7.2. Red Hat Ceph Storage 7.0z1
Red Hat Ceph Storage リリース 7.0z1 が利用可能になりました。この更新に含まれるバグ修正は RHBA-2024:1214 および RHBA-2024:1215 アドバイザリーに記載されています。
7.2.1. 機能拡張
7.2.1.1. Ceph ブロックデバイス
rbd_diff_iterate2()
API のパフォーマンスの向上
以前のバージョンでは、fast-diff モード (whole_object == true
で fast-diff
イメージ機能が有効な場合) で開始時点 (fromsnapname == NULL
) との差分を取る際に、排他ロックが利用可能な場合、RBD diff-iterate のローカルでの実行が保証されませんでした。
この機能拡張により、rbd_diff_iterate2()
API のパフォーマンスが向上し、fast-diff
イメージ機能が有効になっている QEMU ライブディスクの同期およびバックアップのユースケースでパフォーマンスが向上します。
7.2.1.2. Ceph Object Gateway
rgw-restore-bucket-index
ツールで、バージョン管理されたバケットのバケットインデックスを復元できるようになりました
この機能拡張により、rgw-restore-bucket-index
ツールは可能な限り広範囲で動作し、バージョン管理されていないバケットとバージョン管理されたバケットのバケットインデックスを復元できるようになりました。
7.2.2. 既知の問題
7.2.2.1. マルチサイトの Ceph Object Gateway
S3 クライアント SDK を使用する一部の Ceph Object Gateway アプリケーションで、予期せぬエラーが発生する可能性があります
現在、S3 クライアント SDK を使用する一部のアプリケーションでは、外部チェックサムがリクエストされた場合、長さ 0 のオブジェクトをアップロードするときに予期せぬ 403 エラーが発生する可能性があります。
回避策として、SSL を使用した Ceph Object Gateway サービスを使用します。
7.2.3. 削除された機能
7.2.3.1. Ceph Object Gateway
Prometheus メトリクスは使用されなくなりました
このリリースでは、新しい機能豊富なラベル付き perf カウンターが導入され、以前に使用されていた Object Gateway 関連の Prometheus メトリクスが置き換えられました。新しいメトリクスは、重複して使用できるように、以前のメトリクスを完全に削除する前に導入されています。
この移行中も、Prometheus メトリクスは新しいメトリクスと同時に使用できます。ただし、Prometheus メトリクスは Red Hat Ceph Storage 8.0 リリースでは完全に削除されます。
7.0z1 以降で置き換えられたメトリクスを次の表で確認してください。
非推奨の Prometheus メトリクス | 7.0z1 の新しいメトリクス |
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