6.2. IBM Z および IBM LinuxONE への OpenShift Sandboxed Containers のデプロイ
コマンドラインインターフェイス (CLI) を使用して次のタスクを実行することにより、OpenShift sandboxed containers を IBM Z® および IBM® LinuxONE にデプロイできます。
- OpenShift Sandboxed Containers Operator を再インストールします。
- オプション: libvirt ボリュームを設定します。
- オプション: カスタムピア Pod 仮想マシンイメージを作成します。
- ピア Pod シークレットを作成します。
- ピア Pod の config map を作成します。
- Pod 仮想マシンイメージ config map を作成します。
- KVM ホストシークレットを作成します。
- オプション: カスタムピア Pod 仮想マシンイメージを選択します。
- オプション: Kata エージェントポリシーをカスタマイズします。
-
KataConfigカスタムリソースを作成します。 - オプション:各ワーカーノードで実行されている仮想マシンの数を変更します。
- OpenShift Sandboxed Containers のワークロードオブジェクトを設定します。
6.2.1. OpenShift Sandboxed Containers Operator のインストール リンクのコピーリンクがクリップボードにコピーされました!
CLI を使用して、OpenShift Sandboxed Containers Operator をインストールできます。
前提条件
-
OpenShift CLI (
oc) がインストールされている。 -
cluster-adminロールを持つユーザーとしてクラスターにアクセスできる。
手順
osc-namespace.yamlマニフェストファイルを作成します。apiVersion: v1 kind: Namespace metadata: name: openshift-sandboxed-containers-operator
apiVersion: v1 kind: Namespace metadata: name: openshift-sandboxed-containers-operatorCopy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow 以下のコマンドを実行して namespace を作成します。
oc apply -f osc-namespace.yaml
$ oc apply -f osc-namespace.yamlCopy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow osc-operatorgroup.yamlマニフェストファイルを作成します。Copy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow 以下のコマンドを実行して Operator グループを作成します。
oc apply -f osc-operatorgroup.yaml
$ oc apply -f osc-operatorgroup.yamlCopy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow osc-subscription.yamlマニフェストファイルを作成します。Copy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow 次のコマンドを実行して、サブスクリプションを作成します。
oc apply -f osc-subscription.yaml
$ oc apply -f osc-subscription.yamlCopy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow 次のコマンドを実行して、Operator が正常にインストールされていることを確認します。
oc get csv -n openshift-sandboxed-containers-operator
$ oc get csv -n openshift-sandboxed-containers-operatorCopy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow このコマンドが完了するまでに数分かかる場合があります。
次のコマンドを実行してプロセスを監視します。
watch oc get csv -n openshift-sandboxed-containers-operator
$ watch oc get csv -n openshift-sandboxed-containers-operatorCopy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow 出力例
NAME DISPLAY VERSION REPLACES PHASE openshift-sandboxed-containers openshift-sandboxed-containers-operator 1.9.0 1.8.1 Succeeded
NAME DISPLAY VERSION REPLACES PHASE openshift-sandboxed-containers openshift-sandboxed-containers-operator 1.9.0 1.8.1 SucceededCopy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow
6.2.2. libvirt ボリュームの設定 リンクのコピーリンクがクリップボードにコピーされました!
OpenShift sandboxed containers Operator は、インストール中に KVM ホスト上の libvirt ボリュームとプールを自動的に設定します。必要に応じて、追加の libvirt ボリュームおよびプールを手動で設定または作成できます。
前提条件
- OpenShift Container Platform Web コンソールまたはコマンドラインを使用して、OpenShift Container Platform クラスターに OpenShift sandboxed containers Operator をインストールしている。
- KVM ホストの管理者権限がある。
-
KVM ホストに
podmanがインストールされている。 -
KVM ホストに
virt-customizeがインストールされている。 -
イメージ用の
/var/lib/libvirt/images/ディレクトリーがある。
手順
- KVM ホストにログインします。
次のコマンドを実行して、libvirt プールの名前を設定します。
export LIBVIRT_POOL=<libvirt_pool>
$ export LIBVIRT_POOL=<libvirt_pool>Copy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow libvirt プロバイダーのシークレットを作成するには、
LIBVIRT_POOL値が必要です。次のコマンドを実行して、libvirt ボリュームの名前を設定します。
export LIBVIRT_VOL_NAME=<libvirt_volume>
$ export LIBVIRT_VOL_NAME=<libvirt_volume>Copy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow libvirt プロバイダーのシークレットを作成するには、
LIBVIRT_VOL_NAME値が必要です。次のコマンドを実行して、デフォルトのストレージプールの場所のパスを設定します。
export LIBVIRT_POOL_DIRECTORY="/var/lib/libvirt/images/"
$ export LIBVIRT_POOL_DIRECTORY="/var/lib/libvirt/images/"Copy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow 次のコマンドを実行して、libvirt プールを作成します。
virsh pool-define-as $LIBVIRT_POOL --type dir --target "$LIBVIRT_POOL_DIRECTORY"
$ virsh pool-define-as $LIBVIRT_POOL --type dir --target "$LIBVIRT_POOL_DIRECTORY"Copy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow 次のコマンドを実行して、libvirt プールを開始します。
virsh pool-start $LIBVIRT_POOL
$ virsh pool-start $LIBVIRT_POOLCopy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow 次のコマンドを実行して、プールの libvirt ボリュームを作成します。
Copy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow
6.2.3. カスタムピア Pod 仮想マシンイメージの作成 リンクのコピーリンクがクリップボードにコピーされました!
デフォルトの Operator ビルドイメージを使用する代わりに、カスタムピア Pod 仮想マシン (VM) イメージを作成できます。
ピア Pod QCOW2 イメージを使用して Open Container Initiative (OCI) コンテナーを構築します。後で、コンテナーレジストリー URL とイメージパスをピア Pod 仮想マシンイメージ config map に追加します。
手順
Dockerfile.podvm-ociファイルを作成します。Copy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow 次のコマンドを実行して、Pod 仮想マシン QCOW2 イメージを含むコンテナーを構築します。
docker build -t podvm-libvirt \ --build-arg PODVM_IMAGE_SRC=<podvm_image_source> \ --build-arg PODVM_IMAGE_PATH=<podvm_image_path> \ -f Dockerfile.podvm-oci .
$ docker build -t podvm-libvirt \ --build-arg PODVM_IMAGE_SRC=<podvm_image_source> \1 --build-arg PODVM_IMAGE_PATH=<podvm_image_path> \2 -f Dockerfile.podvm-oci .Copy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow
6.2.4. ピア Pod シークレットの更新 リンクのコピーリンクがクリップボードにコピーされました!
ピア Pod シークレットを更新する必要があります。
シークレットには、Pod 仮想マシン (VM) イメージとピア Pod インスタンスを作成するための認証情報が保存されます。
デフォルトでは、OpenShift Sandboxed Containers Operator はクラスターの作成に使用される認証情報に基づいてシークレットを作成します。ただし、異なる認証情報を使用するシークレットを手動で作成することはできます。
前提条件
LIBVIRT_URI。この値は、libvirt ネットワークのデフォルトのゲートウェイ IP アドレスです。この値を取得するには、libvirt ネットワーク設定を確認してください。注記libvirt がデフォルトのブリッジ仮想ネットワークを使用する場合は、以下のコマンドを実行して
LIBVIRT_URIを取得できます。virtint=$(bridge_line=$(virsh net-info default | grep Bridge); echo "${bridge_line//Bridge:/}" | tr -d [:blank:]) LIBVIRT_URI=$( ip -4 addr show $virtint | grep -oP '(?<=inet\s)\d+(\.\d+){3}') LIBVIRT_GATEWAY_URI="qemu+ssh://root@${LIBVIRT_URI}/system?no_verify=1"$ virtint=$(bridge_line=$(virsh net-info default | grep Bridge); echo "${bridge_line//Bridge:/}" | tr -d [:blank:]) $ LIBVIRT_URI=$( ip -4 addr show $virtint | grep -oP '(?<=inet\s)\d+(\.\d+){3}') $ LIBVIRT_GATEWAY_URI="qemu+ssh://root@${LIBVIRT_URI}/system?no_verify=1"Copy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow -
REDHAT_OFFLINE_TOKEN。Red Hat API トークン で RHEL イメージをダウンロードするためにこのトークンを生成している。
手順
次の例に従って
peer-pods-secret.yamlマニフェストファイルを作成します。Copy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow 以下のコマンドを実行してシークレットを作成します。
oc apply -f peer-pods-secret.yaml
$ oc apply -f peer-pods-secret.yamlCopy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow
6.2.5. ピア Pod config map の作成 リンクのコピーリンクがクリップボードにコピーされました!
OpenShift sandboxed containers のピア Pod config map を作成する必要があります。
手順
以下の例に従って
peer-pods-cm.yamlマニフェストファイルを作成します。Copy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow - 1
- ノードごとに作成できるピア Pod の最大数を指定します。デフォルト値は
10です。 - 2
- libvirt プールを指定します。libvirt プールを手動で設定した場合は、KVM ホスト設定と同じ名前を使用します。
- 3
- libvirt ボリューム名を指定します。libvirt ボリュームを手動で設定した場合は、KVM ホスト設定と同じ名前を使用します。
- 4
.qcow2や.rawファイルなどの仮想マシンのディスクイメージを保存するための libvirt ディレクトリーを指定します。libvirt に読み取りおよび書き込みアクセス権限があることを確認するには、libvirt ストレージディレクトリーのサブディレクトリーを使用します。デフォルトは/var/lib/libvirt/images/です。- 5
- オプション: デフォルトのネットワークを使用しない場合は、libvirt ネットワークを指定します。
以下のコマンドを実行して config map を作成します。
oc apply -f peer-pods-cm.yaml
$ oc apply -f peer-pods-cm.yamlCopy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow
6.2.6. ピア Pod 仮想マシンイメージ config map の作成 リンクのコピーリンクがクリップボードにコピーされました!
ピア Pod 仮想マシン (VM) イメージの config map を作成する必要があります。
前提条件
- Red Hat Hybrid Cloud Console を使用してアクティベーションキーを作成する。
- オプション (Cloud API アダプターのカスタムイメージを使用する場合): イメージの名前、URL、ブランチまたはタグ。
手順
次の例に従って、
libvirt-podvm-image-cm.yamlマニフェストを作成します。Copy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow - 1
- カスタム Cloud API アダプターソースを使用して Pod 仮想マシンイメージを構築する場合は、
yesを指定します。 - 2
- オプション: Cloud API アダプターのカスタムイメージの URL を指定します。
- 3
- オプション: Cloud API アダプターのカスタムイメージのブランチまたはタグを指定します。
- 4
- RHEL アクティベーションキーを指定します。
- 5
- カスタムピア Pod 仮想マシンイメージ名を指定します。
- 6
- オプション: カスタムピア Pod 仮想マシンイメージを作成した場合は、コンテナーレジストリー URL、イメージタグ、およびイメージパス (デフォルト:
/image/podvm.qcow2) を指定します。それ以外の場合は、値を""に設定します。 - 7
- デフォルト値
trueは、デフォルトの Operator ビルドイメージに対して IBM Secure Execution を有効にします。カスタムピア Pod 仮想マシンイメージを使用する場合は、falseに設定します。 - 8
- RHEL イメージのオペレーティングシステムのバージョンを指定します。IBM Z® Secure Execution は RHEL 9.5 以降のバージョンをサポートします。
以下のコマンドを実行して config map を作成します。
oc apply -f libvirt-podvm-image-cm.yaml
$ oc apply -f libvirt-podvm-image-cm.yamlCopy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow libvirt プロバイダー用に libvirt Pod 仮想マシンイメージ config map が作成されます。
6.2.7. KVM ホストシークレットの作成 リンクのコピーリンクがクリップボードにコピーされました!
KVM ホストのシークレットを作成する必要があります。
手順
次のコマンドを実行して、SSH キーペアを生成します。
ssh-keygen -f ./id_rsa -N ""
$ ssh-keygen -f ./id_rsa -N ""Copy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow SSH 公開鍵を KVM ホストにコピーします。
ssh-copy-id -i ./id_rsa.pub <KVM_HOST_IP>
$ ssh-copy-id -i ./id_rsa.pub <KVM_HOST_IP>1 Copy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow - 1
- ピア Pod 仮想マシンが実行されている KVM ホストまたは LPAR の IP アドレスを指定します。たとえば、
192.168.122.1です。
以下のコマンドを実行して
Secretオブジェクトを作成します。oc create secret generic ssh-key-secret \ -n openshift-sandboxed-containers-operator \ --from-file=id_rsa.pub=./id_rsa.pub \ --from-file=id_rsa=./id_rsa
$ oc create secret generic ssh-key-secret \ -n openshift-sandboxed-containers-operator \ --from-file=id_rsa.pub=./id_rsa.pub \ --from-file=id_rsa=./id_rsaCopy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow 作成した SSH 鍵を削除します。
shred --remove id_rsa.pub id_rsa
$ shred --remove id_rsa.pub id_rsaCopy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow
6.2.8. カスタムピア Pod 仮想マシンイメージの選択 リンクのコピーリンクがクリップボードにコピーされました!
Pod マニフェストにアノテーションを追加することで、ワークロード要件に合わせてカスタマイズされたカスタムピア Pod 仮想マシン (VM) イメージを選択できます。カスタムイメージは、ピア Podconfig map で指定されたデフォルトイメージをオーバーライドします。libvirt プールに新しい libvirt ボリュームを作成し、カスタムピア Pod 仮想マシンイメージを新しいボリュームにアップロードします。次に、カスタムピア Pod 仮想マシンイメージを使用するように Pod マニフェストを更新します。
前提条件
- 使用予定のカスタム Pod 仮想マシンイメージの ID が利用でき、クラウドプロバイダーまたはハイパーバイザーと互換性がある。
手順
次のコマンドを実行して、libvirt プールの名前を設定します。
export LIBVIRT_POOL=<libvirt_pool>
$ export LIBVIRT_POOL=<libvirt_pool>1 Copy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow - 1
- 既存の libvirt プール名を指定します。
次のコマンドを実行して、新しい libvirt ボリュームの名前を設定します。
export LIBVIRT_VOL_NAME=<new_libvirt_volume>
$ export LIBVIRT_VOL_NAME=<new_libvirt_volume>Copy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow 次のコマンドを実行して、プールの libvirt ボリュームを作成します。
Copy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow カスタムピア Pod 仮想マシンイメージを libvirt ボリュームにアップロードします。
virsh -c qemu:///system vol-upload \ --vol $LIBVIRT_VOL_NAME <custom_podvm_image.qcow2> \ --pool $LIBVIRT_POOL --sparse
$ virsh -c qemu:///system vol-upload \ --vol $LIBVIRT_VOL_NAME <custom_podvm_image.qcow2> \1 --pool $LIBVIRT_POOL --sparseCopy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow - 1
- カスタムピア Pod 仮想マシンイメージ名を指定します。
次の例に従って、
pod-manifest.yamlマニフェストファイルを作成します。Copy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow 以下のコマンドを実行して Pod を作成します。
oc apply -f pod-manifest.yaml
$ oc apply -f pod-manifest.yamlCopy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow
6.2.9. Kata エージェントポリシーのカスタマイズ リンクのコピーリンクがクリップボードにコピーされました!
Kata エージェントポリシーは、Kata ランタイムで実行されている Pod のエージェント API 要求を制御するセキュリティーメカニズムです。このポリシーは Rego で記述され、Pod 仮想マシン (VM) 内の Kata エージェントによって適用され、許可または拒否される操作を決定します。
セキュリティーが問題にならない開発やテストなどの特定のユースケースでは、デフォルトのポリシーをカスタムポリシーで上書きできます。たとえば、コントロールプレーンを信頼できる環境で実行する場合があります。カスタムポリシーは、複数の方法で適用できます。
- ポリシーを Pod VM イメージに組み込む。
- ピア Pod の config map にパッチを適用する。
- ワークロード Pod YAML にアノテーションを追加する。
実稼働システムの場合、initdata を使用して Kata エージェントポリシーをオーバーライドする方法が推奨されます。以下の手順では、io.katacontainers.config.agent.policy アノテーションを使用してカスタムポリシーを個々の Pod に適用します。ポリシーは Base64 でエンコードされた Rego 形式で提供されます。このアプローチでは、Pod 仮想マシンイメージを変更せずに、Pod 作成時にデフォルトのポリシーをオーバーライドします。
カスタムポリシーは、デフォルトのポリシーを完全に置き換えます。特定の API のみを変更するには、完全なポリシーを含め、関連するルールを調整します。
手順
カスタムポリシーを含む
policy.regoファイルを作成します。次の例では、デモ用にexecとlogを有効にした、設定可能なすべての API を示しています。Copy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow このポリシーは、
exec(ExecProcessRequest) およびlog(ReadStreamRequest) API を有効にします。必要に応じて、trueまたはfalseの値を調整してポリシーをさらにカスタマイズします。次のコマンドを実行して、
policy.regoファイルを Base64 でエンコードされた文字列に変換します。base64 -w0 policy.rego
$ base64 -w0 policy.regoCopy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow yaml ファイルで使用するために出力を保存します。
Base64 でエンコードされたポリシーを
my-pod.yamlPod 仕様ファイルに追加します。Copy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow 以下のコマンドを実行して Pod マニフェストを適用します。
oc apply -f my-pod.yaml
$ oc apply -f my-pod.yamlCopy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow
6.2.10. KataConfig カスタムリソースの作成 リンクのコピーリンクがクリップボードにコピーされました!
ワーカーノードに kata-remote をランタイムクラスとしてインストールするには、KataConfig カスタムリソース (CR) を作成する必要があります。
KataConfig CR を作成すると、OpenShift Sandboxed Containers Operator がトリガーされ、以下が実行されます。
-
デフォルト設定で
kata-remoteという名前のRuntimeClassCR を作成します。これにより、RuntimeClassNameフィールドの CR を参照して、kata-remoteをランタイムとして使用するようにワークロードを設定できるようになります。この CR は、ランタイムのリソースオーバーヘッドも指定します。
OpenShift Sandboxed Containers は、kata-remote をプライマリーランタイムとしてではなく、クラスター上の セカンダリーオプション のランタイムとしてインストールします。
KataConfig CR を作成すると、ワーカーノードが自動的に再起動します。再起動には 10 分から 60 分以上かかる場合があります。再起動時間を妨げる要因は次のとおりです。
- より多くのワーカーノードを持つ大規模な OpenShift Container Platform デプロイメント。
- BIOS および診断ユーティリティーが有効である。
- SSD ではなくハードディスクドライブにデプロイしている。
- 仮想ノードではなく、ベアメタルなどの物理ノードにデプロイしている。
- CPU とネットワークが遅い。
前提条件
-
cluster-adminロールを持つユーザーとしてクラスターにアクセスできる。
手順
以下の例に従って
example-kataconfig.yamlマニフェストファイルを作成します。Copy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow - 1
- オプション: 特定のノードに
kata-remoteをインストールするためにノードラベルを適用した場合は、キーと値を指定します (例:osc: 'true')。
次のコマンドを実行して、
KataConfigCR を作成します。oc apply -f example-kataconfig.yaml
$ oc apply -f example-kataconfig.yamlCopy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow 新しい
KataConfigCR が作成され、ワーカーノードにkata-remoteがランタイムクラスとしてインストールされます。インストールを確認する前に、
kata-remoteのインストールが完了し、ワーカーノードが再起動するまで待ちます。次のコマンドを実行して、インストールの進行状況を監視します。
watch "oc describe kataconfig | sed -n /^Status:/,/^Events/p"
$ watch "oc describe kataconfig | sed -n /^Status:/,/^Events/p"Copy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow kataNodesの下にあるすべてのワーカーのステータスがinstalledで、理由を指定せずにInProgressの条件がFalseの場合、kata-remoteはクラスターにインストールされます。次のコマンドを実行して、ピア Pod イメージが構築され、libvirt ボリュームにアップロードされたことを確認します。
oc describe configmap peer-pods-cm -n openshift-sandboxed-containers-operator
$ oc describe configmap peer-pods-cm -n openshift-sandboxed-containers-operatorCopy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow 出力例
Copy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow 次のコマンドを実行して、
kata-ocマシン設定プールの進行状況を監視し、UPDATEDMACHINECOUNTがMACHINECOUNTと等しいときにUPDATED状態であることを確認します。watch oc get mcp/kata-oc
$ watch oc get mcp/kata-ocCopy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow 次のコマンドを実行してデーモンセットを確認します。
oc get -n openshift-sandboxed-containers-operator ds/osc-caa-ds
$ oc get -n openshift-sandboxed-containers-operator ds/osc-caa-dsCopy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow 次のコマンドを実行してランタイムクラスを確認します。
oc get runtimeclass
$ oc get runtimeclassCopy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow 出力例
NAME HANDLER AGE kata kata 152m kata-remote kata-remote 152m
NAME HANDLER AGE kata kata 152m kata-remote kata-remote 152mCopy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow
6.2.11. ノードあたりのピア Pod 仮想マシン数の変更 リンクのコピーリンクがクリップボードにコピーされました!
peerpodConfig カスタムリソース(CR)を編集して、ノードごとにピア Pod 仮想マシン(VM)の制限を変更できます。
手順
次のコマンドを実行して、現在の制限を確認します。
oc get peerpodconfig peerpodconfig-openshift -n openshift-sandboxed-containers-operator \ -o jsonpath='{.spec.limit}{"\n"}'$ oc get peerpodconfig peerpodconfig-openshift -n openshift-sandboxed-containers-operator \ -o jsonpath='{.spec.limit}{"\n"}'Copy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow 次のコマンドを実行して、
peerpodConfigCR のlimit属性を変更します。oc patch peerpodconfig peerpodconfig-openshift -n openshift-sandboxed-containers-operator \ --type merge --patch '{"spec":{"limit":"<value>"}}'$ oc patch peerpodconfig peerpodconfig-openshift -n openshift-sandboxed-containers-operator \ --type merge --patch '{"spec":{"limit":"<value>"}}'1 Copy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow - 1
- <value> は、定義する制限に置き換えます。
6.2.12. ワークロードオブジェクトの設定 リンクのコピーリンクがクリップボードにコピーされました!
次の Pod テンプレートオブジェクトのランタイムクラスとして kata-remote を設定して、OpenShift sandboxed containers のワークロードオブジェクトを設定する必要があります。
-
Podオブジェクト -
ReplicaSetオブジェクト -
ReplicationControllerオブジェクト -
StatefulSetオブジェクト -
Deploymentオブジェクト -
DeploymentConfigオブジェクト
Operator namespace にワークロードをデプロイしないでください。これらのリソース専用の namespace を作成します。
前提条件
-
KataConfigカスタムリソース (CR) を作成している。
手順
次の例のように、各 Pod テンプレート化されたワークロードオブジェクトのマニフェストに
spec.runtimeClassName: kata-remoteを追加します。Copy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow OpenShift Container Platform はワークロードオブジェクトを作成し、スケジュールを開始します。
検証
-
Pod テンプレートオブジェクトの
spec.runtimeClassNameフィールドを検査します。値がkata-remoteの場合、ワークロードはピア Pod を使用して OpenShift Sandboxed Containers で実行されています。