1.2. Operator の更新とチャネルについて
Operator Lifecycle Manager (OLM) は、チャネルを使用して更新を整理および配布することにより、Operator とその関連サービスを管理します。チャネルは関連する更新をグループ化する方法です。
OpenShift Service Mesh に、最新のセキュリティーパッチ、バグ修正、ソフトウェア更新を確実に適用するために、OpenShift Service Mesh Operator を最新の状態に保ってください。アップグレードプロセスは、設定したチャネルと承認ストラテジーによって異なります。
OLM は、OpenShift Service Mesh Operator に次のチャネルを提供します。
- Stable チャネル: 最新バージョンの OpenShift Service Mesh 3 Operator と、サポートされている最新の Istio バージョンを追跡します。このチャネルを使用すると、新しい Operator バージョンと対応する Istio 更新がリリースされ次第、すぐにアップグレードできます。最新の機能、バグ修正、セキュリティー更新を常に利用するには、Stable チャネルを使用します。
-
Versioned チャネル: 特定のマイナーバージョン内のパッチレベルのリリースへの更新を制限します。たとえば、
stable-3は、最新の 3.2.0 パッチバージョンへのアクセスを提供します。新しいパッチリリースが利用可能になったら、Operator を新しいパッチバージョンにアップグレードできます。新しいマイナーリリースに移行するには、手動で別のチャネルに切り替える必要があります。Versioned チャネルを使用すると、パッチ更新だけを適用しながら、一貫したマイナーバージョンを維持できます。.0
update strategy フィールドは、Install Operator セクションのサブセクション update approval にあります。update strategy のデフォルト値は Automatic です。
1.2.1. Operator の更新プロセスについて リンクのコピーリンクがクリップボードにコピーされました!
Automatic フィールドが Automatic (デフォルト) に設定されている場合、OpenShift Service Mesh Operator は、選択されたチャネルに基づき、利用可能な最新バージョンに自動的にアップグレードされます。approval strategy フィールドが Manual に設定されている場合、Operator Lifecycle Manager (OLM) は更新リクエストを生成します。Operator を最新バージョンに更新するには、クラスター管理者がこのリクエストを承認する必要があります。
Operator の更新プロセスでは、Istio コントロールプレーンが自動的に更新されることはありません。ただし、Istio リソースのバージョンがエイリアス (例: vX.Y-latest) に設定され、updateStrategy が InPlace に設定されている場合を除きます。その場合、Operator で新しいバージョンが利用可能になったときに、コントロールプレーンの更新がトリガーされます。デフォルトでは、Istio リソースが新しいバージョンに更新されない限り、Operator は Istio コントロールプレーンを更新しません。
1.2.2. Istio 更新プロセスについて リンクのコピーリンクがクリップボードにコピーされました!
OpenShift Service Mesh Operator を更新した後、Istio コントロールプレーンを最新のサポート対象バージョンに更新します。Istio リソース設定によって、手動アクションが必要なステップと自動的に処理されるステップなど、コントロールプレーンのアップグレード実行方法が決まります。
Istio リソース設定には、アップグレードプロセスに関連する次のフィールドが含まれます。
spec.version-
インストールする Istio のバージョンを指定します。
vX.Y.Z形式を使用します。この場合のX.Y.Zは、目的の Istio リリースです。たとえば、Istio1.24.4をインストールする場合は、このフィールドをv1.24.4に設定します。または、値をvX.Y-latestなどのエイリアスに設定すると、指定されたマイナーリリースでサポートされている最新のパッチバージョンが自動的にインストールされます。 spec.updateStrategy-
Istio コントロールプレーンの更新ストラテジーを定義します。使用可能な更新ストラテジーは
InPlaceとRevisionBasedです。
自動パッチアップグレードを有効にするには、Operator の承認ストラテジーを Automatic に設定します。Operator が新しいパッチリリースを検出し、version フィールドで vX.Y-latest エイリアスが使用されている場合、設定されている updateStrategy タイプに基づきコントロールプレーンが更新されます。