メータリング
OpenShift Container Platform でのメータリングの設定および使用
概要
第1章 メータリング
メータリングは非推奨の機能です。非推奨の機能は依然として OpenShift Container Platform に含まれており、引き続きサポートされますが、本製品の今後のリリースで削除されるため、新規デプロイメントでの使用は推奨されません。
OpenShift Container Platform で非推奨となったか、または削除された主な機能の最新の一覧については、OpenShift Container Platform リリースノートの 非推奨および削除された機能セクションを参照してください。
1.1. メータリングの概要
メータリングは、異なるデータソースからデータを処理するためのレポートを作成できる汎用のデータ分析ツールです。クラスター管理者として、メータリングを使用してクラスターの内容を分析できます。独自のクエリーを作成するか、または事前定義 SQL クエリーを使用して、利用可能な異なるデータソースからデータを処理する方法を定義できます。
メータリングは主にデフォルトデータとして Prometheus を使用するクラスター内のメトリクスデータにフォーカスを置き、メータリングのユーザーが Pod、namespace、および他のほとんどの Kubernetes リソースについてのレポートを行えるようにします。
メータリングは OpenShift Container Platform 4.x クラスター以降にインストールできます。
1.1.1. メータリングのインストール
メータリングは、CLI および Web コンソールを使用して OpenShift Container Platform 4.x 以降にインストールできます。詳細は、メータリングのインストール について参照してください。
1.1.2. メータリングのアップグレード
メータリングは、メータリング Operator サブスクリプションを更新してアップグレードできます。以下のタスクを確認します。
-
MeteringConfig
カスタムリソースはメータリングのインストールについてのすべての設定の詳細を指定します。メータリングスタックを最初にインストールすると、デフォルトのMeteringConfig
カスタムリソースが生成されます。このデフォルトファイルを変更するには、ドキュメントのサンプルを使用します。 -
Report カスタムリソースは、SQL クエリーを使用して定期的な ETL (Extract Transform および Load) ジョブを管理する方法を提供します。レポートは、実行する実際の SQL クエリーを提供する
ReportQuery
リソースや、ReportQuery
およびReport
リソースで利用できるデータを定義するReportDataSource
リソースなどの他のメータリングリソースで設定されます。
1.1.3. メータリングの使用
メータリングを使用してレポートを作成し、レポート結果を表示できます。詳細は、メータリングの使用例 を参照してください。
1.1.4. メータリングのトラブルシューティング
以下のセクションを使用して、メータリングに関する特定の問題のトラブルシューティングを行うこと ができます。
- 十分なコンピュートリソースがない
-
StorageClass
リソースが設定されていない - シークレットが正しく設定されていない
1.1.5. メータリングのデバッグ
以下のセクションを使用して、メータリングの特定の問題をデバッグ できます。
- レポート Operator ログの取得
- presto-cli を使用した Presto のクエリー
- beeline を使用した Hive のクエリー
- Hive Web UI へのポート転送
- HDFS へのポート転送
- メータリング Ansible Operator
1.1.6. メータリングのアンインストール
メータリングリソースを OpenShift Container Platform クラスターから削除し、これをクリーンアップすることができます。詳細は、メータリングのアンインストール について参照してください。
1.1.7. メータリングリソース
メータリングには、メータリングのデプロイメントやインストール、およびメータリングが提供するレポート機能を管理するために使用できるリソースが多数含まれています。
メータリングは以下のカスタムリソース定義 (CRD) を使用して管理されます。
MeteringConfig | デプロイメントのメータリングスタックを設定します。メータリングスタックを設定する各コンポーネントを制御するカスタマイズおよび設定オプションが含まれます。 |
レポート | 使用するクエリー、クエリーを実行するタイミングおよび頻度、および結果を保存する場所を制御します。 |
レポートクエリー |
|
ReportDataSource |
|
第2章 メータリングのインストール
メータリングは非推奨の機能です。非推奨の機能は依然として OpenShift Container Platform に含まれており、引き続きサポートされますが、本製品の今後のリリースで削除されるため、新規デプロイメントでの使用は推奨されません。
OpenShift Container Platform で非推奨となったか、または削除された主な機能の最新の一覧については、OpenShift Container Platform リリースノートの 非推奨および削除された機能セクションを参照してください。
メータリングをクラスターにインストールする前に、以下のセクションを確認します。
メータリングのインストールを開始するには、まず OperatorHub からメータリング Operator をインストールします。次に、MeteringConfig
カスタムリソース (CR) を作成してメータリングのインスタンスを設定します。メータリング Operator をインストールすると、ドキュメントのサンプルを使用して変更できるデフォルトの MeteringConfig
リソースが作成されます。MeteringConfig
リソースを作成したら、メータリングスタックをインストールします。最後に、インストールを検証します。
2.1. 前提条件
メータリングには、以下のコンポーネントが必要です。
-
ボリュームの動的プロビジョニング用の
StorageClass
。メータリングは、数多くの異なるストレージソリューションをサポートします。 - 4GB メモリー、4 CPU コアが利用できるクラスター容量と、2 CPU コアと 2GB メモリーの容量を持つ 1 つ以上のノード。
メータリングによってインストールされている最大規模の単一 Pod に必要な最小リソースは 2GB のメモリーと 2 CPU コアです。
- メモリーおよび CPU の消費量はこれより低くなることがありますが、レポートの実行時や大規模なクラスターのデータの収集時には、消費量は急上昇します。
2.2. メータリング Operator のインストール
メータリングは、メータリング Operator をデプロイしてインストールできます。メータリング Operator はメータリングスタックのコンポーネントを作成し、管理します。
Web コンソールまたは CLI の oc new-project
コマンドを使用して、openshift-
で始まる Project を作成することはできません。
メータリング Operator が openshift-metering
以外の namespace を使用してインストールされている場合、メータリングレポートは CLI の使用によってのみ表示できます。この実行は、openshift-metering
namespace を使用するために、インストール手順全体で強く推奨されます。
2.2.1. Web コンソールでのメータリングのインストール
OpenShift Container Platform Web コンソールを使ってメータリング Operator をインストールすることができます。
手順
oc create -f <file-name>.yaml
コマンドで、メータリング Operator の namespace オブジェクト YAML ファイルを作成します。CLI を使用して namespace を作成する必要があります。たとえば、metering-namespace.yaml
のようになります。apiVersion: v1 kind: Namespace metadata: name: openshift-metering 1 annotations: openshift.io/node-selector: "" 2 labels: openshift.io/cluster-monitoring: "true"
-
OpenShift Container Platform Web コンソールで、Operators → OperatorHub をクリックします。
metering
のフィルターで、メータリング Operator を検索します。 - Metering カードをクリックして、パッケージの説明を確認してから Install をクリックします。
- Update Channel、Installation Mode、および Approval Strategy を選択します。
- Install をクリックします。
Operators → Installed Operators ページに切り替えて、メータリング Operator がインストールされていることを確認します。メータリング Operator では、インストールの完了時に Status が Succeeded になります。
注記メータリング Operator が表示されるまでに数分の時間がかかる場合があります。
- Installed Operators ページで Metering をクリックし、Operator Details を確認します。Details ページから、メータリングに関連する異なるリソースを作成できます。
メータリングのインストールを完了するには、メータリングを設定し、メータリングスタックのコンポーネントをインストールできるように MeteringConfig
リソースを作成します。
2.2.2. CLI を使用したメータリングのインストール
OpenShift Container Platform CLI を使用して、メータリング Operator をインストールできます。
手順
メータリング Operator の
Namespace
オブジェクト YAML ファイルを作成します。CLI を使用して namespace を作成する必要があります。たとえば、metering-namespace.yaml
のようになります。apiVersion: v1 kind: Namespace metadata: name: openshift-metering 1 annotations: openshift.io/node-selector: "" 2 labels: openshift.io/cluster-monitoring: "true"
Namespace
オブジェクトを作成します。$ oc create -f <file-name>.yaml
以下は例になります。
$ oc create -f openshift-metering.yaml
OperatorGroup
オブジェクト YAML ファイルを作成します。たとえば、metering-og
のようになります。apiVersion: operators.coreos.com/v1 kind: OperatorGroup metadata: name: openshift-metering 1 namespace: openshift-metering 2 spec: targetNamespaces: - openshift-metering
Subscription
オブジェクトの YAML ファイルを作成し、namespace をメータリング Operator にサブスクライブします。このオブジェクトは、redhat-operators
カタログソースの最近リリースされたバージョンをターゲットにします。たとえば、metering-sub.yaml
のようになります。apiVersion: operators.coreos.com/v1alpha1 kind: Subscription metadata: name: metering-ocp 1 namespace: openshift-metering 2 spec: channel: "4.6" 3 source: "redhat-operators" 4 sourceNamespace: "openshift-marketplace" name: "metering-ocp" installPlanApproval: "Automatic" 5
- 1
- 名前は任意です。
- 2
openshift-logging
namespace を指定する必要があります。- 3
- 4.6 をチャネルとして指定します。
- 4
metering-ocp
パッケージマニフェストが含まれる、redhat-operators
カタログソースを指定します。OpenShift Container Platform が、非接続クラスターとも呼ばれる制限されたネットワークにインストールされている場合、Operator LifeCycle Manager (OLM) の設定時に作成したCatalogSource
オブジェクトの名前を指定します。- 5
- 自動インストール計画の承認を指定します。
2.3. メータリングスタックのインストール
メータリング Operator をクラスターに追加した後に、メータリングスタックをインストールしてメータリングのコンポーネントをインストールできます。
2.4. 前提条件
- 設定オプション を確認します。
MeteringConfig
リソースを作成します。以下のプロセスを開始し、デフォルトのMeteringConfig
リソースを生成し、ドキュメントのサンプルを使用して特定のインストール用にこのデフォルトファイルを変更します。以下のトピックを参照して、MeteringConfig
リソースを作成します。- 設定オプションについては、メータリングの設定について を参照してください。
- 少なくとも、永続ストレージを設定 し、Hive メタストアを設定 する必要があります。
openshift-metering
namespace には、1 つの MeteringConfig
リソースのみを配置できます。その他の設定はサポートされません。
手順
-
Web コンソールから、
openshift-metering
プロジェクトのメータリング Operator についての Operator Details ページにいることを確認します。Operators → Installed Operators をクリックしてこのページに移動してから、メータリング Operator を選択します。 Provided APIs の下で、メータリング設定カードの Create Instance をクリックします。これにより、YAML エディターがデフォルトの
MeteringConfig
リソースファイルと共に開き、ここで設定を定義できます。注記設定ファイルやサポートされるすべての設定オプションの例については、メータリングの設定についてのドキュメント を参照してください。
-
MeteringConfig
リソースを YAML エディターに入力し、Create をクリックします。
MeteringConfig
リソースは、メータリングスタックに必要なリソースの作成を開始します。これで、インストールを検証できるようになります。
2.5. メータリングインストールの確認
以下のチェックのいずれかを実行してメータリングのインストールを確認することができます。
メータリングのバージョンについて、メータリング Operator の
ClusterServiceVersion
(CSV) リソースを確認します。これは、Web コンソールまたは CLI のいずれかで実行できます。手順 (UI)
-
openshift-metering
namespace の Operators → Installed Operators に移動します。 - Metering Operator をクリックします。
- Subscription Details の Subscription をクリックします。
- Installed Version を確認します。
手順 (CLI)
openshift-metering
namespace でメータリング Operator CSV を確認します。$ oc --namespace openshift-metering get csv
出力例
NAME DISPLAY VERSION REPLACES PHASE metering-operator.v4.6.0 Metering 4.6.0 Succeeded
-
openshift-metering
namespace のすべての必要な Pod が作成されていることを確認します。これは、Web コンソールまたは CLI のいずれかで実行できます。注記多くの Pod は、それらが準備状態にあると見なされる前に機能するために他のコンポーネントに依存する必要があります。他の Pod の起動に時間がかかりすぎる場合、一部の Pod は再起動する可能性があります。これはメータリング Operator のインストール時に予想されます。
手順 (UI)
- メータリング namespace で Workloads → Pods に移動し、Pod が作成されていることを確認します。これには、メータリングスタックをインストールしてから数分の時間がかかることがあります。
手順 (CLI)
openshift-metering
namespace のすべての必要な Pod が作成されていることを確認します。$ oc -n openshift-metering get pods
出力例
NAME READY STATUS RESTARTS AGE hive-metastore-0 2/2 Running 0 3m28s hive-server-0 3/3 Running 0 3m28s metering-operator-68dd64cfb6-2k7d9 2/2 Running 0 5m17s presto-coordinator-0 2/2 Running 0 3m9s reporting-operator-5588964bf8-x2tkn 2/2 Running 0 2m40s
ReportDataSource
リソースが新規データをインポートし、EARLIEST METRIC
列の有効なタイムスタンプによって示唆されていることを確認します。これは数分の時間がかかる可能性があります。データをインポートしない-rawReportDataSource
リソースを除外します。$ oc get reportdatasources -n openshift-metering | grep -v raw
出力例
NAME EARLIEST METRIC NEWEST METRIC IMPORT START IMPORT END LAST IMPORT TIME AGE node-allocatable-cpu-cores 2019-08-05T16:52:00Z 2019-08-05T18:52:00Z 2019-08-05T16:52:00Z 2019-08-05T18:52:00Z 2019-08-05T18:54:45Z 9m50s node-allocatable-memory-bytes 2019-08-05T16:51:00Z 2019-08-05T18:51:00Z 2019-08-05T16:51:00Z 2019-08-05T18:51:00Z 2019-08-05T18:54:45Z 9m50s node-capacity-cpu-cores 2019-08-05T16:51:00Z 2019-08-05T18:29:00Z 2019-08-05T16:51:00Z 2019-08-05T18:29:00Z 2019-08-05T18:54:39Z 9m50s node-capacity-memory-bytes 2019-08-05T16:52:00Z 2019-08-05T18:41:00Z 2019-08-05T16:52:00Z 2019-08-05T18:41:00Z 2019-08-05T18:54:44Z 9m50s persistentvolumeclaim-capacity-bytes 2019-08-05T16:51:00Z 2019-08-05T18:29:00Z 2019-08-05T16:51:00Z 2019-08-05T18:29:00Z 2019-08-05T18:54:43Z 9m50s persistentvolumeclaim-phase 2019-08-05T16:51:00Z 2019-08-05T18:29:00Z 2019-08-05T16:51:00Z 2019-08-05T18:29:00Z 2019-08-05T18:54:28Z 9m50s persistentvolumeclaim-request-bytes 2019-08-05T16:52:00Z 2019-08-05T18:30:00Z 2019-08-05T16:52:00Z 2019-08-05T18:30:00Z 2019-08-05T18:54:34Z 9m50s persistentvolumeclaim-usage-bytes 2019-08-05T16:52:00Z 2019-08-05T18:30:00Z 2019-08-05T16:52:00Z 2019-08-05T18:30:00Z 2019-08-05T18:54:36Z 9m49s pod-limit-cpu-cores 2019-08-05T16:52:00Z 2019-08-05T18:30:00Z 2019-08-05T16:52:00Z 2019-08-05T18:30:00Z 2019-08-05T18:54:26Z 9m49s pod-limit-memory-bytes 2019-08-05T16:51:00Z 2019-08-05T18:40:00Z 2019-08-05T16:51:00Z 2019-08-05T18:40:00Z 2019-08-05T18:54:30Z 9m49s pod-persistentvolumeclaim-request-info 2019-08-05T16:51:00Z 2019-08-05T18:40:00Z 2019-08-05T16:51:00Z 2019-08-05T18:40:00Z 2019-08-05T18:54:37Z 9m49s pod-request-cpu-cores 2019-08-05T16:51:00Z 2019-08-05T18:18:00Z 2019-08-05T16:51:00Z 2019-08-05T18:18:00Z 2019-08-05T18:54:24Z 9m49s pod-request-memory-bytes 2019-08-05T16:52:00Z 2019-08-05T18:08:00Z 2019-08-05T16:52:00Z 2019-08-05T18:08:00Z 2019-08-05T18:54:32Z 9m49s pod-usage-cpu-cores 2019-08-05T16:52:00Z 2019-08-05T17:57:00Z 2019-08-05T16:52:00Z 2019-08-05T17:57:00Z 2019-08-05T18:54:10Z 9m49s pod-usage-memory-bytes 2019-08-05T16:52:00Z 2019-08-05T18:08:00Z 2019-08-05T16:52:00Z 2019-08-05T18:08:00Z 2019-08-05T18:54:20Z 9m49s
すべての Pod が準備状態にあり、データがインポートされていることを確認したら、メータリングを使用してクラスターについてのデータを収集し、報告することができます。
2.6. 追加リソース
- 設定手順および利用可能なストレージプラットフォームについての詳細は、永続ストレージの設定 を参照してください。
- Hive を設定する手順については、Hive メタストアの設定 を参照してください。
第3章 メータリングのアップグレード
メータリングは非推奨の機能です。非推奨の機能は依然として OpenShift Container Platform に含まれており、引き続きサポートされますが、本製品の今後のリリースで削除されるため、新規デプロイメントでの使用は推奨されません。
OpenShift Container Platform で非推奨となったか、または削除された主な機能の最新の一覧については、OpenShift Container Platform リリースノートの 非推奨および削除された機能セクションを参照してください。
メータリングを 4.6 にアップグレードするには、メータリング Operator サブスクリプションを更新します。
3.1. 前提条件
- クラスターは 4.6 に更新されます。
メータリング Operator は OperatorHub からインストールされます。
注記メータリング Operator を 4.6 に手動でアップグレードする必要があります。以前のインストールで Automatic 承認ストラテジー を選択した場合は、メータリングは自動的にアップグレードされません。
- MeteringConfig カスタムリソース が設定されている。
- メータリングスタック がインストール済みです。
- すべての Pod が準備状態にあることを確認して、メータリングのステータスが正常であることを確認する。
メータリングのインストールまたはアップグレード後にメータリングストレージ設定を変更すると、データ損失が発生する可能性があります。
手順
- Web コンソールで Operators → Installed Operators をクリックします。
-
openshift-metering
プロジェクトを選択します。 - Metering Operator をクリックします。
- Subscription → Channel をクリックします。
Change Subscription Update Channel ウィンドウで 4.6 を選択し、Save をクリックします。
注記次のステップに進む前に、サブスクリプションの更新が許可されるまで数秒待機します。
Operators → Installed Operators をクリックします。
メータリング Operator は 4.6 と表示されます。以下に例を示します。
Metering 4.6.0-202007012112.p0 provided by Red Hat, Inc
検証
以下のチェックのいずれかを実行してメータリングのアップグレードを確認することができます。
新規メータリングバージョンについて、メータリング Operator のクラスターサービスバージョン (CSV) を確認します。これは、Web コンソールまたは CLI のいずれかで実行できます。
手順 (UI)
- メータリング namespace の Operators → Installed Operators に移動します。
- Metering Operator をクリックします。
- Subscription Details の Subscription をクリックします。
- アップグレードしたメータリングバージョンの Installed Version を確認します。Starting Version には、アップグレード前のメータリングバージョンが表示されます。
手順 (CLI)
メータリング Operator CSV を確認します。
$ oc get csv | grep metering
4.5 から 4.6 へのメータリングアップグレードの出力例
NAME DISPLAY VERSION REPLACES PHASE metering-operator.4.6.0-202007012112.p0 Metering 4.6.0-202007012112.p0 metering-operator.4.5.0-202005252114 Succeeded
openshift-metering
namespace のすべての必要な Pod が作成されていることを確認します。これは、Web コンソールまたは CLI のいずれかで実行できます。注記多くの Pod は、それらが準備状態にあると見なされる前に機能するために他のコンポーネントに依存する必要があります。他の Pod の起動に時間がかかりすぎる場合、一部の Pod は再起動する可能性があります。これはメータリング Operator のアップグレード時に予想されます。
手順 (UI)
- メータリング namespace で Workloads → Pods に移動し、Pod が作成されていることを確認します。これには、メータリングスタックをアップグレードしてから数分の時間がかかることがあります。
手順 (CLI)
openshift-metering
namespace のすべての必要な Pod が作成されていることを確認します。$ oc -n openshift-metering get pods
出力例
NAME READY STATUS RESTARTS AGE hive-metastore-0 2/2 Running 0 3m28s hive-server-0 3/3 Running 0 3m28s metering-operator-68dd64cfb6-2k7d9 2/2 Running 0 5m17s presto-coordinator-0 2/2 Running 0 3m9s reporting-operator-5588964bf8-x2tkn 2/2 Running 0 2m40s
ReportDataSource
リソースが新規データをインポートし、NEWEST METRIC
列の有効なタイムスタンプによって示唆されていることを確認します。これは数分の時間がかかる可能性があります。データをインポートしない-rawReportDataSource
リソースを除外します。$ oc get reportdatasources -n openshift-metering | grep -v raw
NEWEST METRIC
列のタイムスタンプは、ReportDataSource
が新規データのインポートを開始していることを示します。出力例
NAME EARLIEST METRIC NEWEST METRIC IMPORT START IMPORT END LAST IMPORT TIME AGE node-allocatable-cpu-cores 2020-05-18T21:10:00Z 2020-05-19T19:52:00Z 2020-05-18T19:11:00Z 2020-05-19T19:52:00Z 2020-05-19T19:56:44Z 23h node-allocatable-memory-bytes 2020-05-18T21:10:00Z 2020-05-19T19:52:00Z 2020-05-18T19:11:00Z 2020-05-19T19:52:00Z 2020-05-19T19:52:07Z 23h node-capacity-cpu-cores 2020-05-18T21:10:00Z 2020-05-19T19:52:00Z 2020-05-18T19:11:00Z 2020-05-19T19:52:00Z 2020-05-19T19:56:52Z 23h node-capacity-memory-bytes 2020-05-18T21:10:00Z 2020-05-19T19:57:00Z 2020-05-18T19:10:00Z 2020-05-19T19:57:00Z 2020-05-19T19:57:03Z 23h persistentvolumeclaim-capacity-bytes 2020-05-18T21:09:00Z 2020-05-19T19:52:00Z 2020-05-18T19:11:00Z 2020-05-19T19:52:00Z 2020-05-19T19:56:46Z 23h persistentvolumeclaim-phase 2020-05-18T21:10:00Z 2020-05-19T19:52:00Z 2020-05-18T19:11:00Z 2020-05-19T19:52:00Z 2020-05-19T19:52:36Z 23h persistentvolumeclaim-request-bytes 2020-05-18T21:10:00Z 2020-05-19T19:57:00Z 2020-05-18T19:10:00Z 2020-05-19T19:57:00Z 2020-05-19T19:57:03Z 23h persistentvolumeclaim-usage-bytes 2020-05-18T21:09:00Z 2020-05-19T19:52:00Z 2020-05-18T19:11:00Z 2020-05-19T19:52:00Z 2020-05-19T19:52:02Z 23h pod-limit-cpu-cores 2020-05-18T21:10:00Z 2020-05-19T19:57:00Z 2020-05-18T19:10:00Z 2020-05-19T19:57:00Z 2020-05-19T19:57:02Z 23h pod-limit-memory-bytes 2020-05-18T21:10:00Z 2020-05-19T19:58:00Z 2020-05-18T19:11:00Z 2020-05-19T19:58:00Z 2020-05-19T19:59:06Z 23h pod-persistentvolumeclaim-request-info 2020-05-18T21:10:00Z 2020-05-19T19:52:00Z 2020-05-18T19:11:00Z 2020-05-19T19:52:00Z 2020-05-19T19:52:07Z 23h pod-request-cpu-cores 2020-05-18T21:10:00Z 2020-05-19T19:58:00Z 2020-05-18T19:11:00Z 2020-05-19T19:58:00Z 2020-05-19T19:58:57Z 23h pod-request-memory-bytes 2020-05-18T21:10:00Z 2020-05-19T19:52:00Z 2020-05-18T19:11:00Z 2020-05-19T19:52:00Z 2020-05-19T19:55:32Z 23h pod-usage-cpu-cores 2020-05-18T21:09:00Z 2020-05-19T19:52:00Z 2020-05-18T19:11:00Z 2020-05-19T19:52:00Z 2020-05-19T19:54:55Z 23h pod-usage-memory-bytes 2020-05-18T21:08:00Z 2020-05-19T19:52:00Z 2020-05-18T19:11:00Z 2020-05-19T19:52:00Z 2020-05-19T19:55:00Z 23h report-ns-pvc-usage 5h36m report-ns-pvc-usage-hourly
すべての Pod が準備状態にあり、データがインポートされていることを確認したら、メータリングは継続してデータを収集し、クラスターについて報告します。以前に スケジュールされたレポート を確認するか、または 1 回実行されるメータリングレポート を作成してメータリングのアップグレードを確認します。
第4章 メータリングの設定
4.1. メータリングの設定について
メータリングは非推奨の機能です。非推奨の機能は依然として OpenShift Container Platform に含まれており、引き続きサポートされますが、本製品の今後のリリースで削除されるため、新規デプロイメントでの使用は推奨されません。
OpenShift Container Platform で非推奨となったか、または削除された主な機能の最新の一覧については、OpenShift Container Platform リリースノートの 非推奨および削除された機能セクションを参照してください。
MeteringConfig
カスタムリソースはメータリングのインストールについてのすべての設定の詳細を指定します。メータリングスタックを最初にインストールすると、デフォルトの MeteringConfig
カスタムリソースが生成されます。このデフォルトファイルを変更するには、ドキュメントのサンプルを使用します。以下の重要な点に留意してください。
- 少なくとも、永続ストレージを設定 し、Hive メタストアを設定 する必要があります。
- デフォルト設定のほとんどは機能しますが、大規模なデプロイメントまたは高度にカスタマイズされたデプロイメントの場合は、すべての設定オプションを注意して確認する必要があります。
- いくつかの設定オプションは、インストール後に変更することができません。
インストール後に変更可能な設定オプションについては、MeteringConfig
カスタムリソースで変更し、ファイルを再度適用します。
4.2. 一般的な設定オプション
メータリングは非推奨の機能です。非推奨の機能は依然として OpenShift Container Platform に含まれており、引き続きサポートされますが、本製品の今後のリリースで削除されるため、新規デプロイメントでの使用は推奨されません。
OpenShift Container Platform で非推奨となったか、または削除された主な機能の最新の一覧については、OpenShift Container Platform リリースノートの 非推奨および削除された機能セクションを参照してください。
4.2.1. リソース要求および制限
Pod およびボリュームの CPU、メモリー、またはストレージリソースの要求および/または制限を調整できます。以下の default-resource-limits.yaml
は、各コンポーネントのリソース要求および制限を設定する例を示しています。
apiVersion: metering.openshift.io/v1 kind: MeteringConfig metadata: name: "operator-metering" spec: reporting-operator: spec: resources: limits: cpu: 1 memory: 500Mi requests: cpu: 500m memory: 100Mi presto: spec: coordinator: resources: limits: cpu: 4 memory: 4Gi requests: cpu: 2 memory: 2Gi worker: replicas: 0 resources: limits: cpu: 8 memory: 8Gi requests: cpu: 4 memory: 2Gi hive: spec: metastore: resources: limits: cpu: 4 memory: 2Gi requests: cpu: 500m memory: 650Mi storage: class: null create: true size: 5Gi server: resources: limits: cpu: 1 memory: 1Gi requests: cpu: 500m memory: 500Mi
4.2.2. ノードセレクター
特定のノードセットでメータリングコンポーネントを実行できます。メータリングコンポーネントに nodeSelector
を設定し、コンポーネントがスケジュールされる場所を制御します。以下の node-selectors.yaml
ファイルは、各コンポーネントのノードセレクターを設定する例を示しています。
オペランド Pod の特定のノードセレクターを設定する前に、openshift.io/node-selector: ""
namespace アノテーションをメータリング namespace YAML ファイルに追加します。""
をアノテーションの値として指定します。
apiVersion: metering.openshift.io/v1 kind: MeteringConfig metadata: name: "operator-metering" spec: reporting-operator: spec: nodeSelector: "node-role.kubernetes.io/infra": "" 1 presto: spec: coordinator: nodeSelector: "node-role.kubernetes.io/infra": "" 2 worker: nodeSelector: "node-role.kubernetes.io/infra": "" 3 hive: spec: metastore: nodeSelector: "node-role.kubernetes.io/infra": "" 4 server: nodeSelector: "node-role.kubernetes.io/infra": "" 5
オペランド Pod の特定のノードセレクターを設定する前に、openshift.io/node-selector: ""
namespace アノテーションをメータリング namespace YAML ファイルに追加します。openshift.io/node-selector
アノテーションがプロジェクトに設定されている場合、その値はクラスター全体の Scheduler
オブジェクトの spec.defaultNodeSelector
フィールドの値に優先して使用されます。
検証
以下のチェックのいずれかを実行してメータリングノードセレクターを検証できます。
メータリングのすべての Pod が
MeteringConfig
カスタムリソースで設定されるノードの IP に適切にスケジュールされていることを確認します。openshift-metering
namespace のすべての Pod を確認します。$ oc --namespace openshift-metering get pods -o wide
出力には、
openshift-metering
namespace で実行される各 Pod のNODE
および対応するIP
が表示されます。出力例
NAME READY STATUS RESTARTS AGE IP NODE NOMINATED NODE READINESS GATES hive-metastore-0 1/2 Running 0 4m33s 10.129.2.26 ip-10-0-210-167.us-east-2.compute.internal <none> <none> hive-server-0 2/3 Running 0 4m21s 10.128.2.26 ip-10-0-150-175.us-east-2.compute.internal <none> <none> metering-operator-964b4fb55-4p699 2/2 Running 0 7h30m 10.131.0.33 ip-10-0-189-6.us-east-2.compute.internal <none> <none> nfs-server 1/1 Running 0 7h30m 10.129.2.24 ip-10-0-210-167.us-east-2.compute.internal <none> <none> presto-coordinator-0 2/2 Running 0 4m8s 10.131.0.35 ip-10-0-189-6.us-east-2.compute.internal <none> <none> reporting-operator-869b854c78-8g2x5 1/2 Running 0 7h27m 10.128.2.25 ip-10-0-150-175.us-east-2.compute.internal <none> <none>
openshift-metering
namespace のノードを、クラスター内の各ノードのNAME
と比較します。$ oc get nodes
出力例
NAME STATUS ROLES AGE VERSION ip-10-0-147-106.us-east-2.compute.internal Ready master 14h v1.19.0+6025c28 ip-10-0-150-175.us-east-2.compute.internal Ready worker 14h v1.19.0+6025c28 ip-10-0-175-23.us-east-2.compute.internal Ready master 14h v1.19.0+6025c28 ip-10-0-189-6.us-east-2.compute.internal Ready worker 14h v1.19.0+6025c28 ip-10-0-205-158.us-east-2.compute.internal Ready master 14h v1.19.0+6025c28 ip-10-0-210-167.us-east-2.compute.internal Ready worker 14h v1.19.0+6025c28
MeteringConfig
カスタムリソースのノードセレクターの設定が、メータリングオペランド Pod がスケジュールされないようにクラスター全体のノードセレクター設定に干渉しないことを確認します。クラスター全体の
Scheduler
オブジェクトでspec.defaultNodeSelector
フィールドを確認します。ここには、デフォルトで Pod がスケジュールされている場所が示されます。$ oc get schedulers.config.openshift.io cluster -o yaml
4.3. 永続ストレージの設定
メータリングは非推奨の機能です。非推奨の機能は依然として OpenShift Container Platform に含まれており、引き続きサポートされますが、本製品の今後のリリースで削除されるため、新規デプロイメントでの使用は推奨されません。
OpenShift Container Platform で非推奨となったか、または削除された主な機能の最新の一覧については、OpenShift Container Platform リリースノートの 非推奨および削除された機能セクションを参照してください。
メータリングでは、メータリング Operator によって収集されるデータを永続化し、レポートの結果を保存するための永続ストレージが必要です。数多くの異なるストレージプロバイダーおよびストレージ形式がサポートされています。ストレージプロバイダーを選択し、設定ファイルのサンプルを変更して、メータリングのインストール用に永続ストレージを設定します。
4.3.1. Amazon S3 でのデータの保存
メータリングは既存の Amazon S3 バケットを使用するか、またはストレージのバケットを作成できます。
メータリングは S3 バケットデータを管理したり、削除したりしません。メータリングデータを保存するために使用される S3 バケットを手動でクリーンアップする必要があります。
手順
s3-storage.yaml
ファイルのspec.storage
セクションを編集します。例:
s3-storage.yaml
ファイルapiVersion: metering.openshift.io/v1 kind: MeteringConfig metadata: name: "operator-metering" spec: storage: type: "hive" hive: type: "s3" s3: bucket: "bucketname/path/" 1 region: "us-west-1" 2 secretName: "my-aws-secret" 3 # Set to false if you want to provide an existing bucket, instead of # having metering create the bucket on your behalf. createBucket: true 4
- 1
- データを格納するバケットの名前を指定します。オプション: バケット内でパスを指定します。
- 2
- バケットのリージョンを指定します。
- 3
data.aws-access-key-id
およびdata.aws-secret-access-key
フィールドに AWS 認証情報を含むメータリング namespace のシークレットの名前。詳細は、以下のSecret
オブジェクトのサンプルを参照してください。- 4
- 既存の S3 バケットを指定する必要がある場合や、
CreateBucket
パーミッションを持つ IAM 認証情報を指定する必要がない場合は、このフィールドをfalse
に設定します。
以下の
Secret
オブジェクトをテンプレートとして使用します。AWS
Secret
オブジェクトの例apiVersion: v1 kind: Secret metadata: name: my-aws-secret data: aws-access-key-id: "dGVzdAo=" aws-secret-access-key: "c2VjcmV0Cg=="
注記aws-access-key-id
およびaws-secret-access-key
の値は base64 でエンコードされる必要があります。シークレットを作成します。
$ oc create secret -n openshift-metering generic my-aws-secret \ --from-literal=aws-access-key-id=my-access-key \ --from-literal=aws-secret-access-key=my-secret-key
注記このコマンドは、
aws-access-key-id
とaws-secret-access-key
の値を自動的に base64 でエンコードします。
aws-access-key-id
および aws-secret-access-key
認証情報には、バケットへの読み取りおよび書き込みアクセスがなければなりません。以下の aws/read-write.json
ファイルは、必要なパーミッションを付与する IAM ポリシーを示しています。
aws/read-write.json
ファイルの例
{ "Version": "2012-10-17", "Statement": [ { "Sid": "1", "Effect": "Allow", "Action": [ "s3:AbortMultipartUpload", "s3:DeleteObject", "s3:GetObject", "s3:HeadBucket", "s3:ListBucket", "s3:ListMultipartUploadParts", "s3:PutObject" ], "Resource": [ "arn:aws:s3:::operator-metering-data/*", "arn:aws:s3:::operator-metering-data" ] } ] }
spec.storage.hive.s3.createBucket
を true
に設定しているか、または s3-storage.yaml
ファイルで未設定にされている場合、バケットの作成および削除のためのパーミッションが含まれる aws/read-write-create.json
ファイルを使用する必要があります。
aws/read-write-create.json
ファイルの例
{ "Version": "2012-10-17", "Statement": [ { "Sid": "1", "Effect": "Allow", "Action": [ "s3:AbortMultipartUpload", "s3:DeleteObject", "s3:GetObject", "s3:HeadBucket", "s3:ListBucket", "s3:CreateBucket", "s3:DeleteBucket", "s3:ListMultipartUploadParts", "s3:PutObject" ], "Resource": [ "arn:aws:s3:::operator-metering-data/*", "arn:aws:s3:::operator-metering-data" ] } ] }
4.3.2. S3 互換ストレージへのデータの保存
Noobaa などの S3 互換ストレージを使用できます。
手順
s3-compatible-storage.yaml
ファイルでspec.storage
セクションを編集します。例:
s3-compatible-storage.yaml
ファイルapiVersion: metering.openshift.io/v1 kind: MeteringConfig metadata: name: "operator-metering" spec: storage: type: "hive" hive: type: "s3Compatible" s3Compatible: bucket: "bucketname" 1 endpoint: "http://example:port-number" 2 secretName: "my-aws-secret" 3
以下の
Secret
オブジェクトをテンプレートとして使用します。S3 と互換性のある
Secret
オブジェクトの例apiVersion: v1 kind: Secret metadata: name: my-aws-secret data: aws-access-key-id: "dGVzdAo=" aws-secret-access-key: "c2VjcmV0Cg=="
4.3.3. Microsoft Azure へのデータの保存
Azure Blob ストレージにデータを保存するには、既存のコンテナーを使用する必要があります。
手順
azure-blob-storage.yaml
ファイルでspec.storage
セクションを編集します。azure-blob-storage.yaml
ファイルの例apiVersion: metering.openshift.io/v1 kind: MeteringConfig metadata: name: "operator-metering" spec: storage: type: "hive" hive: type: "azure" azure: container: "bucket1" 1 secretName: "my-azure-secret" 2 rootDirectory: "/testDir" 3
以下の
Secret
オブジェクトをテンプレートとして使用します。Azure
Secret
オブジェクトの例apiVersion: v1 kind: Secret metadata: name: my-azure-secret data: azure-storage-account-name: "dGVzdAo=" azure-secret-access-key: "c2VjcmV0Cg=="
シークレットを作成します。
$ oc create secret -n openshift-metering generic my-azure-secret \ --from-literal=azure-storage-account-name=my-storage-account-name \ --from-literal=azure-secret-access-key=my-secret-key
4.3.4. Google Cloud Storage へのデータの保存
Google Cloud Storage にデータを保存するには、既存のバケットを使用する必要があります。
手順
gcs-storage.yaml
ファイルでspec.storage
セクションを編集します。gcs-storage.yaml
ファイルの例apiVersion: metering.openshift.io/v1 kind: MeteringConfig metadata: name: "operator-metering" spec: storage: type: "hive" hive: type: "gcs" gcs: bucket: "metering-gcs/test1" 1 secretName: "my-gcs-secret" 2
以下の
Secret
オブジェクトをテンプレートとして使用します。Google Cloud Storage
Secret
オブジェクトの例apiVersion: v1 kind: Secret metadata: name: my-gcs-secret data: gcs-service-account.json: "c2VjcmV0Cg=="
シークレットを作成します。
$ oc create secret -n openshift-metering generic my-gcs-secret \ --from-file gcs-service-account.json=/path/to/my/service-account-key.json
4.4. Hive メタストアの設定
メータリングは非推奨の機能です。非推奨の機能は依然として OpenShift Container Platform に含まれており、引き続きサポートされますが、本製品の今後のリリースで削除されるため、新規デプロイメントでの使用は推奨されません。
OpenShift Container Platform で非推奨となったか、または削除された主な機能の最新の一覧については、OpenShift Container Platform リリースノートの 非推奨および削除された機能セクションを参照してください。
Hive メタストアは、Presto および Hive で作成されるデータベーステーブルに関するすべてのメタデータを保管します。デフォルトで、メタストアはこの情報を、Pod に割り当てられる永続ボリュームのローカルの組み込み Derby データベースに保管します。
通常、Hive メタストアのデフォルト設定は小規模なクラスターで機能しますが、ユーザーは Hive メタストアデータを格納するための専用の SQL データベースを使用することで、クラスターのパフォーマンスを改善したり、ストレージ要件の一部をクラスターから外したりできます。
4.4.1. 永続ボリュームの設定
デフォルトで、Hive が動作するために 1 つの永続ボリュームが必要になります。
hive-metastore-db-data
は、デフォルトで必要となる主な永続ボリューム要求 (PVC) です。この PVC は Hive メタストアによって、テーブル名、列、場所などのテーブルに関するメタデータを保存するために使用されます。Hive メタストアは、Presto および Hive サーバーによって、クエリーの処理時にテーブルメタデータを検索するために使用されます。この要件は、Hive メタストアデータベースに MySQL または PostgreSQL を使用することで削除できます。
インストールするには、Hive メタストアでストレージクラスを使用して動的ボリュームプロビジョニングを有効にし、適切なサイズの永続ボリュームを手動で事前に作成するか、または既存の MySQL または PostgreSQL データベースを使用する必要があります。
4.4.1.1. Hive メタストア用のストレージクラスの設定
hive-metastore-db-data
永続ボリューム要求にストレージクラスを設定し、指定するには、ストレージクラスを MeteringConfig
カスタムリソースに指定します。以下は、class
フィールドが metastore-storage.yaml
ファイルに含まれた storage
セクションのサンプルになります。
apiVersion: metering.openshift.io/v1
kind: MeteringConfig
metadata:
name: "operator-metering"
spec:
hive:
spec:
metastore:
storage:
# Default is null, which means using the default storage class if it exists.
# If you wish to use a different storage class, specify it here
# class: "null" 1
size: "5Gi"
- 1
- この行のコメントを解除し、
null
を使用するストレージクラスの名前に置き換えます。値null
をそのままにすると、メータリングはクラスターのデフォルトのストレージクラスを使用します。
4.4.1.2. Hive メタストアのボリュームサイズの設定
以下の metastore-storage.yaml
ファイルをテンプレートとして使用し、Hive メタストアのボリュームサイズを設定します。
apiVersion: metering.openshift.io/v1
kind: MeteringConfig
metadata:
name: "operator-metering"
spec:
hive:
spec:
metastore:
storage:
# Default is null, which means using the default storage class if it exists.
# If you wish to use a different storage class, specify it here
# class: "null"
size: "5Gi" 1
- 1
size
の値を必要な容量に置き換えます。このサンプルファイルは "5Gi" を示しています。
4.4.2. Hive メタストアに MySQL または PostgreSQL を使用する
メータリングのデフォルトインストールは、Hive を Derby という組み込み Java データベースを使用するすように設定します。これは大規模な環境には適していませんが、MySQL または PostgreSQL データベースのいずれかに置き換えることができます。デプロイメントで Hive に MySQL または PostgreSQL データベースが必要な場合は、以下の設定ファイルのサンプルを使用します。
3 つの設定オプションを使用して、Hive メタストアで使用されるデータベースを制御できます (url
、driver
、および secretName
)。
ユーザー名とパスワードで MySQL または Postgres インスタンスを作成します。次に、OpenShift CLI または YAML ファイルを使用してシークレットを作成します。このシークレット用に作成する secretName は、MeteringConfig リソースの spec.hive.spec.config.db.secretName フィールドにマップする必要があります。
OpenShift CLI でシークレットを作成するには、以下のコマンドを使用できます。
$ oc --namespace openshift-metering create secret generic <YOUR_SECRETNAME> --from-literal=username=<YOUR_DATABASE_USERNAME> --from-literal=password=<YOUR_DATABASE_PASSWORD>
YAML ファイルを使用してシークレットを作成するには、以下のサンプルファイルを使用します。
apiVersion: v1 kind: Secret metadata: name: <YOUR_SECRETNAME> 1 data: username: <BASE64_ENCODED_DATABASE_USERNAME> 2 password: <BASE64_ENCODED_DATABASE_PASSWORD> 3
以下の設定ファイルのサンプルを使用して、Hive に MySQL データベースを使用します。
spec:
hive:
spec:
metastore:
storage:
create: false
config:
db:
url: "jdbc:mysql://mysql.example.com:3306/hive_metastore"
driver: "com.mysql.jdbc.Driver"
secretName: "REPLACEME" 1
- 1
- base64 で暗号化されたユーザー名およびパスワードのデータベース認証情報が含まれるシークレットの名前。
spec.hive.config.url
を使用して追加の JDBC パラメーターを渡すことができます。詳細は MySQL Connector/J のドキュメント を参照してください。
以下の設定ファイルのサンプルを使用して、Hive に PostgreSQL データベースを使用します。
spec: hive: spec: metastore: storage: create: false config: db: url: "jdbc:postgresql://postgresql.example.com:5432/hive_metastore" driver: "org.postgresql.Driver" username: "REPLACEME" password: "REPLACEME"
URL を使用して追加の JDBC パラメーターを渡すことができます。詳細は、PostgreSQL JDBC ドライバーのドキュメント を参照してください。
4.5. レポート Operator の設定
メータリングは非推奨の機能です。非推奨の機能は依然として OpenShift Container Platform に含まれており、引き続きサポートされますが、本製品の今後のリリースで削除されるため、新規デプロイメントでの使用は推奨されません。
OpenShift Container Platform で非推奨となったか、または削除された主な機能の最新の一覧については、OpenShift Container Platform リリースノートの 非推奨および削除された機能セクションを参照してください。
レポート Operator は、Prometheus からデータを収集し、メトリクスを Presto に保存して、Presto に対してレポートクエリーを実行し、それらの結果を HTTP API 経由で公開します。レポート Operator の設定は主に MeteringConfig
カスタムリソースで実行されます。
4.5.1. Prometheus 接続のセキュリティー保護
メータリングを OpenShift Container Platform にインストールする場合、Prometheus は https://prometheus-k8s.openshift-monitoring.svc:9091/ で利用できます。
Prometheus への接続のセキュリティーを保護するために、デフォルトのメータリングのインストールでは OpenShift Container Platform の認証局 (CA) を使用します。Prometheus インスタンスが別の CA を使用する場合、CA は設定マップを使用して挿入できます。レポート Operator は、指定されたベアラートークンを使用して Prometheus で認証するように設定することもできます。
手順
設定マップを使用して Prometheus インスタンスが使用する CA を挿入します。以下は例になります。
spec: reporting-operator: spec: config: prometheus: certificateAuthority: useServiceAccountCA: false configMap: enabled: true create: true name: reporting-operator-certificate-authority-config filename: "internal-ca.crt" value: | -----BEGIN CERTIFICATE----- (snip) -----END CERTIFICATE-----
または、一般に有効な証明書のシステム認証局を使用するには、
useServiceAccountCA
およびconfigMap.enabled
の両方をfalse
に設定します。- Prometheus で認証するベアラートークンを指定します。以下は例になります。
spec: reporting-operator: spec: config: prometheus: metricsImporter: auth: useServiceAccountToken: false tokenSecret: enabled: true create: true value: "abc-123"
4.5.2. レポート API の公開
OpenShift Container Platform では、デフォルトのメータリングインストールはルートを自動的に公開し、レポート API を利用可能にします。これにより、以下の機能が提供されます。
- 自動 DNS
- クラスター CA に基づく自動 TLS
また、デフォルトのインストールでは、OpenShift サービスを使用して証明書を提供し、レポート API を TLS で保護することができます。OpenShift OAuth プロキシーはレポート Operator のサイドカーコンテナーとしてデプロイされ、レポート API を認証で保護します。
4.5.2.1. OpenShift 認証の使用
デフォルトで、レポート API のセキュリティーは TLS および認証で保護されます。これは、レポート Operator をレポート Operator のコンテナーおよび OpenShift 認証プロキシーを実行するサイドカーコンテナーの両方を含む Pod をデプロイするように設定して実行されます。
レポート API にアクセスするために、メータリング Operator はルートを公開します。ルートがインストールされたら、以下のコマンドを実行してルートのホスト名を取得できます。
$ METERING_ROUTE_HOSTNAME=$(oc -n openshift-metering get routes metering -o json | jq -r '.status.ingress[].host')
次に、サービスアカウントトークンまたはユーザー名およびパスワードによる基本認証のいずれかを使用して認証を設定します。
4.5.2.1.1. サービスアカウントトークンを使用した認証
この方法では、以下のコマンドを使用してトークンをレポート Operator のサービスアカウントで使用し、そのベアラートークンを Authorization ヘッダーに渡します。
$ TOKEN=$(oc -n openshift-metering serviceaccounts get-token reporting-operator) curl -H "Authorization: Bearer $TOKEN" -k "https://$METERING_ROUTE_HOSTNAME/api/v1/reports/get?name=[Report Name]&namespace=openshift-metering&format=[Format]"
上記の URL の name=[Report Name]
および format=[Format]
パラメーターを置き換えます。format
パラメーターは、json、csv、または tabular にすることができます。
4.5.2.1.2. ユーザー名とパスワードを使用した認証
メータリングは、htpasswd ファイルの内容に指定されるユーザー名とパスワードの組み合わせを使用する基本認証の設定をサポートします。デフォルトで、空の htpasswd データを含むシークレットが作成されます。ただし、reporting-operator.spec.authProxy.htpasswd.data
および reporting-operator.spec.authProxy.htpasswd.createSecret
キーを、この方法を使用するように設定できます。
MeteringConfig
で上記を指定した後に、以下のコマンドを実行できます。
$ curl -u testuser:password123 -k "https://$METERING_ROUTE_HOSTNAME/api/v1/reports/get?name=[Report Name]&namespace=openshift-metering&format=[Format]"
testuser:password123
を有効なユーザー名とパスワードの組み合わせに置き換えます。
4.5.2.2. 認証の手動設定
レポート Operator で OAuth を手動で設定するか、または無効にするには、MeteringConfig
リソースで spec.tls.enabled: false
を設定する必要があります。
これは、レポート Operator、Presto、および Hive 間のすべての TLS および認証も無効にします。これらのリソースは手動で設定する必要があります。
認証を有効にするには、以下のオプションを設定します。認証を有効にすると、レポート Operator Pod が OpenShift 認証プロキシーを Pod のサイドカーコンテナーとして実行するように設定されます。これによりポートが調整され、レポート API が直接公開されず、代わりに認証プロキシーサイドカーコンテナーでプロキシーされます。
-
reporting-operator.spec.authProxy.enabled
-
reporting-operator.spec.authProxy.cookie.createSecret
-
reporting-operator.spec.authProxy.cookie.seed
reporting-operator.spec.authProxy.enabled
および reporting-operator.spec.authProxy.cookie.createSecret
を true
に設定し、reporting-operator.spec.authProxy.cookie.seed
を 32 文字のランダムな文字列に設定する必要があります。
以下のコマンドを使用して、32 文字のランダムな文字列を生成できます。
$ openssl rand -base64 32 | head -c32; echo.
4.5.2.2.1. トークン認証
以下のオプションが true
に設定されている場合、ベアラートークンを使用する認証がレポート REST API に対して有効になります。ベアラートークンはサービスアカウントまたはユーザーから送られる場合があります。
-
reporting-operator.spec.authProxy.subjectAccessReview.enabled
-
reporting-operator.spec.authProxy.delegateURLs.enabled
認証が有効にされると、ユーザーまたはサービスアカウントのレポート API をクエリーするために使用されるベアラートークンに、以下のロールのいずれかを使用するアクセスが付与される必要があります。
- report-exporter
- reporting-admin
- reporting-viewer
- metering-admin
- metering-viewer
メータリング Operator は、spec.permissions
セクションにサブジェクトの一覧を指定して、ロールバインディングを作成し、これらのパーミッションを付与できます。たとえば、以下の advanced-auth.yaml
の設定例を参照してください。
apiVersion: metering.openshift.io/v1 kind: MeteringConfig metadata: name: "operator-metering" spec: permissions: # anyone in the "metering-admins" group can create, update, delete, etc any # metering.openshift.io resources in the namespace. # This also grants permissions to get query report results from the reporting REST API. meteringAdmins: - kind: Group name: metering-admins # Same as above except read only access and for the metering-viewers group. meteringViewers: - kind: Group name: metering-viewers # the default serviceaccount in the namespace "my-custom-ns" can: # create, update, delete, etc reports. # This also gives permissions query the results from the reporting REST API. reportingAdmins: - kind: ServiceAccount name: default namespace: my-custom-ns # anyone in the group reporting-readers can get, list, watch reports, and # query report results from the reporting REST API. reportingViewers: - kind: Group name: reporting-readers # anyone in the group cluster-admins can query report results # from the reporting REST API. So can the user bob-from-accounting. reportExporters: - kind: Group name: cluster-admins - kind: User name: bob-from-accounting reporting-operator: spec: authProxy: # htpasswd.data can contain htpasswd file contents for allowing auth # using a static list of usernames and their password hashes. # # username is 'testuser' password is 'password123' # generated htpasswdData using: `htpasswd -nb -s testuser password123` # htpasswd: # data: | # testuser:{SHA}y/2sYAj5yrQIN4TL0YdPdmGNKpc= # # change REPLACEME to the output of your htpasswd command htpasswd: data: | REPLACEME
または、get
パーミッションを reports/export
に付与するルールを持つすべてのロールを使用できます。これは、レポート Operator の namespace の Report
リソースの export
サブリソースに対する get
アクセスです。例: admin
および cluster-admin
デフォルトで、レポート Operator およびメータリング Operator サービスアカウントにはどちらにもこれらのパーミッションがあり、それらのトークンを認証に使用することができます。
4.5.2.2.2. ユーザー名とパスワードを使用した基本認証
基本認証では、reporting-operator.spec.authproxy.htpasswd.data
フィールドにユーザー名とパスワードを指定することができます。ユーザー名とパスワードは htpasswd ファイルにあるものと同じ形式である必要があります。設定されている場合、htpasswdData
のコンテンツに対応するエントリーのあるユーザー名とパスワードを指定するために HTTP 基本認証を使用できます。
4.6. AWS 請求情報の関連付けの設定
メータリングは非推奨の機能です。非推奨の機能は依然として OpenShift Container Platform に含まれており、引き続きサポートされますが、本製品の今後のリリースで削除されるため、新規デプロイメントでの使用は推奨されません。
OpenShift Container Platform で非推奨となったか、または削除された主な機能の最新の一覧については、OpenShift Container Platform リリースノートの 非推奨および削除された機能セクションを参照してください。
メータリングは、クラスターの使用状況に関する情報を、 AWS の詳細の請求情報 に関連付け、金額 (ドル) をリソースの使用量に割り当てます。EC2 で実行しているクラスターの場合、以下の aws-billing.yaml
ファイルのサンプルを変更してこれを有効にできます。
apiVersion: metering.openshift.io/v1 kind: MeteringConfig metadata: name: "operator-metering" spec: openshift-reporting: spec: awsBillingReportDataSource: enabled: true # Replace these with where your AWS billing reports are # stored in S3. bucket: "<your-aws-cost-report-bucket>" 1 prefix: "<path/to/report>" region: "<your-buckets-region>" reporting-operator: spec: config: aws: secretName: "<your-aws-secret>" 2 presto: spec: config: aws: secretName: "<your-aws-secret>" 3 hive: spec: config: aws: secretName: "<your-aws-secret>" 4
AWS 請求情報の関連付けを有効にするには、まず AWS コストと使用状況のレポートを有効にします。詳細は、AWS ドキュメントの Creating Cost and Usage Reports を参照してください。
apiVersion: v1 kind: Secret metadata: name: <your-aws-secret> data: aws-access-key-id: "dGVzdAo=" aws-secret-access-key: "c2VjcmV0Cg=="
S3 にデータを保存するには、aws-access-key-id
および aws-secret-access-key
の認証情報にバケットへの読み書きアクセスが必要になります。IAM ポリシーが必要なパーミッションを付与する例については、以下の aws/read-write.json
ファイルを参照してください。
{ "Version": "2012-10-17", "Statement": [ { "Sid": "1", "Effect": "Allow", "Action": [ "s3:AbortMultipartUpload", "s3:DeleteObject", "s3:GetObject", "s3:HeadBucket", "s3:ListBucket", "s3:ListMultipartUploadParts", "s3:PutObject" ], "Resource": [ "arn:aws:s3:::operator-metering-data/*", 1 "arn:aws:s3:::operator-metering-data" 2 ] } ] } { "Version": "2012-10-17", "Statement": [ { "Sid": "1", "Effect": "Allow", "Action": [ "s3:AbortMultipartUpload", "s3:DeleteObject", "s3:GetObject", "s3:HeadBucket", "s3:ListBucket", "s3:ListMultipartUploadParts", "s3:PutObject" ], "Resource": [ "arn:aws:s3:::operator-metering-data/*", 3 "arn:aws:s3:::operator-metering-data" 4 ] } ] }
これは、インストール前またはインストール後のいずれかに実行できます。インストール後にこれを無効にすると、レポート Operator でエラーが発生する場合があります。
第5章 Report
5.1. Report について
メータリングは非推奨の機能です。非推奨の機能は依然として OpenShift Container Platform に含まれており、引き続きサポートされますが、本製品の今後のリリースで削除されるため、新規デプロイメントでの使用は推奨されません。
OpenShift Container Platform で非推奨となったか、または削除された主な機能の最新の一覧については、OpenShift Container Platform リリースノートの 非推奨および削除された機能セクションを参照してください。
Report
カスタムリソースは、SQL クエリーを使用して定期的な ETL (Extract Transform および Load) ジョブを管理する方法を提供します。レポートは、実行する実際の SQL クエリーを提供する ReportQuery
リソースや、ReportQuery
および Report
リソースで利用できるデータを定義する ReportDataSource
リソースなどの他のメータリングリソースで設定されます。
多くのユースケースは、メータリングと共にインストールされる事前に定義された ReportQuery
および ReportDataSource
リソースで対応されます。したがって、これらの事前定義済みのリソースで対応されないユースケースがない場合、独自の定義は必要ありません。
5.1.1. Report
Report
カスタムリソースは、レポートの実行およびステータスを管理するために使用されます。メータリングは、使用状況のデータソースから派生するレポートを生成します。これは、詳細な分析およびフィルターで使用できます。単一の Report
リソースは、データベーステーブルを管理するジョブを示し、これをスケジュールに応じて新しい情報で更新します。レポートは、テーブルのデータをレポート Operator HTTP API 経由で公開します。
spec.schedule
フィールドが設定された Report は常に実行された状態となり、データの収集期間を追跡します。メータリングが長期間シャットダウンするか、または使用できない状態になる場合、データの停止時点からデータをバックフィルします。スケジュールが設定されていない場合、レポートは reportingStart
および reportingEnd
で指定された期間に 1 回実行されます。デフォルトで、レポートは ReportDataSource
リソースがレポート期間内のデータを完全にインポートするのを待機します。レポートにスケジュールがある場合、現在処理されている期間内のデータのインポートがすべて完了するまで待機します。
5.1.1.1. スケジュールが設定されたレポートの例
以下のサンプル Report
にはすべての Pod の CPU 要求についての情報が含まれ、1 時間に 1 回実行され、レポートが実行されるごとにその 1 時間前からの関連データが追加されます。
apiVersion: metering.openshift.io/v1 kind: Report metadata: name: pod-cpu-request-hourly spec: query: "pod-cpu-request" reportingStart: "2019-07-01T00:00:00Z" schedule: period: "hourly" hourly: minute: 0 second: 0
5.1.1.2. スケジュールなしのサンプルレポート (1 回のみ実行)
以下のサンプル Report
オブジェクトには、7 月中のすべての Pod の CPU 要求についての情報が含まれます。完了後に再度実行されることはありません。
apiVersion: metering.openshift.io/v1 kind: Report metadata: name: pod-cpu-request-hourly spec: query: "pod-cpu-request" reportingStart: "2019-07-01T00:00:00Z" reportingEnd: "2019-07-31T00:00:00Z"
5.1.1.3. query
query
フィールドは、レポートを生成するために使用される ReportQuery
リソースに名前を指定します。レポートクエリーは、結果の処理方法と共にレポートのスキーマを制御します。
query
は必須フィールドです。
利用可能な ReportQuery
リソースを一覧表示するには、以下のコマンドを使用します。
$ oc -n openshift-metering get reportqueries
出力例
NAME AGE cluster-cpu-capacity 23m cluster-cpu-capacity-raw 23m cluster-cpu-usage 23m cluster-cpu-usage-raw 23m cluster-cpu-utilization 23m cluster-memory-capacity 23m cluster-memory-capacity-raw 23m cluster-memory-usage 23m cluster-memory-usage-raw 23m cluster-memory-utilization 23m cluster-persistentvolumeclaim-request 23m namespace-cpu-request 23m namespace-cpu-usage 23m namespace-cpu-utilization 23m namespace-memory-request 23m namespace-memory-usage 23m namespace-memory-utilization 23m namespace-persistentvolumeclaim-request 23m namespace-persistentvolumeclaim-usage 23m node-cpu-allocatable 23m node-cpu-allocatable-raw 23m node-cpu-capacity 23m node-cpu-capacity-raw 23m node-cpu-utilization 23m node-memory-allocatable 23m node-memory-allocatable-raw 23m node-memory-capacity 23m node-memory-capacity-raw 23m node-memory-utilization 23m persistentvolumeclaim-capacity 23m persistentvolumeclaim-capacity-raw 23m persistentvolumeclaim-phase-raw 23m persistentvolumeclaim-request 23m persistentvolumeclaim-request-raw 23m persistentvolumeclaim-usage 23m persistentvolumeclaim-usage-raw 23m persistentvolumeclaim-usage-with-phase-raw 23m pod-cpu-request 23m pod-cpu-request-raw 23m pod-cpu-usage 23m pod-cpu-usage-raw 23m pod-memory-request 23m pod-memory-request-raw 23m pod-memory-usage 23m pod-memory-usage-raw 23m
-raw
接尾辞のあるレポートクエリーは、より複雑なクエリーを作成するために他の ReportQuery
によって使用されます。これらはレポートに直接使用できません。
namespace-
の接頭辞が付けられたクエリーは namespace 別に Pod CPU およびメモリー要求を集計し、リソース要求に基づいて namespace およびそれらの全体の使用状況の一覧を提供します。
pod-
の接頭辞が付けられたクエリーは namespace-
の接頭辞が付けられたクエリーと同様ですが、情報を namespace 別ではなく Pod 別に集計します。これらのクエリーには、Pod の namespace およびノードが含まれます。
node-
の接頭辞が付けられたクエリーは各ノードの利用可能な合計リソースについての情報を返します。
aws-
の接頭辞が付けられたクエリーは AWS に固有のものです。aws
の接尾辞が付けられたクエリーは、接尾辞なしの同じ名前のクエリーと同じデータを返し、使用状況を EC2 請求データに関連付けます。
aws-ec2-billing-data
レポートは他のクエリーによって使用され、スタンドアロンのレポートとしては使用できません。aws-ec2-cluster-cost
レポートは、クラスターに含まれるノードに基づく総コストと、レポート期間のコストの合計を提供します。
以下のコマンドを使用して ReportQuery
リソースを YAML として取得し、spec.columns
フィールドを確認します。たとえば、以下を実行します。
$ oc -n openshift-metering get reportqueries namespace-memory-request -o yaml
出力例
apiVersion: metering.openshift.io/v1 kind: ReportQuery metadata: name: namespace-memory-request labels: operator-metering: "true" spec: columns: - name: period_start type: timestamp unit: date - name: period_end type: timestamp unit: date - name: namespace type: varchar unit: kubernetes_namespace - name: pod_request_memory_byte_seconds type: double unit: byte_seconds
5.1.1.4. schedule
spec.schedule
設定ブロックは、レポートが実行される時を定義します。schedule
セクションの主なフィールドは period
であり、period
の値によって、hourly
、daily
、weekly
、および monthly
フィールドでレポートが実行されるタイミングをさらに調整できます。
たとえば、period
が weekly
に設定されている場合、weekly
フィールドを spec.schedule
ブロックに追加できます。以下の例は、週ごとに毎週水曜日の 1 pm (hour 13) に実行されます。
... schedule: period: "weekly" weekly: dayOfWeek: "wednesday" hour: 13 ...
5.1.1.4.1. period
schedule.period
の有効な値が以下に一覧表示されており、特定の期間に設定できる選択可能なオプションも一覧表示されています。
hourly
-
minute
-
second
-
daily
-
hour
-
minute
-
second
-
weekly
-
dayOfWeek
-
hour
-
minute
-
second
-
monthly
-
dayOfMonth
-
hour
-
minute
-
second
-
cron
-
expression
-
通常、hour
、minute
、second
フィールドは 1 日のどの時間にレポートが実行されるかを制御し、dayOfWeek
/dayOfMonth
は、レポートの期間が週または月ごとに区切られている場合にレポートが実行される曜日または日を制御します。
上記の各フィールドには、有効な値の範囲があります。
-
hour
は 0-23 の整数値です。 -
minute
は 0-59 の整数値です。 -
second
は 0-59 の整数値です。 -
dayOfWeek
は曜日が入ることが予想される文字列の値です (略さずに入力します)。 -
dayOfMonth
は 1-31 の整数値です。
cron 期間については、通常の cron 式は有効です。
-
expression: "*/5 * * * *"
5.1.1.5. reportingStart
既存データに対するレポートの実行をサポートするには、spec.reportingStart
フィールドを RFC3339 タイムスタンプ に設定し、レポートが現在の時間ではなく、reportingStart
から始まる schedule
に基づいて実行するように指示します。
spec.reportingStart
フィールドを特定の時間に設定すると、レポート Operator が reportingStart
の時間から現在の時間までの間のスケジュール期間に連続して多数のクエリーを実行する可能性があります。レポート期間が日次よりも短く区切られ、reportingStart
が数ヶ月前に遡る場合、クエリーの数は数千に上る可能性があります。reportingStart
が未設定のままの場合、レポートはレポート作成後の次の reportingPeriod
全体で実行されます。
このフィールドの使い方を示す一例として、Report
オブジェクトに組み込む必要のある 2019 年月 1 日まで遡ったデータをすでに収集している場合、以下の値を使用してレポートを作成できます。
apiVersion: metering.openshift.io/v1 kind: Report metadata: name: pod-cpu-request-hourly spec: query: "pod-cpu-request" schedule: period: "hourly" reportingStart: "2019-01-01T00:00:00Z"
5.1.1.6. reportingEnd
指定された時点までのみ実行されるようにレポートを設定するには、spec.reportingEnd
フィールドを RFC3339 タイムスタンプ に設定できます。このフィールドの値により、レポートは開始時点から reportingEnd
までの期間のレポートデータの生成の終了後にスケジュールに基づいて実行を停止します。
スケジュールと reportingEnd
は連動しない場合が多いため、スケジュールの最終期間は指定の reportingEnd
時間に終了するように短縮されます。これが未設定のままの場合、レポートは永久に実行されるか、または reportingEnd
がレポートに設定されるまで実行されます。
たとえば、7 月に週 1 回実行されるレポートを作成する場合は、以下のようになります。
apiVersion: metering.openshift.io/v1 kind: Report metadata: name: pod-cpu-request-hourly spec: query: "pod-cpu-request" schedule: period: "weekly" reportingStart: "2019-07-01T00:00:00Z" reportingEnd: "2019-07-31T00:00:00Z"
5.1.1.7. expiration
expiration
フィールドを追加して、スケジュールされるメータリングレポートに保持期間を設定します。expiration
期間の値を設定すると、レポートを手動で削除することを避けることができます。保持期間はレポートの Report
オブジェクトの creationDate
に expiration
を加えた期間と等しくなります。レポートまたはレポートクエリーが期限切れのレポートに依存しない場合、レポートが保持期間の終了時にクラスターから削除されます。レポートをクラスターから削除するには数分の時間がかかる場合があります。
ロールアップまたは集計レポートに expiration
フィールドを設定することは推奨されません。他のレポートまたはレポートクエリーがレポートに依存する場合、そのレポートは保持期間の終了時に削除されません。レポート保持の決定に関連したタイミングの出力についてデバッグレベルで report-operator
ログを表示できます。
たとえば、以下のスケジュールされたレポートは、レポートの creationDate
の 30 秒後に削除されます。
apiVersion: metering.openshift.io/v1
kind: Report
metadata:
name: pod-cpu-request-hourly
spec:
query: "pod-cpu-request"
schedule:
period: "weekly"
reportingStart: "2020-09-01T00:00:00Z"
expiration: "30m" 1
- 1
expiration
期間の有効な時間単位は、ns
、us
(またはµs
)、ms
、s
、m
、およびh
です。
Report
オブジェクトの expiration
保持期間は厳密ではなく、(ナノ秒ではなく) 数分間隔の順序で機能します。
5.1.1.8. runImmediately
runImmediately
を true
に設定すると、レポートは即座に実行されます。この動作により、追加のスケジューリングパラメーターなしにレポートが即座に処理され、キューに入れられます。
runImmediately
が true
に設定されている場合、reportingEnd
および reportingStart
の値を設定する必要があります。
5.1.1.9. inputs
Report
オブジェクトの spec.inputs
フィールドは、 ReportQuery
リソースの spec.inputs
フィールドで定義された値を上書きまたは設定するために使用できます。
spec.inputs
は名前と値のペアの一覧です。
spec: inputs: - name: "NamespaceCPUUsageReportName" 1 value: "namespace-cpu-usage-hourly" 2
5.1.1.10. ロールアップレポート
レポートデータはメトリクス自体と同様にデータベースに保存されるため、集計またはロールアップレポートで使用できます。ロールアップレポートの単純なユースケースとして、レポートの作成に必要な時間をより長い期間にわたって分散します。これにより、クエリーし、1 カ月全体でのすべてのデータを追加する月次レポートは不要になります。たとえば、タスクは、それぞれがデータの 1/30 に対して実行される日次レポートに分割できます。
カスタムのロールアップレポートには、カスタムレポートクエリーが必要です。ReportQuery
リソーステンプレートプロセッサーは、Report
オブジェクトの metadata.name
から必要なテーブル名を取得できる reportTableName
機能を提供します。
以下は、組み込みクエリーのスニペットです。
pod-cpu.yaml
spec: ... inputs: - name: ReportingStart type: time - name: ReportingEnd type: time - name: NamespaceCPUUsageReportName type: Report - name: PodCpuUsageRawDataSourceName type: ReportDataSource default: pod-cpu-usage-raw ... query: | ... {|- if .Report.Inputs.NamespaceCPUUsageReportName |} namespace, sum(pod_usage_cpu_core_seconds) as pod_usage_cpu_core_seconds FROM {| .Report.Inputs.NamespaceCPUUsageReportName | reportTableName |} ...
aggregated-report.yaml
ロールアップレポートの例
spec: query: "namespace-cpu-usage" inputs: - name: "NamespaceCPUUsageReportName" value: "namespace-cpu-usage-hourly"
5.1.1.10.1. レポートのステータス
スケジュールされたレポートの実行は、status フィールドを使用して追跡できます。レポートの作成中に発生したエラーはここに記録されます。
現時点で Report
オブジェクトの status
フィールドには 2 つのフィールドがあります。
-
conditions
: これは、それぞれにtype
、status
、reason
、およびmessage
フィールドのある状態についての一覧です。状態のtype
フィールドに使用できる値はRunning
およびFailure
であり、スケジュールされたレポートの現在の状態を示します。reason
は、condition
がtrue
、false
または、unknown
のいずれかのstatus
で示される現在の状態にある理由を示します。message
は、condition が現在の状態にある理由についての人が判別できる情報を提供します。reason
の値の詳細情報については、pkg/apis/metering/v1/util/report_util.go
を参照してください。 -
lastReportTime
: メータリングが最後にデータを収集した時を示します。
5.2. ストレージの場所
メータリングは非推奨の機能です。非推奨の機能は依然として OpenShift Container Platform に含まれており、引き続きサポートされますが、本製品の今後のリリースで削除されるため、新規デプロイメントでの使用は推奨されません。
OpenShift Container Platform で非推奨となったか、または削除された主な機能の最新の一覧については、OpenShift Container Platform リリースノートの 非推奨および削除された機能セクションを参照してください。
StorageLocation
カスタムリソースは、データがレポート Operator によって保存される場所を設定します。これには、Prometheus から収集されるデータと Report
カスタムリソースを生成して生成される結果が含まれます。
複数の S3 バケットや S3 と HDFS の両方などの複数の場所にデータを保存する必要がある場合や、メータリングによって作成されていない Hive/Presto のデータベースにアクセスする必要がある場合は、StorageLocation
カスタムリソースのみを設定する必要があります。ほとんどのユーザーの場合、この設定は不要であり、必要なすべてのストレージコンポーネントを設定するには、メータリングの設定についてのドキュメント を参照するだけで十分です。
5.2.1. ストレージの場所の例
以下の例は、ビルトインローカルストレージオプションを示しています。これは、Hive を使用するように設定されています。デフォルトで、データは Hive がストレージ (HDFS、S3、または ReadWriteMany
永続ボリューム要求 (PVC)) を使用するように設定される場合には常に保存されます。
ローカルストレージの例
apiVersion: metering.openshift.io/v1 kind: StorageLocation metadata: name: hive labels: operator-metering: "true" spec: hive: 1 databaseName: metering 2 unmanagedDatabase: false 3
以下の例では、ストレージに AWS S3 バケットを使用します。使用するパスを作成する際に、接頭辞がバケット名に追加されます。
リモートストレージの例
apiVersion: metering.openshift.io/v1
kind: StorageLocation
metadata:
name: example-s3-storage
labels:
operator-metering: "true"
spec:
hive:
databaseName: example_s3_storage
unmanagedDatabase: false
location: "s3a://bucket-name/path/within/bucket" 1
- 1
- オプション: データベースに使用する Presto および Hive のファイルシステムの URL。これには、
hdfs://
またはs3a://
ファイルシステム URL を使用できます。
hive
セクションに指定できる追加のオプションフィールドがあります。
-
defaultTableProperties
: Hive を使用してテーブルを作成する設定オプションが含まれます。 -
fileFormat
: ファイルシステムにファイルを保存するために使用するファイル形式です。オプションの一覧や詳細については、File Storage Format の Hive ドキュメント を参照してください。 -
rowFormat
: Hive row フォーマット を制御します。これは、Hive が行をシリアライズ/デシリアライズする方法を制御します。詳細は、Hive Documentation on Row Formats and SerDe を参照してください。
5.2.2. デフォルトのストレージの場所
アノテーションの storagelocation.metering.openshift.io/is-default
が存在し、StorageLocation
リソースで true
に設定されている場合、そのリソースはデフォルトのストレージリソースになります。ストレージの場所が指定されていないストレージ設定オプションを持つすべてのコンポーネントはデフォルトのストレージリソースを使用します。デフォルトのストレージリソースは 1 つのみです。アノテーションを持つ複数のリソースが存在する場合、レポート Operator がデフォルトを判別できないためエラーがログに記録されます。
デフォルトのストレージの例
apiVersion: metering.openshift.io/v1 kind: StorageLocation metadata: name: example-s3-storage labels: operator-metering: "true" annotations: storagelocation.metering.openshift.io/is-default: "true" spec: hive: databaseName: example_s3_storage unmanagedDatabase: false location: "s3a://bucket-name/path/within/bucket"
第6章 メータリングの使用
メータリングは非推奨の機能です。非推奨の機能は依然として OpenShift Container Platform に含まれており、引き続きサポートされますが、本製品の今後のリリースで削除されるため、新規デプロイメントでの使用は推奨されません。
OpenShift Container Platform で非推奨となったか、または削除された主な機能の最新の一覧については、OpenShift Container Platform リリースノートの 非推奨および削除された機能セクションを参照してください。
6.1. 前提条件
- メータリングをインストールします。
- レポート に設定できる利用可能なオプションと、その機能の詳細を確認してください。
6.2. レポートの作成
レポートの作成は、メータリングを使用してデータを処理し、分析する手段です。
レポートを作成するには、YAML ファイルで Report
リソースを定義し、必要なパラメーターを指定し、これを openshift-metering
namespace に作成する必要があります。
前提条件
- メータリングがインストール済みです。
手順
openshift-metering
プロジェクトに切り替えます。$ oc project openshift-metering
Report
リソースを YAML ファイルとして作成します。以下の内容を含む YAML ファイルを作成します。
apiVersion: metering.openshift.io/v1 kind: Report metadata: name: namespace-cpu-request-2019 1 namespace: openshift-metering spec: reportingStart: '2019-01-01T00:00:00Z' reportingEnd: '2019-12-30T23:59:59Z' query: namespace-cpu-request 2 runImmediately: true 3
- 2
query
は、レポートの生成に使用するReportQuery
を指定します。レポートする内容に応じて、この値を変更します。オプションの一覧については、oc get reportqueries | grep -v raw
を実行します。- 1
- レポートが
metadata.name
について実行する内容を説明する名前を使用します。使用したクエリー、スケジュールまたは期間を説明する適切な名前を使用してください。 - 3
- 利用可能なデータを使用して実行できるようにするには、
runImmediately
をtrue
に設定するか、またはreportingEnd
が経過するのを待機するようにするにはfalse
に設定します。
以下のコマンドを実行して
Report
リソースを作成します。$ oc create -f <file-name>.yaml
出力例
report.metering.openshift.io/namespace-cpu-request-2019 created
以下のコマンドで、レポートおよびそれらの
Running
ステータスを一覧表示できます。$ oc get reports
出力例
NAME QUERY SCHEDULE RUNNING FAILED LAST REPORT TIME AGE namespace-cpu-request-2019 namespace-cpu-request Finished 2019-12-30T23:59:59Z 26s
6.3. レポート結果の表示
レポートの結果を表示するには、レポート API ルートを使用し、OpenShift Container Platform 認証情報を使用して API に対して認証する必要があります。レポートは、JSON
、CSV
、または Tabular
形式で取得できます。
前提条件
- メータリングがインストールされている。
-
レポートの結果にアクセスするには、クラスター管理者であるか、または
openshift-metering
namespace でreport-exporter
ロールを使用するアクセスが付与される必要があります。
手順
openshift-metering
プロジェクトに切り替えます。$ oc project openshift-metering
レポート API で結果についてクエリーします。
メータリング
reporting-api
ルートの変数を作成し、ルートを取得します。$ meteringRoute="$(oc get routes metering -o jsonpath='{.spec.host}')"
$ echo "$meteringRoute"
要求で使用する現行ユーザーのトークンを取得します。
$ token="$(oc whoami -t)"
reportName
を作成したレポートの名前に設定します。$ reportName=namespace-cpu-request-2019
reportFormat
をcsv
、json
、またはtabular
のいずれかに設定し、API 応答の出力形式を指定します。$ reportFormat=csv
結果を取得するには、
curl
を使用してレポートについてのレポート API に対する要求を実行します。$ curl --insecure -H "Authorization: Bearer ${token}" "https://${meteringRoute}/api/v1/reports/get?name=${reportName}&namespace=openshift-metering&format=$reportFormat"
reportName=namespace-cpu-request-2019
およびreportFormat=csv
の出力例period_start,period_end,namespace,pod_request_cpu_core_seconds 2019-01-01 00:00:00 +0000 UTC,2019-12-30 23:59:59 +0000 UTC,openshift-apiserver,11745.000000 2019-01-01 00:00:00 +0000 UTC,2019-12-30 23:59:59 +0000 UTC,openshift-apiserver-operator,261.000000 2019-01-01 00:00:00 +0000 UTC,2019-12-30 23:59:59 +0000 UTC,openshift-authentication,522.000000 2019-01-01 00:00:00 +0000 UTC,2019-12-30 23:59:59 +0000 UTC,openshift-authentication-operator,261.000000 2019-01-01 00:00:00 +0000 UTC,2019-12-30 23:59:59 +0000 UTC,openshift-cloud-credential-operator,261.000000 2019-01-01 00:00:00 +0000 UTC,2019-12-30 23:59:59 +0000 UTC,openshift-cluster-machine-approver,261.000000 2019-01-01 00:00:00 +0000 UTC,2019-12-30 23:59:59 +0000 UTC,openshift-cluster-node-tuning-operator,3385.800000 2019-01-01 00:00:00 +0000 UTC,2019-12-30 23:59:59 +0000 UTC,openshift-cluster-samples-operator,261.000000 2019-01-01 00:00:00 +0000 UTC,2019-12-30 23:59:59 +0000 UTC,openshift-cluster-version,522.000000 2019-01-01 00:00:00 +0000 UTC,2019-12-30 23:59:59 +0000 UTC,openshift-console,522.000000 2019-01-01 00:00:00 +0000 UTC,2019-12-30 23:59:59 +0000 UTC,openshift-console-operator,261.000000 2019-01-01 00:00:00 +0000 UTC,2019-12-30 23:59:59 +0000 UTC,openshift-controller-manager,7830.000000 2019-01-01 00:00:00 +0000 UTC,2019-12-30 23:59:59 +0000 UTC,openshift-controller-manager-operator,261.000000 2019-01-01 00:00:00 +0000 UTC,2019-12-30 23:59:59 +0000 UTC,openshift-dns,34372.800000 2019-01-01 00:00:00 +0000 UTC,2019-12-30 23:59:59 +0000 UTC,openshift-dns-operator,261.000000 2019-01-01 00:00:00 +0000 UTC,2019-12-30 23:59:59 +0000 UTC,openshift-etcd,23490.000000 2019-01-01 00:00:00 +0000 UTC,2019-12-30 23:59:59 +0000 UTC,openshift-image-registry,5993.400000 2019-01-01 00:00:00 +0000 UTC,2019-12-30 23:59:59 +0000 UTC,openshift-ingress,5220.000000 2019-01-01 00:00:00 +0000 UTC,2019-12-30 23:59:59 +0000 UTC,openshift-ingress-operator,261.000000 2019-01-01 00:00:00 +0000 UTC,2019-12-30 23:59:59 +0000 UTC,openshift-kube-apiserver,12528.000000 2019-01-01 00:00:00 +0000 UTC,2019-12-30 23:59:59 +0000 UTC,openshift-kube-apiserver-operator,261.000000 2019-01-01 00:00:00 +0000 UTC,2019-12-30 23:59:59 +0000 UTC,openshift-kube-controller-manager,8613.000000 2019-01-01 00:00:00 +0000 UTC,2019-12-30 23:59:59 +0000 UTC,openshift-kube-controller-manager-operator,261.000000 2019-01-01 00:00:00 +0000 UTC,2019-12-30 23:59:59 +0000 UTC,openshift-machine-api,1305.000000 2019-01-01 00:00:00 +0000 UTC,2019-12-30 23:59:59 +0000 UTC,openshift-machine-config-operator,9637.800000 2019-01-01 00:00:00 +0000 UTC,2019-12-30 23:59:59 +0000 UTC,openshift-metering,19575.000000 2019-01-01 00:00:00 +0000 UTC,2019-12-30 23:59:59 +0000 UTC,openshift-monitoring,6256.800000 2019-01-01 00:00:00 +0000 UTC,2019-12-30 23:59:59 +0000 UTC,openshift-network-operator,261.000000 2019-01-01 00:00:00 +0000 UTC,2019-12-30 23:59:59 +0000 UTC,openshift-sdn,94503.000000 2019-01-01 00:00:00 +0000 UTC,2019-12-30 23:59:59 +0000 UTC,openshift-service-ca,783.000000 2019-01-01 00:00:00 +0000 UTC,2019-12-30 23:59:59 +0000 UTC,openshift-service-ca-operator,261.000000
第7章 メータリングの使用例
メータリングは非推奨の機能です。非推奨の機能は依然として OpenShift Container Platform に含まれており、引き続きサポートされますが、本製品の今後のリリースで削除されるため、新規デプロイメントでの使用は推奨されません。
OpenShift Container Platform で非推奨となったか、または削除された主な機能の最新の一覧については、OpenShift Container Platform リリースノートの 非推奨および削除された機能セクションを参照してください。
以下のサンプルレポートを使用して、クラスター内の容量、使用および使用状況の測定を開始します。これらのサンプルでは、メータリングが提供するさまざまなタイプのレポートが事前に定義されたクエリーの選択と共に表示されるケースを示しています。
7.1. 前提条件
- メータリングをインストールします。
- レポートの作成および表示 についての詳細を確認します。
7.2. クラスター容量の毎時および日次の測定
以下のレポートは、クラスター容量を毎時および日次に測定する方法を示しています。日次レポートは毎時レポートの結果を集計して生成されます。
以下は、クラスターの CPU 容量を毎時に測定するレポートです。
クラスターの毎時の CPU 容量の例
apiVersion: metering.openshift.io/v1
kind: Report
metadata:
name: cluster-cpu-capacity-hourly
spec:
query: "cluster-cpu-capacity"
schedule:
period: "hourly" 1
- 1
- この期間は
daily
に変更して日次レポートを取得することができますが、大規模なデータセットの場合、毎時レポートを使用してから、毎時データを日次レポートに集計する方がはるかに効率的です。
以下のレポートは、毎時データを日次レポートに集計します。
クラスターの日次の CPU 容量の例
apiVersion: metering.openshift.io/v1 kind: Report metadata: name: cluster-cpu-capacity-daily 1 spec: query: "cluster-cpu-capacity" 2 inputs: 3 - name: ClusterCpuCapacityReportName value: cluster-cpu-capacity-hourly schedule: period: "daily"
7.3. 1 回のみ実行されるレポートを使用したクラスター使用状況の測定
以下のレポートは、クラスターの使用状況を特定の開始日以降から測定します。レポートは一度だけ実行され、その後は保存して適用します。
クラスターの CPU 使用状況の例
apiVersion: metering.openshift.io/v1 kind: Report metadata: name: cluster-cpu-usage-2019 1 spec: reportingStart: '2019-01-01T00:00:00Z' 2 reportingEnd: '2019-12-30T23:59:59Z' query: cluster-cpu-usage 3 runImmediately: true 4
7.4. cron 式を使用したクラスター使用状況の測定
レポートの期間を設定する際に cron 式を使用することもできます。以下のレポートは、平日の 9am-5pm の間にクラスターの使用状況を観察して CPU の使用状況を測定します。
クラスターの平日の CPU 使用状況の例
apiVersion: metering.openshift.io/v1 kind: Report metadata: name: cluster-cpu-utilization-weekdays 1 spec: query: "cluster-cpu-utilization" 2 schedule: period: "cron" expression: 0 0 * * 1-5 3
第8章 メータリングのトラブルシューティングおよびデバッグ
メータリングは非推奨の機能です。非推奨の機能は依然として OpenShift Container Platform に含まれており、引き続きサポートされますが、本製品の今後のリリースで削除されるため、新規デプロイメントでの使用は推奨されません。
OpenShift Container Platform で非推奨となったか、または削除された主な機能の最新の一覧については、OpenShift Container Platform リリースノートの 非推奨および削除された機能セクションを参照してください。
以下のセクションを参照して、メータリングに関連する特定の問題のトラブルシューティングとデバッグを行ってください。
このセクションの情報に加えて、次のトピックを確認してください。
8.1. メータリングのトラブルシューティング
メータリングに関連する一般的な問題として、Pod が起動に失敗する問題があります。Pod はリソースがないか、または StorageClass
または Secret
リソースなど、存在しないリソースへの依存関係がある場合に起動に失敗する可能性があります。
8.1.1. 十分なコンピュートリソースがない
メータリングのインストールまたは実行時に、コンピュートリソースがないという問題がよく生じます。クラスターが拡大し、より多くのレポートが作成されると、レポート Operator Pod にはより多くのメモリーが必要になります。メモリー使用量が Pod の制限に達すると、クラスターは Pod のメモリー不足 (OOM) を考慮し、これを OOMKilled
ステータスで終了します。メータリングにインストールの前提条件で説明されている最小限のリソース要件が適用されていることを確認します。
メータリング Operator は、クラスターの負荷に基づいてレポート Operator を自動スケーリングしません。そのため、クラスターが大きくなると、レポート Operator Pod の CPU 使用率は増加しません。
問題がリソースまたはスケジュールに関連するかどうかを判別するには、Kubernetes ドキュメントの Managing Resources for Containers にあるトラブルシューティングの指示に従ってください。
コンピュートリソースがないために問題のトラブルシューティングを行うには、openshift-metering
namespace 内で以下を確認します。
前提条件
現在の位置は
openshift-metering
namespace である。以下を実行してopenshift-metering
namespace に切り替えます。$ oc project openshift-metering
手順
完了しなかったメータリング
Report
リソースの有無を確認し、ReportingPeriodUnmetDependencies
のステータスを表示します。$ oc get reports
出力例
NAME QUERY SCHEDULE RUNNING FAILED LAST REPORT TIME AGE namespace-cpu-utilization-adhoc-10 namespace-cpu-utilization Finished 2020-10-31T00:00:00Z 2m38s namespace-cpu-utilization-adhoc-11 namespace-cpu-utilization ReportingPeriodUnmetDependencies 2m23s namespace-memory-utilization-202010 namespace-memory-utilization ReportingPeriodUnmetDependencies 26s namespace-memory-utilization-202011 namespace-memory-utilization ReportingPeriodUnmetDependencies 14s
NEWEST METRIC
の値がレポートの終了日よりも小さいReportDataSource
リソースを確認します。$ oc get reportdatasource
出力例
NAME EARLIEST METRIC NEWEST METRIC IMPORT START IMPORT END LAST IMPORT TIME AGE ... node-allocatable-cpu-cores 2020-04-23T09:14:00Z 2020-08-31T10:07:00Z 2020-04-23T09:14:00Z 2020-10-15T17:13:00Z 2020-12-09T12:45:10Z 230d node-allocatable-memory-bytes 2020-04-23T09:14:00Z 2020-08-30T05:19:00Z 2020-04-23T09:14:00Z 2020-10-14T08:01:00Z 2020-12-09T12:45:12Z 230d ... pod-usage-memory-bytes 2020-04-23T09:14:00Z 2020-08-24T20:25:00Z 2020-04-23T09:14:00Z 2020-10-09T23:31:00Z 2020-12-09T12:45:12Z 230d
多数の Pod の再起動のについて、
reporting-operator
Pod
リソースの正常性を確認します。$ oc get pods -l app=reporting-operator
出力例
NAME READY STATUS RESTARTS AGE reporting-operator-84f7c9b7b6-fr697 2/2 Running 542 8d 1
- 1
- レポート Operator Pod は高い率で再起動します。
reporting-operator
Pod
リソースでOOMKilled
の終了について確認します。$ oc describe pod/reporting-operator-84f7c9b7b6-fr697
出力例
Name: reporting-operator-84f7c9b7b6-fr697 Namespace: openshift-metering Priority: 0 Node: ip-10-xx-xx-xx.ap-southeast-1.compute.internal/10.xx.xx.xx ... Ports: 8080/TCP, 6060/TCP, 8082/TCP Host Ports: 0/TCP, 0/TCP, 0/TCP State: Running Started: Thu, 03 Dec 2020 20:59:45 +1000 Last State: Terminated Reason: OOMKilled 1 Exit Code: 137 Started: Thu, 03 Dec 2020 20:38:05 +1000 Finished: Thu, 03 Dec 2020 20:59:43 +1000
- 1
- レポート Operator Pod は OOM による強制終了により終了しています。
reporting-operator Pod メモリー制限の引き上げ
Pod の再起動や OOM による強制終了イベントが増加している場合、レポート Operator Pod に設定された現在のメモリー制限を確認できます。メモリー制限を増やすと、レポート Operator Pod はレポートデータソースを更新できます。必要な場合は、MeteringConfig
リソースのメモリー制限を 25% - 50% 引き上げます。
手順
reporting-operator
Pod
リソースの現在のメモリー制限を確認します。$ oc describe pod reporting-operator-67d6f57c56-79mrt
出力例
Name: reporting-operator-67d6f57c56-79mrt Namespace: openshift-metering Priority: 0 ... Ports: 8080/TCP, 6060/TCP, 8082/TCP Host Ports: 0/TCP, 0/TCP, 0/TCP State: Running Started: Tue, 08 Dec 2020 14:26:21 +1000 Ready: True Restart Count: 0 Limits: cpu: 1 memory: 500Mi 1 Requests: cpu: 500m memory: 250Mi Environment: ...
- 1
- レポート Operator Pod の現在のメモリー制限。
MeteringConfig
リソースを編集してメモリー制限を更新します。$ oc edit meteringconfig/operator-metering
MeteringConfig
リソース例kind: MeteringConfig metadata: name: operator-metering namespace: openshift-metering spec: reporting-operator: spec: resources: 1 limits: cpu: 1 memory: 750Mi requests: cpu: 500m memory: 500Mi ...
- 1
MeteringConfig
リソースのresources
フィールド内でメモリー制限を追加または引き上げます。
注記メモリー制限が引き上げられた後でも引き続き OOM で強制終了された多数のイベントがある場合は、別の問題がレポートを保留状態にしていることを示唆している可能性があります。
8.1.2. StorageClass リソースが設定されない
メータリングでは、デフォルトの StorageClass
リソースが動的プロビジョニングに設定されている必要があります。
クラスターに設定された StorageClass
があるかどうかをチェックする方法、デフォルトの設定方法、およびメータリングをデフォルト以外のストレージクラス を使用するように設定する方法についての詳細は、メータリングの設定方法についてのドキュメントを参照してください。
8.1.3. シークレットが正しく設定されていない
メータリングに関連する一般的な問題として、永続ストレージの設定時に誤ったシークレットが指定されることがあります。設定ファイルのサンプルを確認し、ストレージプロバイダーのガイドラインに従ってシークレットを作成することを確認してください。
8.2. メータリングのデバッグ
メータリングのデバッグは、各種のコンポーネントと直接対話する場合に大幅に容易になります。以下のセクションでは、Presto および Hive への接続とクエリー方法、および Presto および HDFS コンポーネントのダッシュボードの表示方法について詳しく説明します。
このセクションのコマンドではすべて、メータリングを openshift-metering
namespace の OperatorHub 経由でインストールしていることを前提とします。
8.2.1. レポート Operator ログの取得
以下のコマンドを使用して reporting-operator
のログに従います。
$ oc -n openshift-metering logs -f "$(oc -n openshift-metering get pods -l app=reporting-operator -o name | cut -c 5-)" -c reporting-operator
8.2.2. presto-cli を使用した Presto のクエリー
以下のコマンドは、Presto をクエリーできる対話型の presto-cli セッションを開きます。このセッションは Presto と同じコンテナー内で実行され、Pod のメモリー制限を作成できる追加の Java インスタンスを起動します。これが実行される場合は、Presto Pod のメモリー要求および制限を引き上げる必要があります。
デフォルトでは、Presto は TLS を使用して通信するように設定されます。Presto クエリーを実行するには、以下のコマンドを使用する必要があります。
$ oc -n openshift-metering exec -it "$(oc -n openshift-metering get pods -l app=presto,presto=coordinator -o name | cut -d/ -f2)" \ -- /usr/local/bin/presto-cli --server https://presto:8080 --catalog hive --schema default --user root --keystore-path /opt/presto/tls/keystore.pem
このコマンドを実行すると、クエリーを実行できるようにプロンプトが表示されます。show tables from metering;
クエリーを使用してテーブルの一覧を表示します。
$ presto:default> show tables from metering;
出力例
Table datasource_your_namespace_cluster_cpu_capacity_raw datasource_your_namespace_cluster_cpu_usage_raw datasource_your_namespace_cluster_memory_capacity_raw datasource_your_namespace_cluster_memory_usage_raw datasource_your_namespace_node_allocatable_cpu_cores datasource_your_namespace_node_allocatable_memory_bytes datasource_your_namespace_node_capacity_cpu_cores datasource_your_namespace_node_capacity_memory_bytes datasource_your_namespace_node_cpu_allocatable_raw datasource_your_namespace_node_cpu_capacity_raw datasource_your_namespace_node_memory_allocatable_raw datasource_your_namespace_node_memory_capacity_raw datasource_your_namespace_persistentvolumeclaim_capacity_bytes datasource_your_namespace_persistentvolumeclaim_capacity_raw datasource_your_namespace_persistentvolumeclaim_phase datasource_your_namespace_persistentvolumeclaim_phase_raw datasource_your_namespace_persistentvolumeclaim_request_bytes datasource_your_namespace_persistentvolumeclaim_request_raw datasource_your_namespace_persistentvolumeclaim_usage_bytes datasource_your_namespace_persistentvolumeclaim_usage_raw datasource_your_namespace_persistentvolumeclaim_usage_with_phase_raw datasource_your_namespace_pod_cpu_request_raw datasource_your_namespace_pod_cpu_usage_raw datasource_your_namespace_pod_limit_cpu_cores datasource_your_namespace_pod_limit_memory_bytes datasource_your_namespace_pod_memory_request_raw datasource_your_namespace_pod_memory_usage_raw datasource_your_namespace_pod_persistentvolumeclaim_request_info datasource_your_namespace_pod_request_cpu_cores datasource_your_namespace_pod_request_memory_bytes datasource_your_namespace_pod_usage_cpu_cores datasource_your_namespace_pod_usage_memory_bytes (32 rows) Query 20190503_175727_00107_3venm, FINISHED, 1 node Splits: 19 total, 19 done (100.00%) 0:02 [32 rows, 2.23KB] [19 rows/s, 1.37KB/s] presto:default>
8.2.3. beeline を使用した Hive のクエリー
以下のコマンドでは、Hive をクエリーできる対話型の beeline セッションを開きます。このセッションは Hive と同じコンテナー内で実行され、Pod のメモリー制限を作成できる追加の Java インスタンスを起動します。これが実行される場合は、Hive Pod のメモリー要求および制限を引き上げる必要があります。
$ oc -n openshift-metering exec -it $(oc -n openshift-metering get pods -l app=hive,hive=server -o name | cut -d/ -f2) \ -c hiveserver2 -- beeline -u 'jdbc:hive2://127.0.0.1:10000/default;auth=noSasl'
このコマンドを実行すると、クエリーを実行できるようにプロンプトが表示されます。show tables;
クエリーを使用してテーブルの一覧を表示します。
$ 0: jdbc:hive2://127.0.0.1:10000/default> show tables from metering;
出力例
+----------------------------------------------------+ | tab_name | +----------------------------------------------------+ | datasource_your_namespace_cluster_cpu_capacity_raw | | datasource_your_namespace_cluster_cpu_usage_raw | | datasource_your_namespace_cluster_memory_capacity_raw | | datasource_your_namespace_cluster_memory_usage_raw | | datasource_your_namespace_node_allocatable_cpu_cores | | datasource_your_namespace_node_allocatable_memory_bytes | | datasource_your_namespace_node_capacity_cpu_cores | | datasource_your_namespace_node_capacity_memory_bytes | | datasource_your_namespace_node_cpu_allocatable_raw | | datasource_your_namespace_node_cpu_capacity_raw | | datasource_your_namespace_node_memory_allocatable_raw | | datasource_your_namespace_node_memory_capacity_raw | | datasource_your_namespace_persistentvolumeclaim_capacity_bytes | | datasource_your_namespace_persistentvolumeclaim_capacity_raw | | datasource_your_namespace_persistentvolumeclaim_phase | | datasource_your_namespace_persistentvolumeclaim_phase_raw | | datasource_your_namespace_persistentvolumeclaim_request_bytes | | datasource_your_namespace_persistentvolumeclaim_request_raw | | datasource_your_namespace_persistentvolumeclaim_usage_bytes | | datasource_your_namespace_persistentvolumeclaim_usage_raw | | datasource_your_namespace_persistentvolumeclaim_usage_with_phase_raw | | datasource_your_namespace_pod_cpu_request_raw | | datasource_your_namespace_pod_cpu_usage_raw | | datasource_your_namespace_pod_limit_cpu_cores | | datasource_your_namespace_pod_limit_memory_bytes | | datasource_your_namespace_pod_memory_request_raw | | datasource_your_namespace_pod_memory_usage_raw | | datasource_your_namespace_pod_persistentvolumeclaim_request_info | | datasource_your_namespace_pod_request_cpu_cores | | datasource_your_namespace_pod_request_memory_bytes | | datasource_your_namespace_pod_usage_cpu_cores | | datasource_your_namespace_pod_usage_memory_bytes | +----------------------------------------------------+ 32 rows selected (13.101 seconds) 0: jdbc:hive2://127.0.0.1:10000/default>
8.2.4. Hive Web UI へのポート転送
以下のコマンドを実行して、Hive Web UI へのポート転送を実行します。
$ oc -n openshift-metering port-forward hive-server-0 10002
ブラウザーウィンドウで http://127.0.0.1:10002 を開き、Hive Web インターフェイスを表示します。
8.2.5. HDFS へのポート転送
以下のコマンドを実行して、HDFS namenode へのポート転送を実行します。
$ oc -n openshift-metering port-forward hdfs-namenode-0 9870
ブラウザーウィンドウで http://127.0.0.1:9870 を開き、HDFS Web インターフェイスを表示します。
以下のコマンドを実行して、最初の HDFS データノードへのポート転送を実行します。
$ oc -n openshift-metering port-forward hdfs-datanode-0 9864 1
- 1
- 他のデータノードをチェックするには、
hdfs-datanode-0
を情報を表示する Pod に置き換えます。
8.2.6. メータリング Ansible Operator
メータリングは Ansible Operator を使用してクラスター環境のリソースを監視し、調整します。メータリングのインストールの失敗をデバッグする場合、Ansible ログや、MeteringConfig
カスタムリソースのステータスを確認することが役立ちます。
8.2.6.1. Ansible ログへのアクセス
デフォルトのインストールでは、メータリング Operator は Pod としてデプロイされます。この場合、Ansible コンテナーのログを Pod 内で確認できます。
$ oc -n openshift-metering logs $(oc -n openshift-metering get pods -l app=metering-operator -o name | cut -d/ -f2) -c ansible
または、Operator コンテナーのログで出力の要約を確認できます (-c ansible
を -c operator
に置き換えます)。
8.2.6.2. MeteringConfig ステータスの確認
最近の障害についてデバッグするには、MeteringConfig
カスタムリソースの .status
フィールドを確認することが役立ちます。以下のコマンドは、Invalid
タイプのステータスメッセージを表示します。
$ oc -n openshift-metering get meteringconfig operator-metering -o=jsonpath='{.status.conditions[?(@.type=="Invalid")].message}'
8.2.6.3. MeteringConfig イベントの確認
メータリング Operator が生成するイベントを確認します。これは、インストール時またはアップグレード時のリソース障害のデバッグに役立ちます。イベントを最後のタイムスタンプで並べ替えます。
$ oc -n openshift-metering get events --field-selector involvedObject.kind=MeteringConfig --sort-by='.lastTimestamp'
出力例には、MeteringConfig リソースの最新の変更が表示されます。
LAST SEEN TYPE REASON OBJECT MESSAGE 4m40s Normal Validating meteringconfig/operator-metering Validating the user-provided configuration 4m30s Normal Started meteringconfig/operator-metering Configuring storage for the metering-ansible-operator 4m26s Normal Started meteringconfig/operator-metering Configuring TLS for the metering-ansible-operator 3m58s Normal Started meteringconfig/operator-metering Configuring reporting for the metering-ansible-operator 3m53s Normal Reconciling meteringconfig/operator-metering Reconciling metering resources 3m47s Normal Reconciling meteringconfig/operator-metering Reconciling monitoring resources 3m41s Normal Reconciling meteringconfig/operator-metering Reconciling HDFS resources 3m23s Normal Reconciling meteringconfig/operator-metering Reconciling Hive resources 2m59s Normal Reconciling meteringconfig/operator-metering Reconciling Presto resources 2m35s Normal Reconciling meteringconfig/operator-metering Reconciling reporting-operator resources 2m14s Normal Reconciling meteringconfig/operator-metering Reconciling reporting resources
第9章 メータリングのアンインストール
メータリングは非推奨の機能です。非推奨の機能は依然として OpenShift Container Platform に含まれており、引き続きサポートされますが、本製品の今後のリリースで削除されるため、新規デプロイメントでの使用は推奨されません。
OpenShift Container Platform で非推奨となったか、または削除された主な機能の最新の一覧については、OpenShift Container Platform リリースノートの 非推奨および削除された機能セクションを参照してください。
メータリングをお使いの OpenShift Container Platform クラスターから削除することができます。
メータリングは Amazon S3 バケットデータを管理したり、削除したりしません。メータリングのアンインストール後に、メータリングデータを保存するために使用される S3 バケットを手動でクリーンアップする必要があります。
9.1. クラスターからのメータリング Operator の削除
Operator のクラスターからの削除 についてのドキュメントを参照して、メータリング Operator を削除します。
クラスターからメータリング Operator を削除しても、そのカスタムリソース定義や管理されるリソースは削除されません。残りのメータリングコンポーネントを削除する方法については、メータリング namespace のアンインストール および メータリングカスタムリソース定義のアンインストール について参照してください。
9.2. メータリング namespace のアンインストール
MeteringConfig
リソースを取り除き、 openshift-metering
namespace を削除して、メータリング namespace (例: openshift-metering
namespace) をアンインストールします。
前提条件
- メータリング Operator がクラスターから削除されます。
手順
メータリング Operator によって作成されるすべてのリソースを削除します。
$ oc --namespace openshift-metering delete meteringconfig --all
直前の手順が完了したら、
openshift-metering
namespace のすべての Pod が削除されるか、または終了状態を報告していることを確認します。$ oc --namespace openshift-metering get pods
openshift-metering
namespace を削除します。$ oc delete namespace openshift-metering
9.3. メータリングカスタムリソース定義のアンインストール
メータリングのカスタムリソース定義 (CRD) はメータリング Operator のアンインストールおよび openshift-metering
namespace の削除後もクラスターに残ります。
メータリング CRD を削除すると、クラスターの他の namespace での追加のメータリングインストールが中断されます。次に進む前に、他のメータリングのインストールがないことを確認します。
前提条件
-
openshift-metering
namespace のMeteringConfig
カスタムリソースが削除されている。 -
openshift-metering
namespace が削除されている。
手順
残りのメータリング CRD を削除します。
$ oc get crd -o name | grep "metering.openshift.io" | xargs oc delete