2.10. MTU 値の確認および設定
最大伝送単位 (MTU) 値は、リンク層で送信される最大パケットのサイズ (バイト単位) です。MTU のデフォルト値は 1500 バイトです。Red Hat は、Red Hat Ceph Storage クラスターには、MTU 値が 9000 バイトのジャンボフレームを使用することを推奨します。
Red Hat Ceph Storage では、パブリックネットワークとクラスターネットワークの両方で、通信パスにあるすべてのネットワークデバイスに同じ MTU 値がエンドツーエンドで必要となります。Red Hat Ceph Storage クラスターを実稼働環境で使用する前に、環境内のすべてのノードとネットワーク機器で MTU 値が同じであることを確認します。
ネットワークインターフェイスをボンディングする場合には、MTU の値はボンディングされたインターフェイスでのみ設定する必要があります。新しい MTU 値は、ボンディングデバイスから下層のネットワークデバイスに伝播します。
前提条件
- ノードへのルートレベルのアクセス。
手順
現在の MTU 値を確認します。
例
[root@mon ~]# ip link list 1: lo: <LOOPBACK,UP,LOWER_UP> mtu 65536 qdisc noqueue state UNKNOWN mode DEFAULT group default qlen 1000 link/loopback 00:00:00:00:00:00 brd 00:00:00:00:00:00 2: enp22s0f0: <BROADCAST,MULTICAST,UP,LOWER_UP> mtu 1500 qdisc mq state UP mode DEFAULT group default qlen 1000 link/ether 40:f2:e9:b8:a0:48 brd ff:ff:ff:ff:ff:ff
この例では、ネットワークインターフェイスは
enp22s0f0
で、MTU の値は1500
です。オンラインで MTU 値を 一時的に 変更するには、以下を実行します。
構文
ip link set dev NET_INTERFACE mtu NEW_MTU_VALUE
例
[root@mon ~]# ip link set dev enp22s0f0 mtu 9000
MTU 値を 永続的に 変更するには、以下を行います。
その特定のネットワークインターフェイスのネットワーク設定ファイルを編集するために開きます。
構文
vim /etc/sysconfig/network-scripts/ifcfg-NET_INTERFACE
例
[root@mon ~]# vim /etc/sysconfig/network-scripts/ifcfg-enp22s0f0
新しい行で、
MTU=9000
オプションを追加します。例
NAME="enp22s0f0" DEVICE="enp22s0f0" MTU=9000 1 ONBOOT=yes NETBOOT=yes UUID="a8c1f1e5-bd62-48ef-9f29-416a102581b2" IPV6INIT=yes BOOTPROTO=dhcp TYPE=Ethernet
network サービスを再起動します。
例
[root@mon ~]# systemctl restart network
関連情報
- 詳細は、Red Hat Enterprise Linux 8 の Configuring and Managing Networking を参照してください。
- 詳細は、Red Hat Enterprise Linux 7 の Networking Guide を参照してください。