1.8. アンインストール
Red Hat Advanced Cluster Management for Kubernetes をアンインストールすると、カスタムリソースの削除 と 完全な Operator のアンインストール の 2 つの異なるアンインストールプロセスのレベルが表示されます。アンインストールプロセスに最長 20 分かかる場合があります。
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最初のレベルは、カスタムリソースの削除です。これは最も基本的なアンインストールの種類で、
MultiClusterHub
インスタンスのカスタムリソースを削除しますが、他の必要なコンポーネントが残されたままになります。このレベルのアンインストールは、同じ設定とコンポーネントを使用して再インストールする予定の場合に役立ちます。 - 2 番目のレベルは、より完全なアンインストールで、カスタムリソース定義などのコンポーネントを除き、ほとんどの Operator コンポーネントを削除します。この手順を続行すると、カスタムリソースの削除で削除されていないコンポーネントおよびサブスクリプションがすべて削除されます。アンインストールが済むと、カスタムリソースの前に Operator を再インストールする必要があります。
1.8.1. 前提条件: 有効化されたサービスのデタッチ
Red Hat Advanced Cluster Management のハブクラスターをアンインストールする前に、ハブクラスターが管理するクラスターをすべてデタッチする必要があります。エラーを解決するには、ハブクラスターが管理しているクラスターをすべてデタッチし、再度アンインストールを試みます。
Discovery を使用する場合は、アンインストールの試行時に以下のエラーが発生することがあります。
Cannot delete MultiClusterHub resource because DiscoveryConfig resource(s) exist
Discovery を無効にするには、以下の手順を実行します。
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コンソールから
Discovered Clusters
の表に移動し、Disable cluster discovery をクリックします。サービスの削除を確定します。 - ターミナルを使用することもできます。以下のコマンドを実行して Disovery を無効にします。
$ oc delete discoveryconfigs --all --all-namespaces
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コンソールから
マネージドクラスターがアタッチされている場合は、以下のメッセージが表示される可能性があります。注記: これには、自己管理のハブクラスターである
local-cluster
は含まれません。Cannot delete MultiClusterHub resource because ManagedCluster resource(s) exist
クラスターのデタッチの詳細は、クラスターの作成 でお使いのプロバイダーの情報を選択して、マネージメントからのクラスターの削除 セクションを参照してください。
ベアメタルアセットが存在する場合は、以下が表示される場合があります。
Cannot delete MultiClusterHub resource because BareMetalAssets resource(s) exist
可観測性がある場合は、以下が表示される可能性があります。
Cannot delete MultiClusterHub resource because MultiClusterObservability resource(s) exist
ターミナルを使用して
MultiClusterObservability
を無効にして削除するには、以下の手順を参照してください。- ハブクラスターにログインします。
以下のコマンドを実行して
MultiClusterObservability
カスタムリソースを削除します。oc delete mco observability
コンソールを使用して
MultiClusterObservability
カスタムリソースを削除するには、以下の手順を参照してください。-
MultiClusterObservability
カスタムリソースがインストールされている場合は、MultiClusterObservability のタブを選択します。 -
MultiClusterObservability
カスタムリソースの Options メニューを選択します。 Delete MultiClusterObservability を選択します。
リソースを削除すると、Red Hat Advanced Cluster Management ハブクラスターの
open-cluster-management-observability
namespace の Pod と、全マネージドクラスターのopen-cluster-management-addon-observability
namespace の Pod が削除されます。
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注記: 可観測性サービスの削除によるオブジェクトストレージへの影響はありません。
1.8.2. コマンドを使用したリソースの削除
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まだの場合には、
oc
コマンドが実行できるように、OpenShift Container Platform CLI が設定されていることを確認してください。oc
コマンドの設定方法に関する詳細は、Red Hat OpenShift Container Platform ドキュメントの OpenShift CLI の使用方法 を参照してください。 以下のコマンドを入力してプロジェクトの namespace に移動します。namespace はお使いのプロジェクトの namespace 名に置き換えます。
oc project <namespace>
以下のコマンドを実行して
MultiClusterHub
カスタムリソースを削除します。oc delete multiclusterhub --all
以下のコマンドを入力して進捗を表示できます。
oc get mch -o yaml
clean-up スクリプトを実行して、残っているアーティファクトをすべて削除します。同じクラスター上の古いバージョンの Red Hat Advanced Cluster Management を使用して再インストールする予定がある場合は、このクリーンアップスクリプトを実行します。
- Helm のインストール の手順に従い、Helm CLI バイナリーバージョン 3.2.0 以降をインストールします。
以下のスクリプトをファイルにコピーします。
#!/bin/bash ACM_NAMESPACE=<namespace> oc delete mch --all -n $ACM_NAMESPACE helm ls --namespace $ACM_NAMESPACE | cut -f 1 | tail -n +2 | xargs -n 1 helm delete --namespace $ACM_NAMESPACE oc delete apiservice v1beta2.webhook.certmanager.k8s.io v1.admission.cluster.open-cluster-management.io v1.admission.work.open-cluster-management.io oc delete clusterimageset --all oc delete clusterrole multiclusterengines.multicluster.openshift.io-v1-admin multiclusterengines.multicluster.openshift.io-v1-crdview multiclusterengines.multicluster.openshift.io-v1-edit multiclusterengines.multicluster.openshift.io-v1-view oc delete configmap -n $ACM_NAMESPACE cert-manager-controller cert-manager-cainjector-leader-election cert-manager-cainjector-leader-election-core oc delete consolelink acm-console-link oc delete crd klusterletaddonconfigs.agent.open-cluster-management.io placementbindings.policy.open-cluster-management.io policies.policy.open-cluster-management.io userpreferences.console.open-cluster-management.io searchservices.search.acm.com discoveredclusters.discovery.open-cluster-management.io discoveryconfigs.discovery.open-cluster-management.io oc delete mutatingwebhookconfiguration cert-manager-webhook cert-manager-webhook-v1alpha1 ocm-mutating-webhook managedclustermutators.admission.cluster.open-cluster-management.io multicluster-observability-operator oc delete oauthclient multicloudingress oc delete rolebinding -n kube-system cert-manager-webhook-webhook-authentication-reader oc delete scc kui-proxy-scc oc delete validatingwebhookconfiguration cert-manager-webhook cert-manager-webhook-v1alpha1 channels.apps.open.cluster.management.webhook.validator application-webhook-validator multiclusterhub-operator-validating-webhook ocm-validating-webhook multicluster-observability-operator multiclusterengines.multicluster.openshift.io
スクリプトの
<namespace>
は、Red Hat Advanced Cluster Management がインストールされている namespace 名に置き換えます。namespace が消去され削除されるため、正しい namespace を指定するようにしてください。スクリプトを実行して、以前のインストールから残ったままとなっているすべてのアーティファクトを削除します。残っているアーティファクトがない場合は、リソースが見つからなかったことを示すメッセージが返されます。
注記: 同じ Red Hat Advanced Cluster Management バージョンを再インストールする予定の場合は、この手順の次のステップを省略して、カスタムリソースを再インストールします。完全な Operator のアンインストールに進みます。
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以下のコマンドを入力して、インストールされている namespace で Red Hat Advanced Cluster Management
ClusterServiceVersion
およびSubscription
を削除します。
❯ oc get csv NAME DISPLAY VERSION REPLACES PHASE advanced-cluster-management.v2.4.0 Advanced Cluster Management for Kubernetes 2.4.0 Succeeded ❯ oc delete clusterserviceversion advanced-cluster-management.v2.4.0 ❯ oc get sub NAME PACKAGE SOURCE CHANNEL acm-operator-subscription advanced-cluster-management acm-custom-registry release-2.5 ❯ oc delete sub acm-operator-subscription
注記: CSV のサブスクリプションおよびバージョンの名前が異なる場合があります。
1.8.3. コンソールを使用したコンポーネントの削除
Red Hat OpenShift Container Platform コンソールを使用してアンインストールする場合に、operator を削除します。コンソールを使用してアンインストールを行うには、以下の手順を実行します。
- OpenShift Container Platform コンソールのナビゲーションで、Operators > Installed Operators > Advanced Cluster Manager for Kubernetes を選択します。
MultiClusterHub
のカスタムリソースを削除します。- Multiclusterhub のタブを選択します。
- MultiClusterHub カスタムリソースの Options メニューを選択します。
- Delete MultiClusterHub を選択します。
コマンドを使用した MultiClusterHub インスタンスの削除 の手順にしたがって、クリーンアップスクリプトを実行します。
ヒント: 同じ Red Hat Advanced Cluster Management バージョンを再インストールする場合は、残りの手順を省略し、カスタムリソースを再インストールします。
- Installed Operators に移動します。
- Options メニュー、Uninstall operator の順に選択して、Red Hat Advanced Cluster Management operator を削除します。