第15章 Dyninst
Dyninst ライブラリーは、実行時にユーザー空間の実行ファイルをインストルメント化し、操作するための アプリケーションプログラミングインターフェース (API) を提供します。実行中のプログラムへのコードを挿入したり、特定のサブルーチン呼び出しを変更したり、プログラムから削除したりするために使用できます。これは、有用なデバッグおよびパフォーマンス監視ツールとして機能します。Dyninst API は、一般的に SystemTap とともに使用され、root
ユーザー以外の遊座ー空間実行可能ファイルをインストルメント化できます。
Red Hat Developer Toolset には Dyninst 10.1.0 が同梱されています。
15.1. Dyninst のインストール
Red Hat Developer Toolset では、Dyninst ライブラリー は devtoolset-9-dyninst パッケージで提供され、「Red Hat Developer Toolset のインストール」 で説明されているように devtoolset-9-perftools で自動的にインストールされます。さらに、devtoolset-9-toolchain パッケージが提供する GNU コンパイラーコレクション をインストールすることが推奨されます。
バイナリー用のカスタムインストルメンテーションを作成する場合は、関連するヘッダーファイルをインストールします。
# yum install devtoolset-9-dyninst-devel
このライブラリーの API ドキュメントをインストールすることもできます。
# yum install devtoolset-9-dyninst-doc
devtoolset-9-dyninst-doc パッケージに含まれるドキュメントの完全なリストは、「関連資料」 を参照してください。システムにオプションパッケージをインストールする方法の詳細は、「Red Hat Developer Toolset のインストール」 を参照してください。