1.2. ML2/OVS から ML2/OVN へのインプレースマイグレーション: 検証済みのシナリオおよび禁止されるシナリオ
Red Hat では、インプレースマイグレーションのシナリオを継続的にテストおよび改良しています。Red Hat Technical Account Manager または Global Professional Services と連携して、OVS デプロイメントが有効なインプレースマイグレーションのシナリオの条件を満たしているかどうかを判断します。
1.2.1. 検証済みの ML2/OVS から ML2/OVN への移行シナリオ
Red Hat は以下の移行パスをテストしました。
- 分散仮想ルーター (DVR) から DVR へ
- 集中ルーティング (DVR なし) から DVR なしへ
- DVR なしから DVR へ
成功したテストには、次のポート設定のワークロードが含まれていました。
- 標準ポート
- SR-IOV ポート
- トランクポート
成功したテストには、iptables_hybrid および Open vSwitch ファイアウォールドライバーも含まれていました。
各テストでは、移行前の環境が greenfield ML2/OVS デプロイメントとして作成されました。
1.2.2. 検証されていない ML2/OVS から ML2/OVN へのインプレースマイグレーションのシナリオ
Red Hat から根本の問題が解決されたと通知があるまで、以下のシナリオでは ML2/OVS から ML2/OVN へのインプレースマイグレーションを行うことはできません。
- GRE ネットワークを使用した OVS 移行前のデプロイメント
- VXLAN を使用する OVS から VXLAN を使用する OVN へ移行
- VLAN プロジェクトネットワークと DVR を備えた OVS 移行前のネットワーク
- SR-IOV および DVR を使用する OVS の OVN への移行前デプロイメント
iptables ハイブリッドファイアウォールとトランクポートを使用した OVS 移行前デプロイメント。
移行された環境では、ハードリブート、起動と停止、ノードのリブートなどのイベント後にトランクを使用してインスタンスを再作成すると、インスタンスネットワークの問題が発生します。回避策として、以下のいずれかを実行できます。
- 移行する前に、iptables ハイブリッドファイアウォールから OVS ファイアウォールに切り替えます。
- 問題が解決されるまで OVN 移行を延期します。問題の進捗を監視するには、https://bugzilla.redhat.com/show_bug.cgi?id=2218596 を参照してください。
1.2.3. ML2/OVS から ML2/OVN へのインプレースマイグレーションおよびセキュリティーグループルール
元の ML2/OVS デプロイメントのカスタムセキュリティーグループルールがターゲットの ML2/OVN デプロイメントと互換性があることを確認します。