第1章 Red Hat Connectivity Link の概要
Red Hat Connectivity Link は、マルチクラウドおよびハイブリッドクラウド環境におけるアプリケーション接続、ポリシー管理、API 管理のための柔軟性に優れたモジュラーソリューションです。Connectivity Link を使用して、API、アプリケーション、およびインフラストラクチャーを保護、接続、および確認できます。
Connectivity Link が提供するクラウドアプリケーションの接続およびポリシー管理機能は、Kuadrant コミュニティープロジェクトをベースにしています。API 管理機能には、API コントローラー 1.0 開発者プレビューと、Apicurio コミュニティープロジェクトをベースとした API デザイナーおよび API レジストリーが含まれています。
開発者プレビュー機能は、Red Hat ではいかなる形でもサポートされていません。また、機能的には完全ではなく、実稼働環境に対応していません。開発者プレビュー機能を実稼働ワークロードまたはビジネスクリティカルなワークロードには使用しないでください。開発者プレビュー機能は、Red Hat 製品に追加される可能性がある機能をいち早く提供することを目的としています。お客様はこの機能を使用してテストし、開発プロセス中にフィードバックを提供できます。
開発者プレビュー機能は、ドキュメントが提供されていない場合があり、随時変更または削除される可能性があります。また、限定的なテストしか行われていません。SLA を関連付けずに開発者プレビュー機能に関するフィードバックを送信する方法を Red Hat が提供している場合があります。詳細は、Red Hat 開発者プレビューのサポート範囲 を参照してください。
Connectivity Link は、プラットフォームエンジニア、アプリケーション開発者、ビジネスユーザーといった特定のユーザーロールを対象としています。
1.1. Red Hat Connectivity Link のアーキテクチャー リンクのコピーリンクがクリップボードにコピーされました!
Connectivity Link は、Kubernetes Gateway API 標準をベースとする Ingress ゲートウェイを設定およびデプロイするためのコントロールプレーンを提供します。このコントロールプレーンは、プラットフォームエンジニア向けに Kubernetes ネイティブ API を提供します。これは、ゲートウェイに証明書を管理するための TLS ポリシー、認証および認可ポリシー、流量制御ポリシー、およびマルチクラスター負荷分散、ヘルスチェック、修復のための DNS ポリシーを設定するために使用します。
Connectivity Link は、アプリケーション開発者が、認証、認可、および流量制御によりアプリケーションと API を保護するための強力なデータプレーンポリシーを提供します。Connectivity Link は、すべてのユーザーロール向けに、可観測性ダッシュボード、メトリクス、トレーシング、アラートも提供します。
Connectivity Link は、Istio コミュニティープロジェクトに基づく Gateway API プロバイダーとして OpenShift Service Mesh 3.0 をサポートします。
以下の図は、Connectivity Link アーキテクチャーと、その主な機能およびテクノロジーの概要を示しています。
図1.1 Connectivity Link のアーキテクチャー概要