細は、passt ユーザー空間の接続設定 を参照してください。
Bugzilla:2131015
zPCI デバイスの割り当て
IBM Z ハードウェア上で実行される RHEL でホストされる仮想マシン (VM) に、zPCI デバイスをパススルーデバイスとして接続できるようになりました。たとえば、これを使用すると、仮想マシンで NVMe フラッシュドライブを使用できます。
Jira:RHELPLAN-59528
新しいパッケージ: python-virt-firmware
この更新では、Open Virtual Machine Firmware (OVMF) ファームウェアイメージを処理するためのツールが含まれる python-virt-firmware
パッケージが追加されます。これらのツールは、たとえば次の目的で使用できます。
- ファームウェアイメージのコンテンツの出力
-
edk2
変数ストアの更新 - QEMU で仮想マシンを起動せずにセキュアブートキーの登録を処理する
結果として、これらにより OVMF イメージのビルドが容易になります。
Bugzilla:2089785