2.6. オーバークラウドでのフェンシングの無効化
オーバークラウドをアップグレードする前に、フェンシングが無効になっていることを確認します。
コントローラーノードのアップグレードプロセス中にフェンシングが環境にデプロイされると、オーバークラウドは特定ノードが無効であることを検出し、フェンシング操作を試みる場合があります。これにより、意図しない結果が生じる可能性があります。
オーバークラウドでフェンシングを有効にしている場合には、意図しない結果を防ぐために、アップグレード期間中フェンシングを一時的に無効にする必要があります。
オーバークラウドのフェンシングを再度有効にするには、openstack overcloud upgrade prepare
コマンドの実行時に fencing.yaml
環境ファイルを追加します。director は、新しいコントローラーノードクラスターを作成する際に、オーバークラウドのフェンシングを有効にします。
手順
-
アンダークラウドに
stack
ユーザーとしてログインします。 source コマンドで
stackrc
ファイルを読み込みます。source ~/stackrc
$ source ~/stackrc
Copy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow コントローラーノードにログインし、Pacemaker コマンドを実行してフェンシングを無効にします。
ssh heat-admin@CONTROLLER_IP "sudo pcs property set stonith-enabled=false"
$ ssh heat-admin@CONTROLLER_IP "sudo pcs property set stonith-enabled=false"
Copy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow -
fencing.yaml
環境ファイルで、EnableFencing
パラメーターをfalse
に設定し、アップグレードプロセス中にフェンシングが無効のままとなるようにします。