4.3. ベアメタルインスタンスを起動するためのフレーバーの作成
クラウドユーザーがベアメタルインスタンスをリクエストするために使用できるフレーバーを作成する必要があります。リソースクラスを使用して、特定のフレーバーで起動されるベアメタルインスタンスにどのベアメタルノードを使用するかを指定できます。ベアメタルノードには、ノード上のハードウェアリソース (GPU など) を識別するリソースクラスをタグ付けできます。クラウドユーザーは、GPU リソースクラスのフレーバーを選択して、vGPU ワークロードのインスタンスを作成できます。コンピューティングスケジューラーは、リソースクラスを使用して、インスタンスに適したホストベアメタルノードを識別します。
手順
source コマンドでオーバークラウドの認証情報ファイルを読み込みます。
$ source ~/overcloudrc
ベアメタルインスタンスのフレーバーを作成します。
(overcloud)$ openstack flavor create --id auto \ --ram <ram_size_mb> --disk <disk_size_gb> \ --vcpus <no_vcpus> baremetal
-
<ram_size_mb>
をベアメタルノードの RAM (MB 単位) に置き換えます。 -
<disk_size_gb>
をベアメタルノード上のディスク容量 (GB 単位) に置き換えます。 <no_vcpus>
をベアメタルノードの CPU 数に置き換えます。注記これらの属性は、インスタンスのスケジューリングには使用されません。ただし Compute スケジューラーは、ディスク容量を使用してルートパーティションのサイズを決定します。
-
ノードリストを取得して UUID を把握します。
(overcloud)$ openstack baremetal node list
各ベアメタルノードにカスタムベアメタルリソースクラスのタグを付けます。
(overcloud)$ openstack baremetal node set \ --resource-class baremetal.<CUSTOM> <node>
-
<CUSTOM>
は、リソースクラスの目的を識別する文字列に置き換えます。たとえば、GPU
に設定して、GPU ワークロード用に指定するベアメタルノードにタグを付けるために使用できるカスタム GPU リソースクラスを作成します。 -
<node>
をベアメタルノードの ID に置き換えてください。
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ベアメタルインスタンスのフレーバーをカスタムリソースクラスに関連付けます。
(overcloud)$ openstack flavor set \ --property resources:CUSTOM_BAREMETAL_<CUSTOM>=1 \ baremetal
ベアメタルノードのリソースクラスに対応するカスタムリソースクラスの名前を指定するには、リソースクラスを大文字に変換し、それぞれの句読点をアンダースコアに置き換え、
CUSTOM_
の接頭辞を追加します。注記フレーバーが要求できるのは、ベアメタルリソースクラスの 1 つのインスタンスだけです。
以下のフレーバー属性を設定して、Compute スケジューラーがインスタンスのスケジューリングにベアメタルフレーバー属性を使用するのを防ぎます。
(overcloud)$ openstack flavor set \ --property resources:VCPU=0 \ --property resources:MEMORY_MB=0 \ --property resources:DISK_GB=0 baremetal
新規フレーバーの値が正しいことを確認します。
(overcloud)$ openstack flavor list