5.6. queue_if_no_path 機能での問題
features "1 queue_if_no_path"
が /etc/multipath.conf
ファイルに指定されていると、I/O を発行するいずれのプロセスも、1 つまたは複数のパスが復元されるまでハングします。これを回避するには、/etc/multipath.conf
ファイルに no_path_retry
N
パラメーターを設定します (ここで、N
は、システムがパスを再試行する回数です)。
no_path_retry
パラメーターを設定する際には、/etc/multipath.conf
ファイルから features "1 queue_if_no_path"
オプション削除します。ただし、多くの SAN デバイスと同様に、features "1 queue_if_no_path"
オプションがコンパイル時のデフォルトとして設定されているマルチパス化されたデバイスを使用している場合には、features "0"
を明示的に追加してこのデフォルトを上書きする必要があります。これを行うには、/usr/share/doc/device-mapper-multipath-0.4.9/multipath.conf.defaults
から、デバイスの既存のデバイスセクションを /etc/multipath.conf
にコピーし、ご使用のニーズに合わせて編集することができます。
features "1 queue_if_no_path"
オプションを使用する必要がある際に上記の問題に直面した場合は、dmsetup
コマンドを使用して特定の LUN (すべてのパスが利用できないもの) 用のランタイム時のポリシーを編集します。たとえば、マルチパスデバイス mpath2
上のポリシーを "queue_if_no_path"
から "fail_if_no_path"
に変更したい場合は、以下のコマンドを実行します。
dmsetup message mpathc 0 "fail_if_no_path"
指定する必要があるのは、パスではなく、
mpath
n
のエイリアスであることに注意してください。