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6.6. データジャーナリングの有効化

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通常、GFS2 はジャーナルにメタデータのみを書き込みます。ファイルの内容は、ファイルシステムのバッファーをフラッシュするカーネルの定期同期によって後続的にディスクに書き込まれます。ファイルで fsync() を呼び出すと、ファイルのデータがただちにディスクに書き込まれます。この呼び出しは、すべてのデータが安全に書き込まれたことをディスクに報告すると返されます。

ファイルデータは、メタデータとともにジャーナルにも書き込まれるため、データジャーナリングは、ファイルが非常に小さくなると fsync() が減少する可能性があります。ファイルサイズが増加すると、この利点が急速に低下します。中規模ファイルおよび大規模ファイルへの書き込みは、データジャーナリングが有効になっているとかなり遅くなります。

ファイルデータの同期に fsync() に依存しているアプリケーションは、データジャーナリングを使用してパフォーマンスが向上することがあります。データジャーナリングは、フラグ付きディレクトリー (およびそのすべてのサブディレクトリー) に作成されるすべての GFS2 ファイルに対して自動的に有効にできます。長さがゼロの既存のファイルも、データジャーナリングのオン/オフを切り替えることができます。

1 つのディレクトリー上でデータジャーナリングを有効にすると、そのディレクトリーは inherit jdata に設定され、その後そのディレクトリー内に作成されるファイルやディレクトリーはすべてジャーナル処理されることを示します。ファイルのデータジャーナリング機能は、chattr コマンドで有効にしたり無効にしたりできます。

次のコマンドでは、/mnt/gfs2/gfs2_dir/newfile ファイルに対するデータジャーナリングを有効にしてからフラグが正しく設定されているかどうかを確認します。

# chattr +j /mnt/gfs2/gfs2_dir/newfile
# lsattr /mnt/gfs2/gfs2_dir
---------j--- /mnt/gfs2/gfs2_dir/newfile

次のコマンドは、/mnt/gfs2/gfs2_dir/newfile ファイルに対するデータジャーナリングを無効にして、次にフラグが正しくセットされていることを確認します。

# chattr -j /mnt/gfs2/gfs2_dir/newfile
# lsattr /mnt/gfs2/gfs2_dir
------------- /mnt/gfs2/gfs2_dir/newfile

また、chattr コマンドを使用して、ディレクトリーに j フラグを設定できます。ディレクトリーにこのフラグを設定すると、その後にそのディレクトリー内に作成されたすべてのファイルとディレクトリーがジャーナリング処理されます。次の一連のコマンドは、gfs2_dir ディレクトリーに j フラグを設定し、フラグが正しく設定されたかどうかを確認します。この後、コマンドは、/mnt/gfs2/gfs2_dir ディレクトリーに、newfile という名前の新しいファイルを作成し、そのファイルに j フラグが設定されているかどうかを確認します。ディレクトリーに j フラグが設定されているため、newfile のジャーナリングも有効にする必要があります。

# chattr -j /mnt/gfs2/gfs2_dir
# lsattr /mnt/gfs2
---------j--- /mnt/gfs2/gfs2_dir
# touch /mnt/gfs2/gfs2_dir/newfile
# lsattr /mnt/gfs2/gfs2_dir
---------j--- /mnt/gfs2/gfs2_dir/newfile
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