3.7.4. Perf
perf ツールは多くの便利なパフォーマンスカウンターを提供し、これを使うことでユーザーはシステムに対する他のコマンドの影響を評価できます。
perf stat- このコマンドは、実行された指示や消費されたクロックサイクルなどを含む一般的なパフォーマンスイベントの全体的な統計を提供します。オプションフラグを使ってデフォルト測定イベント以外のイベントの統計を収集することができます。Red Hat Enterprise Linux 6.4 では、
perf statを使って 1 つ以上の指定コントロールグループ (cgroups) を基にモニタリングにフィルターをかけることができます。詳細は、man ページ:man perf-statを参照してください。 perf record- このコマンドは、パフォーマンスデータを記録します。これは後で
perf reportを使って分析することができます。詳細については、man ページ:man perf-recordを参照してください。Red Hat Enterprise Linux 6.6 では、-bおよび-jのオプションが提供され、ブランチのサンプリングが可能になっています。-bオプションは選択されたブランチのサンプリングを行い、-jオプションはユーザーレベルやカーネルレベルのブランチなどの異なるタイプのブランチのサンプルを行うように調整できます。 perf report- このコマンドは、ファイルからパフォーマンスデータを読み取り、記録されたデータを分析します。詳細については、man ページ:
man perf-reportを参照してください。 perf list- このコマンドは、特定のマシン上で利用可能なイベントを一覧表示します。これらのイベントは、パフォーマンスモニタリングハードウェアとシステムのソフトウェア設定によって異なります。詳細については man ページ:
man perf-listを参照してください。 perf mem- Red Hat Enterprise Linux 6.6 から利用可能となっているこのコマンドは、指定されたアプリケーションまたはコマンドが実行するメモリーアクセス操作の各タイプの頻度をプロファイリングします。これによりユーザーは、プロファイルされたアプリケーションが実行する読み込みおよび保存操作の頻度を見ることができます。詳細は、man ページ:
man perf-memを参照してください。 perf top- このコマンドは、top ツールとよく似た機能を実行します。リアルタイムでパフォーマンスカウンタープロファイルを生成し、表示します。詳細については man ページ:
man perf-topを参照してください。 perf trace- このコマンドは、strace ツールと同様の機能を実行します。指定されたスレッドまたはプロセスが使用するシステムコールとそのアプリケーションが受信するすべてのシグナルを監視します。追加の追跡ターゲットも使用可能です。完全なリストは、man ページを参照してください。
perf についての詳細情報は、Red Hat Enterprise Linux 『Developer Guide』 を参照してください。これは http://access.redhat.com/site/documentation/Red_Hat_Enterprise_Linux/ から入手できます。