5.3. Red Hat Enterprise Linux 8.4 for SAP Solutions
- SAP 向けの Red Hat Enterprise Linux システムロールの機能強化により、お客様は、SAP ベストプラクティスに沿って設定する既存の RHEL システムを設定するだけでなく、検証することもできるようになりました。
- SAP HANA の RHELHA ソリューションにさらに自動化を追加し、SAP HANA マルチターゲットシステムレプリケーション 用に設定されたペースメーカーベースのクラスターが、元のプライマリーインスタンスに障害が発生した場合に、セカンダリー SAP HANA インスタンスをサードサイトの新しいプライマリーノードとして自動的にプロモートできるようにします。
- SAP ワークロードに対する Red Hat および Red Hat Insights のサポートの強化。
resource-agents-sap パッケージの更新が、Red Hat Enterprise Linux 8.4 拡張更新サポートで利用できるようになりました。
resource-agents-sap パッケージには、SAP インスタンスをクラスター環境で管理できるようにするための Pacemaker との SAP リソースエージェントインターフェイスが含まれています。
rhel-system-roles-sap の更新が、Red Hat Enterprise Linux 8.4 拡張更新サポートで利用できるようになりました。rhel-system-roles-sap パッケージは、SAP 向けの Red Hat Enterprise Linux (RHEL) システムロールを提供します。これは、RHEL システムの設定を自動化して SAP ワークロードロードを実行するたに使用できます。これらのロールは、関連する SAP ノート記載のベストプラクティスに基づいて最適な設定を自動的に適用することで、SAP ワークロードを実行するようにシステムを設定する時間を大幅に短縮できます。
注記アクセスは、RHEL for SAP Solutions 製品に限定されます。サブスクリプションに関するサポートが必要な場合は、Red Hat カスタマーサポートまでご連絡ください。
- resource-agents-sap-hana-scaleout の更新が Red Hat Enterprise Linux 8 で利用できるようになりました。HANA スケールアウトシステムレプリケーションを管理するためのリソースエージェントが更新され、HANA マルチターゲットレプリケーションもサポートされるようになりました。詳細については、Red Hat Enterprise Linux (RHEL) 上の Pacemaker ベースのクラスターでの SAP HANA マルチターゲットシステムレプリケーションの自動化 を参照してください。
- 引き続き RHEL 7.9 で SAP HANA を実行している RHEL のお客様は、インプレースアップグレードツール (LEAPP) を使用して、オペレーティングシステムを RHEL 8.4 に直接アップグレードできるようになりました。
- プラットフォーム s390x (IBM System Z)上の RHEL 8.4 以降でパッケージ compat-sap-c++-10 も利用できるようになりました。