第6章 既知の問題
本セクションでは、Red Hat Ceph Storage の今回リリースで見つかった既知の問題を説明します。
6.1. Cephadm ユーティリティー
一部の NFS デーモンはログを生成しない場合があります
現在、cephadm でデプロイされた NFS サービスが複数の NFS デーモンを備える場合、IO を提供するのはそのうち 1 つだけであるため、ユーザーはログを生成しない NFS デーモンに遭遇します。現在、この問題に対する回避策はありません。
ロック解除時にミューテックスが失敗するのを防ぎます
以前は、ロックされていないミューテックスをロック解除しようとすると、ミューテックスがクラッシュしていました。
回避策として、ロックを解除する前に、そもそもミューテックスがロックされているかどうかを確認してください。
ceph orch ps
コマンドはモニタリングスタックデーモンのバージョンを表示しません
現在、cephadm
ではバージョングラビングコードにダウンストリームのモニタリングスタックコンテナーとの互換性がないため、node-exporter
、prometheus
、alertmanager
などのモニタリングスタックデーモンのバージョングラビングが失敗します。
各パートは個別にアップロードおよび暗号化されるため、マルチパートアップロードの暗号化にはパート境界の周りで特別な処理が必要です。マルチサイトでは、オブジェクトは暗号化され、マルチパートのアップロードは 1 つのパートとして複製されます。その結果、複製されたコピーは、データを正しく復号化するために必要な元の部分の境界に関する知識を失い、この破損が発生します。
ユーザーがバージョンを確認する必要がある場合、デーモンのコンテナー名にバージョンが含まれるので、これを回避策とします。