2.5. ホストフォルダー


2.5.1. 概要

ホストフォルダーは、ホストと CDK 仮想マシンとの間で共有されるホストのディレクトリーです。これにより、ホストと仮想マシンの間の 2 方向ファイル同期が可能になります。以下のセクションでは、minishift hostfolder コマンドの使用方法を説明します。

2.5.2. minishift hostfolder コマンド

CDK は、ホストフォルダーのリスト、追加、マウント、マウント解除、および削除を行う minishift hostfolder コマンドを提供します。hostfolder コマンドを使用して、複数の共有フォルダーをカスタム指定のマウントポイントにマウントできます。

注記

現在、CIFS および SSHFS ベースのホストフォルダーがサポートされています。

2.5.2.1. 前提条件

2.5.2.1.1. SSHFS

SSHFS は、ホストフォルダーを共有するデフォルトのテクノロジーです。これは前提条件なしで機能します。

2.5.2.1.2. CIFS

ホストフォルダーは、CIFS を使用して共有できます。Windows、macOS、および Linux で CIFS を使用できます。

macOS では、System Preferences > Sharing で CIFS ベースの共有を有効にできます。詳細は、「How to connect with File Sharing on your Mac」を参照してください。

Linux の場合は、ディストリビューション固有の指示に従って Samba をインストールします。Red Hat Enterprise Linux で CIFS の Samba 実装を設定する方法は、「RHEL の Samba ファイルおよび印刷サーバー」を参照してください。

2.5.2.2. ホストフォルダーの表示

minishift hostfolder list コマンドは、定義されたホストフォルダーの概要、その名前、マウントポイント、リモートパス、および現在マウントされているかどうかを示します。

出力例は以下のようになります。

$ minishift hostfolder list
Name    Type    Source               Mountpoint       Mounted
test    sshfs   /Users/user/test     /mnt/sda1/test   N

この例では、/Users/user/test を CDK 仮想マシンの /mnt/sda1/test にマウントする、test という名前の SSHFS ベースのホストフォルダーがあります。現在、共有はマウントされていません。

2.5.2.3. ホストフォルダーの追加

minishift hostfolder add コマンドを使用すると、新しいホストフォルダーを定義できます。

使用する構文は、ホストフォルダーのタイプによって異なります。タイプに関係なく、非対話型と対話的な設定のいずれかを選択できます。デフォルトは非対話的です。--interactive フラグを指定すると、対話形式の設定モードを選択できます。

以下のセクションでは、CIFS および SSHFS ホストフォルダーを設定する例を紹介します。

2.5.2.3.1. CIFS

CIFS ベースのホストフォルダーの追加

$ minishift hostfolder add -t cifs --source //192.168.99.1/MYSHARE --target /mnt/sda1/myshare --options username=user,password=mysecret,domain=MYDOMAIN myshare

上記のコマンドにより、myshare という名前の新しいホストフォルダーが作成されます。ホストフォルダーのソースは、必要な UNC パス //192.168.99.1/MYSHARE です。ターゲットまたはマウントポイントは、CDK 仮想マシン内の /mnt/sda1/myshare です。--options フラグを使用すると、ホストフォルダータイプ固有のオプションを、コンマ区切りのキーと値のペアのリストを使用して指定できます。CIFS ホストフォルダーの場合、必要なオプションは CIFS 共有のユーザー名およびパスワードです。--options フラグを使用して、共有のドメインを指定することもできます。多くの場合、これは省略できますが、Windows では、アカウントが Microsoft アカウントにリンクされていると、Microsoft アカウントメールアドレスをユーザー名として使用し、$env:COMPUTERNAME がドメインとして表示されるマシン名を使用する必要があります。

ヒント

Windows ホストでは、minishift hostfolder add コマンドは、users-share オプションも提供します。このオプションを指定すると、UNC パスを指定せず、C:\Users が想定されます。

2.5.2.3.2. SSHFS

SSHFS ベースのホストフォルダーの追加

$ minishift hostfolder add -t sshfs --source /Users/user/myshare --target /mnt/sda1/myshare myshare

SSHFS ベースのホストフォルダーの場合は、ホストフォルダーのソースとターゲットのみを指定する必要があります。

ヒント

ホストフォルダーを追加する際に、--options フラグを使用してマウント中に使用されるタイプ固有のオプションを指定できます。以下は例になります。

$ minishift hostfolder add -t sshfs --source ~/myshare/ --target /mnt/sda1/myshare --options "-o compression=no" myshare
2.5.2.3.3. インスタンス固有のホストフォルダー

デフォルトでは、ホストフォルダーの定義は永続的であり、他の 永続的な設定 オプションと似ています。つまり、これらのホストフォルダー定義は削除後も CDK 仮想マシンの再作成後も維持されます。

特定の CDK インスタンスに対してのみホストフォルダーを定義する必要がある場合があります。これを実行するには、minishift hostfolder add コマンドの --instance-only フラグを使用できます。--instance-only フラグで作成されるホストフォルダー定義は、minishift delete 時に他のインスタンス固有の状態と共に削除されます。

2.5.2.4. ホストフォルダーのマウント

ホストフォルダーを追加したら、minishift host folderer mount コマンドを使用して、その名前でホストフォルダーをマウントします。

$ minishift hostfolder mount myshare

以下を実行し、ホストフォルダーがマウントされていることを確認できます。

$ minishift hostfolder list
Name       Mountpoint          Remote path              Mounted
myshare    /mnt/sda1/myshare   //192.168.99.1/MYSHARE   Y

マウントされたホストフォルダーの実際のコンテンツを一覧表示できます。

$ minishift ssh "ls -al /mnt/sda1/myshare"
ヒント

SSHFS ベースのホストフォルダーをマウントすると、SFTP サーバープロセスがホストの 2022 ポートで起動します。ネットワークおよびファイアウォールの設定により、このポートを開くことができることを確認してください。このポートを設定する必要がある場合は、キー hostfolders-sftp-port を使用して CDK の 永続設定 を使用できます。以下に例を示します。

$ minishift config set hostfolders-sftp-port 2222
2.5.2.4.1. ホストフォルダーの自動マウント

ホストフォルダーは、minishift start するたびに自動的にマウントできます。自動マウントを設定するには、CDK 設定ファイルで hostfolders-automount オプションを設定する必要があります。

$ minishift config set hostfolders-automount true

hostfolders-automount オプションを設定すると、CDK は、minishift start 時に定義されたすべてのホストフォルダーのマウントを試みます。

2.5.2.5. ホストフォルダーのマウント解除

minishift hostfolder umount コマンドを使用して、ホストフォルダーのマウントを解除します。

$ minishift hostfolder umount myshare

$ minishift hostfolder list
Name       Mountpoint          Remote path              Mounted
myshare    /mnt/sda1/myshare   //192.168.99.1/MYSHARE   N

2.5.2.6. ホストフォルダーの削除

minishift hostfolder remove コマンドを使用して、ホストフォルダーの定義を削除します。

$ minishift hostfolder list
Name        Mountpoint            Remote path              Mounted
myshare     /mnt/sda1/myshare     //192.168.1.82/MYSHARE   N

$ minishift hostfolder remove myshare

$ minishift hostfolder list
No host folders defined
Red Hat logoGithubRedditYoutubeTwitter

詳細情報

試用、購入および販売

コミュニティー

Red Hat ドキュメントについて

Red Hat をお使いのお客様が、信頼できるコンテンツが含まれている製品やサービスを活用することで、イノベーションを行い、目標を達成できるようにします。

多様性を受け入れるオープンソースの強化

Red Hat では、コード、ドキュメント、Web プロパティーにおける配慮に欠ける用語の置き換えに取り組んでいます。このような変更は、段階的に実施される予定です。詳細情報: Red Hat ブログ.

会社概要

Red Hat は、企業がコアとなるデータセンターからネットワークエッジに至るまで、各種プラットフォームや環境全体で作業を簡素化できるように、強化されたソリューションを提供しています。

© 2024 Red Hat, Inc.