第6章 3scale 高可用性テンプレートおよび評価用テンプレート
ここでは、Red Hat 3scale API Management 2.11 インストール環境で使用される 高可用性 テンプレートおよび 評価用 テンプレートについて説明します。
前提条件
- 高可用性テンプレートおよび評価用テンプレートの要素をデプロイできる OpenShift クラスターが用意されている。
3scale の高可用性テンプレートおよび評価用テンプレートは、テクノロジープレビューの機能としてのみ提供されます。テクノロジープレビューの機能は、Red Hat の実稼働環境のサービスレベルアグリーメント (SLA) の対象外であり、機能的に完全ではないことがあります。Red Hat は実稼働環境でこれらを使用することを推奨していません。テクノロジープレビューの機能は、最新の製品機能をいち早く提供して、開発段階で機能のテストを行いフィードバックを提供していただくことを目的としています。Red Hat のテクノロジープレビュー機能のサポート範囲に関する詳細は、テクノロジープレビュー機能のサポート範囲 を参照してください。
高可用性テンプレートおよび評価用テンプレートをデプロイするには、以下のセクションに概略を示す手順を実施します。
6.1. 高可用性テンプレート
高可用性 (HA) テンプレートを使用すると、重要なデータベースの HA を設定できます。
前提条件
- HA テンプレートをデプロイする前に、外部データベースをデプロイおよび設定し、負荷分散されたエンドポイントで HA を設定しておく。
HA テンプレートの使用
高可用性のために amp-ha-tech-preview.yml
という名前のテンプレートを使用すると、OpenShift 外部に重要なデータベースをデプロイできます。ただし、以下は除外されます。
- Memcached
- Sphinx
- Zync
標準の amp.yml
テンプレートと amp-ha-tech-preview.yml
には、以下の違いがあります。
以下の要素が削除されています。
- backend-redis およびその関連コンポーネント
- system-redis およびその関連コンポーネント
- system-mysql およびその関連コンポーネント
- Redis および MySQL 関連の ConfigMaps
- MYSQL_IMAGE、REDIS_IMAGE、MYSQL_USER、MYSQL_ROOT_PASSWORD パラメーター
-
デフォルトで、データベースではない
DeploymentConfig
オブジェクトタイプのレプリカの数が 1 から 2 に増加されます。 以下の必須パラメーターが追加されているため、外部データベースの場所を制御できます。
- BACKEND_REDIS_STORAGE_ENDPOINT
- BACKEND_REDIS_QUEUES_ENDPOINT
- SYSTEM_REDIS_URL
- APICAST_STAGING_REDIS_URL
- APICAST_PRODUCTION_REDIS_URL
- SYSTEM_DATABASE_URL
amp-ha-tech-preview.yml
を使用する場合、新たに追加された必須パラメーターによりクラスター外のデータベース接続を設定する必要があります (ただし、永続的なデータが含まれない system-memcache
、zync-database
、および system-sphinx
は除外)。エンドポイントには、クレデンシャルを含む、データベースの負荷分散用接続文字列が必要です。また、データベースではないデプロイメントについては、アプリケーションレベルでの冗長性を確保するためにデフォルトで Pod レプリカの数が 2 に増えています。
6.1.1. 高可用性向け RWX_STORAGE_CLASS の設定
ReadWriteMany (RWX) PersistentVolumeClaim (PVC) はストレージクラス RWX_STORAGE_CLASS を使用します。
必須: false
値: null
-
これを
null
(値なし) に設定した場合、ストレージクラスが自動検出されることが OpenShift に通知されます。 - これを空の文字列 (特定の値または null 以外) に設定すると、文字列ストレージを空にすることが OpenShift に通知されます。これは無効な設定です。