4.16. 仮想化
- IBM Z における暗号化コプロセッサーの更新が高速化されました
IBM Z ホスト上で
virsh nodedev-updateコマンドを使用して暗号化コプロセッサー (vfio-ap) デバイスを更新した後、新しい設定が以前よりもはるかに速く有効化されるようになりました。Jira:RHEL-73001[1]
- IBM Z 上の仮想マシン向け CPI をサポートします
IBM Z ハードウェアを使用する RHEL 9 ホスト上の仮想マシン (VM) は、Control Program Identification (CPI) 機能を利用できるようになりました。CPI を使用することで、仮想マシンにアクセスすることなく、そのシステム情報を取得できます。CPI に関する詳細は、IBM のドキュメント を参照してください。
IBM Secure Execution を使用する仮想マシンでは、機密性を確保するため CPI はデフォルトで無効になっており、手動で有効にする必要があります。手順については、IBM Z での IBM Secure Execution の設定 を参照してください。
Jira:RHEL-73009[1]
- ライブマイグレーションで、再起動せずに
multifdプレコピーからポストコピーに切り替えることができます 今回のアップデートにより、仮想マシンのライブマイグレーションストラテジーとして、マルチファイル記述子 (
multifd) プレコピーとポストコピーの両方を有効にできるようになります。multifdは、プレコピー段階で複数の並列 TCP チャネルを使用することで、ネットワーク帯域幅の使用率を最大化し、移行時間を短縮します。その結果、両方の移行ストラテジーを設定でき、中断することなくプレコピーからポストコピーへのライブマイグレーションに切り替えることができます。なお、ポストコピーマイグレーションではmultifdは使用されません。Jira:RHEL-97465[1]
libvirtが Hyper-V Enlightenments 向けにhost-modelモードを導入しましたlibvirtパッケージは、Hyper-V Enlightenments 用の新しいhost-modelモードを提供し、ホスト上でサポートされているすべての Hyper-V Enlightenments を自動的に有効にします。このモードにより、Intel 製ホストと AMD 製ホスト用に個別の設定テンプレートを用意する必要がなくなります。その結果、仮想マシンの XML 定義で<hyperv mode='host-model'/>を設定することで、ベンダーごとに個別の設定を維持することなく、ホストがサポートするすべての Hyper-V Enlightenment を自動的に適用できます。
- QEMU のネイティブ FUA をサポートします
今回のアップデートにより、QEMU エミュレーターは Forced Unit Access (FUA) I/O 方式をエミュレートする必要がなくなり、代わりに FUA をネイティブに使用できるようになりました。これは、特にデータベースワークロードにおいて、仮想ストレージの全体的なパフォーマンスを向上させることができます。
- Intel TDX 用 PCCS
今回のアップデートでは、Intel Trust Domain Extensions (TDX) 向けの Provisioning Caching Certification Service (PCCS) が導入されました。これにより、Intel がホストする Provisioning Certification Services (PCS) を大規模に使用するために必要なローカルキャッシュが提供されます。また、パブリックインターネットから隔離されたホストシステム上でも、TDX アテステーションの実行が可能になります。
- 仮想マシンの SCSI パススルーサポート
今回のアップデートにより、RHEL は仮想マシンの SCSI パススルーをサポートするようになりました。この機能により、仮想マシンはテープドライブやストレージエリアネットワーク (SAN) の論理ユニット番号 (LUN) など、ホストの SCSI デバイスに直接アクセスできます。
その結果、直接 SCSI アクセスを必要とする特殊なストレージデバイスを使用するように仮想マシンを設定できます。これには、シングルパスとマルチパスの両方の仮想ディスクに対するサポートが含まれます。
SCSI パススルーが機能するためには、ホストがサポートされている RHEL およびカーネルバージョンを使用している必要があることに注意してください。詳細は、仮想マシンにおける SGIO サポートに必要な RHEL バージョン を参照してください。
Jira:RHELDOCS-21410[1]
- 仮想マシンにおける SCSI3 永続予約のサポート
今回のアップデートにより、RHEL は仮想マシン向けの SCSI3 永続予約 (S3-PR) をサポートするようになりました。この機能により、複数の仮想マシンが共有ストレージデバイスへのアクセスを調整できるようになります。これは、Pacemaker などの Linux クラスタリングソリューションや Windows Server フェイルオーバークラスタリングにとって不可欠です。
これにより、仮想マシンはストレージデバイス上に永続予約を登録および管理できるようになり、複数の仮想マシンが同じストレージにアクセスする際の競合を防ぐことができます。S3-PR は、シングルパスおよびマルチパスの仮想ディスクでサポートされています。
S3-PR が機能するためには、ホストがサポートされている RHEL およびカーネルバージョンを使用している必要があることに注意してください。詳細は、仮想マシンにおける SGIO サポートに必要な RHEL バージョン を参照してください。