18.2. PKI 認証の有効化
認証にエンタープライズ認証局 (CA) を使用する場合は、Red Hat Advanced Cluster Security for Kubernetes (RHACS) を設定して、ユーザーの個人証明書を使用してユーザーを認証できます。
PKI 認証を設定した後、ユーザーおよび API クライアントは個人証明書を使用してログインできます。証明書を持たないユーザーは、API トークン、ローカル管理者パスワード、または他の認証プロバイダーを含む他の認証オプションを引き続き使用できます。PKI 認証は、Web UI、gRPC、および REST API と同じポート番号で使用できます。
PKI 認証を設定する場合、デフォルトでは、Red Hat Advanced Cluster Security for Kubernetes は、PKI、Web UI、gRPC、その他のシングルサインオン (SSO) プロバイダー、および REST API に同じポートを使用します。YAML 設定ファイルを使用してエンドポイントを設定および公開することにより、PKI 認証用に別のポートを設定することもできます。
18.2.1. RHACS ポータルを使用した PKI 認証の設定
RHACS ポータルを使用して、公開鍵インフラストラクチャー (PKI) 認証を設定できます。
手順
-
RHACS ポータルで、Platform Configuration
Access Control に移動します。 - Create Auth Provider をクリックし、ドロップダウンリストから User Certificates を選択します。
- Name フィールドに、この認証プロバイダーの名前を指定します。
- CA certificate(s) (PEM) フィールドに、ルート CA 証明書を PEM 形式で貼り付けます。
PKI 認証を使用して RHACS にアクセスするユーザーに Minimum access role を割り当てます。ユーザーは、RHACS にログインするために、このロールに付与された権限、またはより高い権限を持つロールを持っている必要があります。
ヒントセキュリティーのために、セットアップを実行する際には、最初に Minimum access role を None に設定することを推奨します。後で、Access Control ページに戻って、ID プロバイダーのユーザーメタデータに基づいて、より調整されたアクセスルールを設定できます。
RHACS にアクセスするユーザーとグループのアクセスルールを追加するには、Rules セクションで Add new rule をクリックします。たとえば、
administrator
と呼ばれるユーザーに Admin のロールを与える場合は、次のキーと値のペアを使用してアクセスルールを作成できます。キー
値
名前
管理者 (administrator)
Role
Admin
- Save をクリックします。
18.2.2. roxctl
CLI を使用した PKI 認証の設定
roxctl
CLI を使用して PKI 認証を設定できます。
手順
以下のコマンドを実行します。
$ roxctl -e <hostname>:<port_number> central userpki create -c <ca_certificate_file> -r <default_role_name> <provider_name>
18.2.3. 認証キーおよび証明書の更新
RHACS ポータルを使用して、認証キーおよび証明書を更新できます。
手順
- 新しい認証プロバイダーを作成します。
- 古い認証プロバイダーから新しい認証プロバイダーにロールマッピングをコピーします。
- 古いルート CA キーを使用して、古い認証プロバイダーの名前を変更または削除します。
18.2.4. クライアント証明書を使用したログイン
PKI 認証を設定すると、RHACS ポータルのログインページに証明書プロンプトが表示されます。プロンプトは、設定されたルート CA により信頼されているクライアント証明書がユーザーのシステムにインストールされている場合にのみ表示されます。
このセクションで説明されている手順に従って、クライアント証明書を使用してログインします。
手順
- RHACS ポータルを開きます。
- ブラウザーのプロンプトで証明書を選択します。
- ログインページで、認証プロバイダー名オプションを選択し、証明書を使用してログインします。証明書を使用してログインしない場合は、管理者パスワードまたは別のログイン方法を使用してログインすることもできます。
クライアント証明書を使用して RHACS ポータルにログインすると、ブラウザーを再起動しない限り、別の証明書でログインすることができません。