第35章 Red Hat Process Automation Manager インストーラーの使用
このセクションでは、インストーラー JAR ファイルを使用して Business Central および KIE Server をインストールする方法を説明します。JAR ファイルは、既存の Red Hat JBoss Web Server 5.5.1 サーバーインストールに Red Hat Process Automation Manager をインストールする実行ファイルです。インストーラーは、インタラクティブモードまたはコマンドラインインターフェイス (CLI) モードで実行できます。
次のステップ:
以下のセクションのいずれかに記載される手順を行います。
35.1. インタラクティブモードでのインストーラーの使用 リンクのコピーリンクがクリップボードにコピーされました!
Red Hat Process Automation Manager のインストーラーは、実行可能な JAR ファイルです。このインストーラーを使用して、既存の Red Hat JBoss Web Server 5.5.1 サーバーインストールに Red Hat Process Automation Manager をインストールできます。
セキュリティー上の理由で、root 以外のユーザーでインストーラーを実行する必要があります。
前提条件
- Red Hat Process Automation Manager 7.13.5 Installer をダウンロードしている。手順は、34章Red Hat Process Automation Manager インストールファイルのダウンロードを参照してください。
- サポート対象の JDK がインストールされている。サポート対象の JDK のリストは、Red Hat Process Automation Manager 7 Supported Configurations を参照してください。
- バックアップを作成してある Red Hat JBoss Web Server 5.5.1 サーバーインストールが利用できる。
インストールを完了するのに必要なユーザーパーミッションが付与されている。
注記Tomcat への書き込み権限のあるユーザーとしてログインします。
$PATH
環境変数に含まれている JAR バイナリー。Red Hat Enterprise Linux では、java-$JAVA_VERSION-openjdk-devel
パッケージに含まれています。注記Red Hat Process Automation Manager は、UTF-8 エンコーディングで機能するように設計されています。基礎となる JVM で別のエンコーディングシステムを使用すると、予期せぬエラーが発生する可能性があります。JVM で UTF-8 を使用するようにするには、
"-Dfile.encoding=UTF-8"
のシステムプロパティーを使用します。システムプロパティーのリストは、付録B Business Central システムプロパティー を参照してください。
手順
端末ウインドウで、インストーラー JAR ファイルをダウンロードしたディレクトリーに移動し、以下のコマンドを入力します。
java -jar rhpam-installer-7.13.5.jar
java -jar rhpam-installer-7.13.5.jar
Copy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow 注記Windows でインストーラーを実行すると、インストール時に管理者の認証情報が求められる場合があります。この要求を回避するには、インストールコマンドに
izpack.mode=privileged
オプションを追加します。java -Dizpack.mode=privileged -jar rhpam-installer-7.13.5.jar
java -Dizpack.mode=privileged -jar rhpam-installer-7.13.5.jar
Copy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow また、32 ビットの Java 仮想マシンでインストーラーを実行している場合には、メモリー不足になる可能性があります。この問題を防ぐには、以下のコマンドを実行します。
java -XX:MaxHeapSize=4g -jar rhpam-installer-7.13.5.jar
java -XX:MaxHeapSize=4g -jar rhpam-installer-7.13.5.jar
Copy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow グラフィカルインストーラーにスプラッシュ画面と使用許諾契約書のページが表示されます。
- I accept the terms of this license agreement (本使用許諾契約書の内容に同意します) をクリックし、Next をクリックします。
- Red Hat Process Automation Manager をインストールする Red Hat JBoss Web Server 5.5.1 のホームを指定して、Next をクリックします。
インストールするコンポーネントを選択し、Next をクリックします。
Business Central は Red Hat JBoss Web Server にインストールすることができません。Business Central をインストールできるのは Red Hat JBoss EAP だけです。ただし、KIE Server とヘッドレス Process Automation Manager コントローラーは、Red Hat JBoss Web Server にインストールできます。ヘッドレス Process Automation Manager コントローラーは、KIE Server の管理に使用されます。複数の KIE Server インスタンスを管理する予定がある場合は、ヘッドレス Process Automation Manager コントローラーをインストールします。
ユーザーを作成して Next をクリックします。デフォルトでは、同じコンテナーに Business Central と KIE Server の両方をインストールする場合は、新しいユーザーに
admin
ロール、kie-server
ロール、およびrest-all
ロールが割り当てられます。KIE Server のみをインストールした場合には、ユーザーにはkie-server
ロールが割り当てられます。KIE Server REST 機能にアクセスするにはkie-server
ロールが必要です。注記必ず、既存のユーザー、ロール、またはグループとは異なるユーザー名を指定してください。たとえば、
admin
という名前のユーザーは作成しないでください。パスワードは 8 文字以上で、数字と、英数字以外の文字をそれぞれ 1 文字以上使用する必要があります。ただし & の文字は使用できません。
ユーザー名とパスワードを書き留めておきます。Business Central および KIE Server にアクセスする時に必要になります。
- Installation Overview ページで、インストールするコンポーネントを確認し、Next をクリックしてインストールを開始します。
- インストールが完了したら、Next をクリックします。
KIE Server がインストールされている場合には、Component Installation で Configure Runtime の手順が表示されます。Configure Runtime Environment ページで、デフォルトのインストールを実行するか、詳細設定を行うかを選択します。
Perform advanced configuration を選択した場合は、データベース設定、または特定の KIE Server オプションのカスタマイズが選択できます。
JDBC Drive Configuration ページで Customize database settings を選択した場合は、データソースの JDBC ドライバーのベンダーを選択し、ドライバーの JAR ファイルを 1 つ以上選択し、Next をクリックします。
データソースは、アプリケーションサーバーなど、Java Database Connectivity (JDBC) クライアントを有効にするオブジェクトで、データベースへの接続を確立します。アプリケーションは、JNDI (Java Naming and Directory Interface) ツリーまたはローカルのアプリケーションコンテキストでデータソースを検索し、データベース接続を要求してデータを取得します。KIE Server にデータソースを設定して、サーバーと、指定したデータベースとの間で適切なデータ交換を行う必要があります。
KIE Server Properties Configuration で Customize KIE Server properties を選択した場合は、以下のいずれかのプロパティーを変更します。
- KIE Server ID の値を変更して、KIE Server プロパティーの名前を変更します。
- 無効にする KIE Server 機能の選択を解除します。
- Next をクリックして、ランタイム環境を設定します。
- 画面上部に Processing finished が表示されたら、Next をクリックしてインストールを完了します。
必要に応じて、Generate Installation Script and Properties File をクリックして、XML ファイルでインストールデータを保存し、Done をクリックします。
インストーラーは、2 つのファイルを生成します。
auto.xml
ファイルは、今後のインストールを自動化し、auto.xml.variables
ファイルは、ユーザーのパスワードと他の機密情報に関連する変数を保存します。auto.xml
ファイルを使用して、元のインストールと同じタイプのサーバーおよび同じ設定の複数のシステムで Red Hat Process Automation Manager のインストールを繰り返します。必要に応じて、auto.xml
ファイルのinstallpath
パラメーターを更新します。XML ファイルを使用してインストールを実行するには、以下のコマンドを入力します。java -jar rhpam-installer-7.13.5.jar <path-to-auto.xml-file>
java -jar rhpam-installer-7.13.5.jar <path-to-auto.xml-file>
Copy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow
これで、インストーラーを使用して Red Hat Process Automation Manager がインストールできました。Business Central だけをインストールした場合は、この手順を繰り返して、別のサーバーに KIE Server をインストールします。
Microsoft SQL Server を使用する場合は、データベースに適した正しいトランザクションの分離を設定していることを確認してください。設定されていない場合には、デッドロックが発生する可能性があります。推奨の設定は、以下のステートメントを入力して、ALLOW_SNAPSHOT_ISOLATION
と READ_COMMITTED_SNAPSHOT
を ON にします。
ALTER DATABASE <DBNAME> SET ALLOW_SNAPSHOT_ISOLATION ON ALTER DATABASE <DBNAME> SET READ_COMMITTED_SNAPSHOT ON
ALTER DATABASE <DBNAME> SET ALLOW_SNAPSHOT_ISOLATION ON
ALTER DATABASE <DBNAME> SET READ_COMMITTED_SNAPSHOT ON