3.2. コンテナーおよびイメージ


3.2.1. コンテナー

OpenShift Online アプリケーションの基本的な単位はコンテナーと呼ばれています。Linux コンテナーテクノロジーは、指定されたリソースのみとの対話に制限されるように、実行中のプロセスを分離する軽量なメカニズムです。

数多くのアプリケーションインスタンスは、相互のプロセス、ファイル、ネットワークなどを可視化せずに単一ホストのコンテナーで実行される可能性があります。通常、コンテナーは任意のワークロードに使用されますが、各コンテナーは Web サーバーまたはデータベースなどの (通常は「マイクロサービス」と呼ばれることの多い) 単一サービスを提供します。

Linux カーネルは数年にわたりコンテナーテクノロジーの各種機能を統合してきました。最近では、Docker プロジェクトはホストで Linux コンテナーの便利な管理インターフェースを開発しました。OpenShift Online および Kubernetes は複数ホストのインストール間で Docker 形式のコンテナーのオーケストレーションを実行する機能を追加しています。

OpenShift Online の使用時に Docker CLI と直接対話することはないものの、それらの機能および用語を理解しておくことは、OpenShift Online のロールやアプリケーションのコンテナー内での機能を理解する上で重要です。docker RPM は RHEL 7、CentOS および Fedora の一部として利用できるため、これを OpenShift Online とは別に実験的に使用することができます。ガイド付きの情報については、『Get Started with Docker Formatted Container Images on Red Hat Systems』という記事を参照してください。

3.2.2. イメージ

OpenShift Online のコンテナーは Docker 形式のコンテナーのイメージをベースにしています。イメージは、単一コンテナーを実行するためのすべての要件、およびそのニーズおよび機能を記述するメタデータを含むバイナリーです。

これはパッケージ化テクノロジーとして考えることができます。コンテナーには、作成時にコンテナーに追加のアクセスを付与しない限り、イメージで定義されるリソースにのみアクセスできます。同じイメージを複数のホストにまたがって複数のコンテナーにデプロイし、それらの間で負荷を分散することにより、OpenShift Online はイメージにパッケージ化されたサービスの冗長性および水平的なスケーリングを提供できます。

Docker CLI を直接使用してイメージをビルドすることができますが、OpenShift Online はコードおよび設定を既存イメージに追加して新規イメージの作成を支援するビルダーイメージも提供します。

アプリケーションは一定期間をかけて開発されるため、単一のイメージ名が同じイメージの数多くの異なるバージョンを参照する場合があります。異なるイメージはそれぞれ、そのハッシュ (長い 16 進数、例: fd44297e2ddb050ec4f…​) で一意に参照され、通常は 12 文字 (例: fd44297e2ddb) に短縮されます。

イメージバージョンタグポリシー

バージョン番号ではなく、Docker サービスはタグ (v1v2.1GA、またはデフォルト latest) を必要なイメージを指定するためのイメージ名に追加して適用するため、同じイメージが centos (これは latest タグを意味します)、centos:centos7、または fd44297e2ddb として参照される場合があります。

警告

公式の OpenShift Online イメージには latest タグを使用しないでください。これらは openshift3/ 以降のイメージであり、latest3.4、または 3.5 などの数多くのバージョンを参照する可能性があります。

イメージへのタグの付け方は更新ポリシーを定めます。より具体的なタグを使用すると、イメージが更新される頻度は低くなります。以下を使用して選択した OpenShift Container Online イメージポリシーを決定します。

vX.Y
vX.Y タグは X.Y.Z-<number> を参照します。たとえば、registry-console イメージが v3.4 に更新されると、これは最新の 3.4.Z-<number> タグを参照します (例: 3.4.1-8)。
X.Y.Z
上記の vX.Y サンプルと同様に、X.Y.Z タグは最新の X.Y.Z-<number> を参照します。たとえば、3.4.1 は 3.4.1-8 を参照します。
X.Y.Z-<number>
タグは一意であり、変更されません。このタグを使用する際、イメージが更新される際にイメージはタグを更新しません。たとえば、イメージが更新される場合でも、3.4.1-8 は 3.4.1-8 を常に参照します。

3.2.3. コンテナーレジストリー

コンテナーレジストリーは Docker 形式のコンテナーイメージの保存および取得を行うサービスです。レジストリーには、1 つ以上のイメージリポジトリーのコレクションが含まれます。それぞれのイメージレジストリーには、1 つ以上のタグ付けされたイメージが含まれます。Docker は独自のレジストリーである Docker Hub を提供しますが、プライベートまたはサードパーティーのレジストリーを使用することもできます。Red Hat は、サブスクリプションをお持ちのお客様に対して registry.access.redhat.com でレジストリーを提供しています。また、OpenShift Online はカスタムコンテナーイメージを管理するための独自の内部レジストリーも提供しています。

以下の図では、コンテナー、イメージ、およびレジストリー間の関係が描写されています。

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