5.3. シングルパスデバイスからマルチパスデバイスへのスワップファイルシステムの移動
デフォルトでは、スワップデバイスは論理ボリュームとして設定されます。論理ボリュームグループを構成する物理ボリューム上のマルチパスを設定している限り、これらのデバイスをマルチパスデバイスとして設定するのに特別な手順は必要ありません。ただし、ご使用のスワップデバイスが LVM ボリュームではない場合で、デバイス名でマウントされる場合には、
fstab
ファイルを編集して、適切なマルチパスデバイス名に変更する必要がある場合があります。
-v3
オプションを指定して/sbin/multipath
コマンドを実行し、スワップデバイスの WWID 番号を判別します。このコマンドの出力のパス一覧には、スワップデバイスが表示されます。コマンド出力で、スワップデバイスを示す以下のような形式の行を探します。WWID H:B:T:L devname MAJOR:MINOR
たとえば、ご使用のスワップファイルシステムがsda
またはそのパーティションの 1 つに設定されている場合、以下のような行が表示されます。===== paths list ===== ... 1ATA WDC WD800JD-75MSA3 WD-WMAM9F 1:0:0:0 sda 8:0 ...
/etc/multipath.conf
ファイル内でスワップデバイスのエイリアスを設定します。multipaths { multipath { wwid WWID_of_swap_device alias swapdev } }
/etc/fstab
を編集して、root デバイスへの古いデバイスパスをマルチパスデバイスに置き換えます。たとえば、/etc/fstab
ファイル内に以下のようなエントリーがあった場合:/dev/sda2 swap ext4 defaults 0 0
そのエントリーを以下のように変更します。/dev/mapper/swapdev swap ext4 defaults 0 0