第4章 既知の問題


Red Hat JBoss Data Grid 6.2 には以下の問題が存在することがわかっており、これらの問題は次のリリースで解決される予定です。
BZ#818863 - Tests for UNORDERED and LRU eviction strategies fail on IBM JDK (UNORDERED および LRU エビクションストラテジーが IBM JDK で失敗する)
IBM の JDK の LinkedHashMap 実装が実行 (エビクションストラテジーコードが実行) されたときに動作が不安定になります。この動作は Red Hat JBoss Data Grid Test Suite によって引き起こされます。エビクションを使用する場合は、この問題の影響を受けない LIRS エビクションストラテジーを使用することが推奨されます。LRU エビクションストラテジーのみが影響を受けます。
BZ#881080 - Silence SuspectExceptions (SuspectExceptions の発生を回避)
ノードがシャットダウンするときに SuspectExceptions が発生します。これは、正常なことであり、該当するノードが応答しないため、起こります。結果として、SuspectException ERROR がログに書き込まれます。現時点ではこの問題の修正はありません。SuspectExceptions は、Red Hat JBoss Data Grid の将来のバージョンではログに記録されない予定です。SuspectExceptions によって、データの整合性は影響を受けません。
BZ#881791 - Special characters in file path to JDG server are causing problems (サーバーのファイルパスにある特殊文字により問題が発生)
ディレクトリーパスで特殊文字を使用すると、Red Hat JBoss Data Grid サーバーの起動時に問題が発生することがあります。JBoss Data Grid サーバーが起動に失敗するか、ロギング機能用の設定ファイルを適切にロードできません。特殊文字には、スペース、# (ハッシュ記号)、! (感嘆符)、% (パーセント記号)、$ (ドル記号) などがあります。このバグにより、JBoss Data Grid サーバーは正常な起動に失敗します。特殊文字の使用を回避すると、この問題は発生せず、JBoss Data Grid サーバーが正常に起動するようになります。
BZ#888429 - JGroups: SuccessfulResponse not serializable exception on shutdown (JGroups: シャットダウン時に SuccessfulResponse 非シリアル化例外が発生)
Red Hat JBoss Data Grid のシャットダウンシーケンスの競合状態により、メッセージのデシリアライゼーションに使用されるエクスターナライザーテーブルが停止された後に受信応答のデシリアライズが試行されます。この結果、シャットダウン時に SuccessfulResponse 非シリアル化例外がスローされます。この問題は、データ破損を引き起こさず、シャットダウン中にのみ発生し、可用性に影響を与えません。
BZ#903308 - IllegalStateException on shutdown (シャットダウン時に IllegalStateException が発生)
Red Hat JBoss Data Grid では、コーディネーターノードがシャットダウンされるときに、非同期リスナースレッドがクラスターの状態を取得しようとして失敗し、IllegalStateException が発生することがあります。結果として、シャットダウン中に IllegalStateException がコーディネーターノードによりログに記録されます。
シャットダウン中にコーディネーターノードにより出力された IllegalStateException は無視できます。この問題によりデータの整合性はまったく影響を受けず、ノードが安全にシャットダウンされます。
BZ#987520 - Putting entries with memcached is ignoring the queue-flush-interval parameter (memcached があるエントリーの put 操作で queue-flush-interval パラメーターが無視される)
レプリケートされたキャッシュの queue-flush-interval 属性と queue-size 属性は、データが Memcached クライアントからリモートで格納されるときに無視されます。これは、JBoss Data Grid の「分散ベースレプリケーション (distribution-based replication)」アルゴリズムによって引き起こされます。キーのプライマリーオーナーはローカルノードになることができないことがあるため、同期 put 操作がキーのオーナーに送信され、非同期キューがオーバーライドされます。
この結果、データはすぐにレプリケートされ、queue-flush-interval 属性と queue-size 属性は無視されます。
BZ#1012036 - RELAY2 logs error when site unreachable (サイトに到達できない場合に RELAY2 ログエラーが発生)
サイトに到達できない場合に、JGroups の RELAY2 が破棄された各メッセージに対してエラーをログに記録します。Infinispan には設定可能な失敗ポリシー (無視/警告/中止) があり、無視のポリシーでも、ログにエラーが記録されます。
BZ#1013001 - [ISPN-3375] Map/Reduce jobs with small value sizes fail because of timeouts putting intermediate keys into the cache
たくさんの小さい値があるキャッシュに対して Map/Reduce タスクが実行された場合に、キャッシュに結果をすぐに書き込もうとして TimeoutExceptions が発生することがあります。結果として、これらの例外が発生すると、タスクが失敗します。
この問題を緩和するためにユーザーができることは以下のとおりです。
  1. Map/Reduce タスクが実行されるキャッシュで大きい値を使用します。
  2. Map/Reduce タスクでコレーターまたはコンバイナーを使用します (可能な場合)。
  3. 状態の転送用の chunkSize パラメーターを使用してキャッシュに書き込まれる中間チャンクのサイズを設定します。
BZ#1043434 - L1 entry added by ST when already invalidated (すでに無効にされたときに ST により追加された L1 エントリー)
L1 が有効であり、onRehash=true と指定された分散キャッシュモードでは、状態の転送中にエントリーが上書きされたときに、上書きが無視されることがあります。このノードはエントリーの古い値を報告し、L1 のタイムアウト後にこのエントリーは完全に削除されます。
回避策として onRehash=false で L1 を使用します。
BZ#1043853 - Concurrent message headers modification causes that message is never sent (メッセージヘッダーを同時に変更すると、そのメッセージは送信されない)
JGroups からのメッセージの送信は、ArrayOutOfBoundException の競合状態により失敗することがあります。信頼性メカニズムにより、このメッセージの再送信が試行されますが、すべての試行が NullPointerException で失敗します。
したがって、メッセージは受信側ノードで受信されず、送信側ノードの未確認メッセージバッファーに保持されます。このメッセージが JGroups 内で要求された場合、要求されたメッセージはこのノードから受信側ノードに配信されなくなります。以降の一部のメッセージもバッファーに格納され、結果的に OutOfMemoryException が発生することがあります。
このバグが発生する可能性を大幅に減少させるために UNICAST3 を使用することが推奨されます (UNICAST2 で同様の効果がありました)。
BZ#1047905 - REPEATABLE_READ not working for AtomicMap and FineGrainedAtomicMap (REPEATABLE_READ が AtomicMap と FineGrainedAtomicMap に対して動作しない)
REPEATABLE_READ 分離モードが有効な場合、同じトランザクション内での AtomicMap と FineGrainedAtomicMap からの値の読み取りの整合性がなくなります。トランザクションで別のスレッドが値を変更すると、現在のスレッドで新しい値がすぐに反映されます (スレッドは元の値を引き続き参照できるはずです)。
BZ#1047908 - WriteSkew not throwing an exception for AtomicMap in REPL and DIST mode (WriteSkew は REPL および DIST モードで AtomicMap の例外をスローしない)
writeSkewCheck フラグは AtomicMap に対して正常に動作しません。JBoss Data Grid がトランザクションで REPEATABLE_READ 分離モードで実行される場合、writeSkewCheck フラグが有効になり、2 つの並列トランザクションが同じ AtomicMap に対してデータの読み取りまたは書き込みを行います。いずれかのトランザクションをコミットしたときに、WriteSkewException 例外はスローされません。
結果的に、AtomicMap に格納されたデータは別のトランザクションで変更されることがあり、この変更はコミット時に現在のトランザクションで登録されません。
BZ#1050007 - Fallback to non-preferred IP stacks if host can't be resolved with the preferred one (推奨される IP スタックでホストを解決できない場合に、推奨されない IP スタックを使用)
デフォルトでは、C++ Hot Rod クライアントは IPv4 アドレスを使用してサーバーのホスト名を解決します。サーバーが IPv6 アドレスをリッスンしている場合、クライアントはサーバーに接続できません。
名前の代わりに IP を使用してサーバーを指定するか、HOTROD_IPSTACK 環境変数を IPV4 または IPV6 に設定して、推奨されるスタックを使用して解決を行います。クライアントは、指定されたサーバーに接続します。
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