第10章 更新全般
Red Hat Enterprise Linux 5.9 には、バグ修正と拡張機能が加わったリベースの samba3x パッケージが含まれています。このうち最も重要な点は SMB2 プロトコルへ追加されたサポートです。SMB2 のサポートを有効にするには、/etc/samba/smb.conf
ファイルにある [global]
セクション内の以下のパラメーターを使用します。
max protocol = SMB2
警告
Red Hat Enterprise Linux 5.9 には、OpenJDK 6 に代わる OpenJDK 7 の完全なサポートが含まれています。java-1.7.0-openjdk パッケージにより、OpenJDK 7 Java Runtime Environment および OpenJDK 7 Java Software Development Kit が提供されます。OpenJDK 7 には、JVM で実行可能な動的型付け言語をサポートする拡張、 クラスローダー関連の強化、 Unicode 6.0 のサポート、 更新された I/O およびネットワーキング API などが含まれています。OpenJDK 7 は Red Hat Enterprise Linux 6 でも利用可能です。BZ#803732
java-1.7.0-ibm および java-1.7.0-oracle パッケージが、Red Hat Enterprise Linux 5.9 で利用できるようになりました。BZ#841913 BZ#841910
libitm には GNU Transactional Memory Library が含まれます。これは、プロセスメモリのアクセスに対するトランザクションサポートを提供して、複数スレッドによる共有メモリに対するアクセスの同期を有効にします。BZ#813302
Red Hat Enterprise Linux 5.9 には、rsyslog をメジャーバージョン 5 にアップグレードする新パッケージ rsyslog5 が含まれています。
重要
$HUPisRestart
ディレクティブは削除されたため、現在はサポートされていません。そのため、Restart タイプの HUP 処理は利用できなくなりました。 現在 SIGHUP 信号を受信すると、 ログの回転に対応するための出力 (大半はログファイル) が再度開くだけです。- スプールファイル (例えば、ディスクアシストモードのキュー) の形式が変更になりました。新しい形式に切り替えるには、
rsyslogd
をシャットダウンするなどしてスプールファイルを消去します。Rsyslog のアップグレードを続行して、再度rsyslogd
を開始します。アップグレードが終わると、新しい形式が自動的に使用されます。 rsyslogd
デーモンがデバッグモードで実行していた場合は (-d
オプションを使用)、フォアグラウンドで行われていました。これは修正されて、デーモンはフォークされバックグラウンドで適切に実行するようになりました。-n
オプションを使用することで、rsyslogd
がバックグラウンドで自動起動しないようにできます。