3.6. GFS2 ファイルシステムへのジャーナルの追加
GFS2 では、ファイルシステムのマウントが必要なクラスターのノードごとに、1 つのジャーナルが必要になります。追加のノードをクラスターに追加する場合は、gfs2_jadd
コマンドで、ジャーナルを GFS2 ファイルシステムに追加できます。基となる論理ボリュームを拡張しなくても、ジャーナルはいつでも動的に GFS2 ファイルシステムに追加できます。gfs2_jadd
コマンドは、マウントしたファイルシステムで実行する必要がありますが、クラスターのノードの 1 つでのみ実行する必要があります。その他のすべてのノードは、拡張が発生したことを検知します。
GFS2 ファイルシステムが満杯になると、ファイルシステムを含む論理ボリュームが拡張されてファイルシステムよりも大きくなっている場合でも、gfs2_jadd
コマンドは失敗します。これは、GFS2 ファイルシステムではジャーナルが埋め込みメタデータではなくプレーンファイルであるため、基となる論理ボリュームを拡張するだけではジャーナル用の領域が確保されないためです。
ジャーナルを GFS2 ファイルシステムに追加する前に、次の例のように、gfs2_edit -p jindex
コマンドを使用して現在 GFS2 ファイルシステムに含まれるジャーナルの数を確認できます。
# gfs2_edit -p jindex /dev/sasdrives/scratch|grep journal
3/3 [fc7745eb] 4/25 (0x4/0x19): File journal0
4/4 [8b70757d] 5/32859 (0x5/0x805b): File journal1
5/5 [127924c7] 6/65701 (0x6/0x100a5): File journal2
GFS2 ファイルシステムにジャーナルを追加する基本的なコマンドの形式は次のようになります。
gfs2_jadd -j Number MountPoint
Number
- 新たに追加するジャーナルの数を指定します。
MountPoint
- GFS2 ファイルシステムがマウントされているディレクトリーを指定します。
この例では、/mygfs2
ディレクトリーのファイルシステムに 1 つのジャーナルが追加されます。
# gfs2_jadd -j 1 /mygfs2