第9章 大規模な IdM-AD 信頼デプロイメントのための SSSD パフォーマンスの調整
ユーザーおよびグループ情報の取得は、特に AD (System Security Services Daemon) ドメイン、つまり大規模な Active Directory (AD) ドメインへの信頼を持つ IdM デプロイメントでは、データ集中型の操作です。SSSD がアイデンティティプロバイダーから取得する情報とその期間を調整することで、このパフォーマンスを向上させることができます。
9.1. 大規模な IdM-AD 信頼デプロイメント向けの IdM サーバーでの SSSD の調整
この手順では、IdM サーバーの SSSD サービスの設定にチューニングオプションを適用し、大規模な AD 環境から情報を取得する時の応答時間が短縮します。
前提条件
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/etc/sssd/sssd.conf
設定ファイルを編集するには、root
パーミッションが必要です。
手順
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テキストエディターで
/etc/sssd/sssd.conf
設定ファイルを開きます。 Identity Management (IdM) ドメインの
[domain]
セクションに次のオプションを追加します。[domain/idm.example.com] ignore_group_members = true subdomain_inherit = ignore_group_members ...
注記subdomain_inherit
オプションに指定した設定は、メイン (IdM) ドメインと信頼された AD ドメインの両方に適用されます。-
サーバーの
/etc/sssd/sssd.conf
ファイルを保存して閉じます。 SSSD サービスを再起動して、設定の変更を読み込みます。
[root@client ~]# systemctl restart sssd