1.3. 仮想化環境の設定


1.3.1. 概要

特定のオペレーティングシステムのハイパーバイザーを設定するには、適切な手順に従ってください。CDK は、libmachine とそのドライバープラグインアーキテクチャーを使用して、CDK 仮想マシンを管理する一貫した方法を提供します。

ハイパーバイザーによっては、ドライバープラグインを手動でインストールする必要があります。CDK は VirtualBox ドライバープラグインを組み込むため、設定する追加の手順は必要ありません。ただし、--vm-driver virtualbox フラグまたは永続設定を使用して、VirtualBox を CDK に識別する必要があります。詳細は、「VirtualBox を使用するように CDK を設定」を参照してください。

お使いのハイパーバイザーおよびオペレーティングシステムに適したセクションを参照してください。

1.3.2. Red Hat Enterprise Linux

1.3.2.1. KVM ドライバーの設定

CDK は現在 docker-machine-driver-kvm バージョン 0.10.0 に対してテストされています。

  1. root で KVM バイナリーをインストールし、以下のように実行可能にします。

    # curl -L https://github.com/dhiltgen/docker-machine-kvm/releases/download/v0.10.0/docker-machine-driver-kvm-centos7 -o /usr/local/bin/docker-machine-driver-kvm
    # chmod +x /usr/local/bin/docker-machine-driver-kvm

    詳細は、Docker Machine KVM ドライバー の GitHub ドキュメントを参照してください。

  2. root で libvirt および qemu-kvm をシステムにインストールします。

    # yum install libvirt qemu-kvm
  3. root で、自身を libvirt グループに追加します。

    # usermod -a -G libvirt username
  4. 現在のセッションを更新して、グループの変更を適用します。

    $ newgrp libvirt
  5. root で libvirtd サービスを起動します。

    # systemctl start libvirtd
    # systemctl enable libvirtd

1.3.2.2. libvirtd サービスの起動

  1. libvirtd のステータスを確認します。
$ systemctl is-active libvirtd
  1. libvirtd がアクティブでない場合は、root で libvirtd サービスを起動します。
# systemctl start libvirtd
1.3.2.2.1. 次のステップ

ハイパーバイザーをインストールして設定したら、CDK のインストール に進んでください。

1.3.3. macOS

1.3.3.1. hyperkit ドライバーの設定

CDK は現在 docker-machine-driver-hyperkit バージョン 1.0.0 に対してテストされています。

hyperkit を使用するには、hyperkitdocker-machine-driver-hyperkit の両方をインストールする必要があります。

1.3.3.1.1. hyperkit のインストール
  • macOS 用の Docker Desktop がインストールされている場合は、hyperkit がすでにインストールされています。
  • Homebrew を使用する場合は、最新バージョンの hyperkit をインストールできます。
$ brew install hyperkit
1.3.3.1.2. docker-machine-driver-hyperkit のインストール
  • Homebrew を使用する場合は、最新バージョンの docker-machine-driver-hyperkit をインストールできます。
$ brew install docker-machine-driver-hyperkit
  • ここでは、docker-machine-driver-hyperkit バイナリーをダウンロードしてインストールし、PATH 環境変数にあるディレクトリーに配置できます。/usr/local/bin ディレクトリーは Docker Machine バイナリーのデフォルトインストールディレクトリーであるため、適切な選択肢となります。

以下の手順では、docker-machine-driver-hyperkit バイナリーのインストールを /usr/local/bin/ ディレクトリーに説明します。

  1. 以下を使用して docker-machine-driver-hyperkit バイナリーをダウンロードします。

    $ sudo curl -L  https://github.com/machine-drivers/docker-machine-driver-hyperkit/releases/download/v1.0.0/docker-machine-driver-hyperkit -o /usr/local/bin/docker-machine-driver-hyperkit
  2. docker-machine-driver-hyperkit バイナリーの root アクセスを有効にし、これをデフォルトの wheel グループに追加します。

    $ sudo chown root:wheel /usr/local/bin/docker-machine-driver-hyperkit
  3. バイナリーの所有者ユーザー ID (SUID) を以下のように設定します。

    $ sudo chmod u+s,+x /usr/local/bin/docker-machine-driver-hyperkit
注記

ダウンロードした docker-machine-driver-hyperkit バイナリーは、特定のバージョンの macOS に対してコンパイルされます。macOS バージョンのアップグレード後にドライバーが機能しなくなる可能性があります。この場合は、ソースからドライバーをコンパイルできます。

$ go get -u -d github.com/machine-drivers/docker-machine-driver-hyperkit
$ cd $GOPATH/src/github.com/machine-drivers/docker-machine-driver-hyperkit

# Install docker-machine-driver-hyperkit binary into /usr/local/bin
$ make build

詳細は、GitHub の hyperkit ドライバー のドキュメントを参照してください。

1.3.3.1.3. 次のステップ

ハイパーバイザーをインストールして設定したら、CDK のインストール に進んでください。

1.3.4. Windows

1.3.4.1. Hyper-V ハイパーバイザーの設定

Hyper-V で CDK を使用するには、以下を行います。

  1. Hyper-V をインストールします。
  2. ユーザーをローカルの Hyper-V Administrators グループに追加します。

    注記

    これは、Hyper-V Management API で仮想マシンの作成および削除を可能にするために必要です。詳細は「Hyper-V commands must be run as an Administrator」を参照してください。

  3. 外部仮想スイッチ を追加します。
  4. 仮想スイッチを、ネットワークに接続しているネットワークカード (有線または無線) でペアになっていることを確認します。
  5. 設定オプション hyperv-virtual-switch または startup フラグ --hyperv-virtual-switch を使用して、CDK に使用する外部仮想スイッチの名前を設定します。

    たとえば、PowerShell では、以下を使用します。

    PS> minishift config set hyperv-virtual-switch "External (Wireless)"

    または

    PS> minishift start --hyperv-virtual-switch "External (Wireless)"
    注記
    • 仮想スイッチの名前は、大文字と小文字が区別されます。
    • HYPERV_VIRTUAL_SWITCH 環境変数の使用が非推奨になりました。代わりに MINISHIFT_HYPERV_VIRTUAL_SWITCH を設定オプションとして使用することはできますが、Windows では ASCII 以外の文字に対応していないため、これは推奨されません。
1.3.4.1.1. 次のステップ

ハイパーバイザーをインストールして設定したら、CDK のインストール に進んでください。

1.3.5. VirtualBox を使用するように CDK を設定

組み込みの VirtualBox ドライバーを使用するには、VirtualBox を手動でインストールする必要があります。VirtualBox バージョン 5.1.12 以降が必要です。埋め込みドライバーを使用する前に、必ず VirtualBox をダウンロードし、インストール してください。

--vm-driver virtualbox フラグまたは永続設定オプションを使用して、VirtualBox を CDK に識別する必要があります。

1.3.5.1. VirtualBox の一時的な使用

minishift start コマンドを実行するたびに、--vm-driver virtualbox フラグをコマンドラインで指定する必要があります。以下は例になります。

$ minishift start --vm-driver virtualbox

1.3.5.2. VirtualBox の永続的な使用

vm-driver オプションを永続設定オプションとして設定すると、毎回 --vm-driver virtualbox フラグを明示的に渡さずに、minishift start を実行できます。vm-driver の永続的な設定オプションを以下のように設定できます。

$ minishift config set vm-driver virtualbox
注記

minishift start を実行する前に、vm-driver の永続的な設定オプションを指定する必要があります。minishift start がすでに実行している場合は、minishift delete を実行し、minishift config set vm-driver virtualbox で設定してから、VirtualBox ドライバーを使用できるように minishift start を実行します。

1.3.5.3. 次のステップ

ハイパーバイザーをインストールして設定したら、CDK のインストール に進んでください。

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