第2章 新機能および改良された機能


ここでは、Red Hat OpenShift Container Storage 4.6 で導入された新機能および主な拡張機能について説明します。

暗号化されたストレージデータ

管理者は、デプロイメントプロセスの一部として OpenShift Container Storage 4.6 クラスターのすべてのデータを暗号化することを選択できるようになりました。詳細は、「Data encryption options」を参照し、OpenShift Container Storage ドキュメントを参照してクラウドまたはベアメタル環境にデプロイすることができます。

アプリケーション向けの柔軟な環境

ユーザーは、カスタムストレージクラスにマップする複数のストレージプールを作成できるようになりました。

これらの複数のプールは以下を実行します。

  • それぞれに高可用性のあるアプリケーションが、2 つのレプリカを持つ永続ボリュームを使用できるようにします。これにより、アプリケーションの効率性が上がります。
  • 圧縮が有効にされているストレージクラスを使用して Persistent Volume Claim(永続ボリューム要求、PVC)の領域を節約します。

Persistent Volume Claim (永続ボリューム要求、PVC) の拡張

OpenShift Container Storage 4.5 では、Persistent Volume Claim(永続ボリューム要求、PVC)をテクノロジープレビュー機能として拡張する機能が導入されました。これにより、永続ストレージリソースの管理の柔軟性が向上します。この機能は、OpenShift Container Storage 4.6 の時点で、Persistent Volume Claim (永続ボリューム要求、PVC) が新規であるか、既存であるかに拘らず、PVC の拡張を完全にサポートします。

詳細は、「Expanding Persistent Volume Claims」を参照してください。

マルチクラウドオブジェクトバケットの統合ビュー

オブジェクトバケットを namespace バケットに関連付け、関連付けられたバケット全体ですべてのオブジェクトを表示し、現時点で優先されるストレージプロバイダーへの書き込みのみを行います。詳細は、「Configuring namespace buckets」を参照してください。

Multicloud Object Gateway エンドポイント Pod の自動スケーリング

負荷の増減が生じる場合の自動スケーリングのプロビジョニングにより、S3 の負荷のリソース管理のパフォーマンスおよび保守性が改善されました。

フィルターを使用した自動デバイスの検出

今回のリリースにより、VMware およびベアメタルインフラストラクチャーのローカルストレージデバイスを使用して OpenShift Container Storage のデバイスをデプロイし、追加する際に、UI で利用可能なすべてのストレージデバイスを表示 (またはフィルター) できるようになりました。

詳細は、「Deploying using local storage devices in VMware infrastructure」および「Deploying using local storage devices in bare metal infrastructure」を参照してください。

障害のあるローカルストレージデバイスを簡単に置き換える方法

今回のリリースにより、UI を使用して VMware およびベアメタルインフラストラクチャーの障害のあるローカルストレージデバイスを置き換えることができるようになりました。ユーザーには、ディスクのステータスを特定し、障害のあるデバイスの交換を実行できるディスクのインベントリー一覧が提供されます。また、ダッシュボードおよびアラート通知により障害のあるディスクの置き換えを開始できます。

詳細は、「ユーザーインターフェースの使用による VMware およびベアメタルインフラストラクチャーの障害のあるストレージデバイスの置き換え」を参照してください。

ボリュームスナップショット

開発者および管理者は、ボリュームスナップショットを取得できます。ボリュームのスナップショットとは、特定の時点におけるクラスター内のストレージボリュームの状態です。これらのスナップショットは、毎回フルコピーを作成する必要がないので、より効率的にストレージを使用するのに役立ち、アプリケーション開発のビルディングブロックとして使用できます。ボリュームスナップショットは、新規の Persistent Volume Claim(永続ボリューム要求、PVC)として復元できます。

詳細は、Volume snapshotsを参照してください。

ボリュームのクローン

OpenShift Container Storage 4.6 の永続ボリュームのクローンを作成して、クローン作成したこの永続ボリュームを、別のアプリケーション (RHOCP 4.6 上) での読み取り/書き込み操作に、パフォーマンスやアプリケーションに影響を与えることなく使用します。

詳細は、Volume cloningを参照してください。

RADOS Gateway のステータスおよび正常性

Object Service ダッシュボードでは、RADOS Gateway のステータスおよび正常性についての情報を提供するようになりました。詳細は、「Viewing metrics in the Object Service dashboard」を参照してください。

PV 作成時間の短縮

Ceph CSI ドライバー ceph-csi は、ceph のコマンドラインを呼び出す代わりに、Red Hat Ceph Storage に対してネイティブ Go バインディングを使用するように移行しました。これにより、PV の作成時間が短縮されます。

MDS および RGW 設定は、外部クラスターのインストール後に指定できます。

以前のバージョンでは、MDS および RGW 設定は、外部クラスターの作成時にのみ対応していました。今回の更新により、外部シークレットを更新して、MDS および RGW 設定を後で提供できるようになりました。OpenShift Container Storage Operator は変更を調整して、それに応じてリソースを更新します。詳細は、「Adding file and object storage to an existing external OpenShift Container Storage cluster」を参照してください。

Telemetry

RADOS Block Device (RBD) および Ceph File System (CephFS) についての新たな使用情報が Telemetry 経由で収集されるようになりました。詳細は、「Information collected by Telemetry」を参照してください。

アンインストール方法の強化

ユーザーが使用しやすい方法で、データなどが残されないように OpenShift Container Storage 4.6 をアンインストールします。

一貫性のある総合的なドキュメント

管理関連のガイドが小規模なブックに再編成され、関連する情報を見つけやすくなりました。

OpenShift Container Storage バージョン 4.x からバージョン 4.6 へのシームレスなアップグレードプロセス

OpenShift Container Storage のお客様は、既存のクラスターを OpenShift Container Storage 4.6 に簡単にアップグレードできる方法を使用できるようになりました。詳細は、「Updating OpenShift Container Storage」を参照してください。

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