第2章 Red Hat Quay 設定の免責事項


一部の機能と設定パラメーターは、Red Hat Quay のスタンドアロンデプロイメントでも Operator ベースのデプロイメントでも、積極的には使用または実装されていません。そのため、一部の機能を有効または無効にするフラグなどの機能フラグや、Red Hat サポートによって明示的に文書化されていない、または文書化が要求されていない設定パラメーターは、慎重に変更する必要があります。未使用の機能やパラメーターは、完全にテストまたはサポートされていない場合や、Red Hat Quay との互換性がない場合があります。未使用の機能パラメーターを変更すると、予期しない問題やデプロイメントの停止が発生する可能性があります。

スタンドアロンデプロイメントでの Red Hat Quay の設定は、Red Hat Quay の高度な設定 を参照してください。

Red Hat Quay Operator デプロイメントの設定は、OpenShift Container Platform での Red Hat Quay の設定 を参照してください。

2.1. Red Hat Quay 3.12 の設定更新

以下のセクションでは、Red Hat Quay 3.12 で追加された新しい設定フィールドを詳しく説明します。

2.1.1. レジストリーの自動プルーニング設定フィールド

Red Hat Quay の自動プルーニング機能に次の設定フィールドが追加されました。

フィールド

説明

NOTIFICATION_TASK_RUN_MINIMUM_INTERVAL_MINUTES

整数

有効期限が切れるイメージに関する通知を再実行する頻度を定義する間隔 (分単位)。

デフォルト: 300

DEFAULT_NAMESPACE_AUTOPRUNE_POLICY

オブジェクト

組織全体のデフォルトの自動プルーニングポリシー。

    .method: number_of_tags

オブジェクト

保持するタグの数を指定するオプション。

    .value: <integer>

整数

method: number_of_tags と一緒に使用した場合に、保持するタグの数を示します。

たとえば、2 つのタグを保持するには、2 を指定します。

    .method: creation_date

オブジェクト

タグを保持する期間を指定するオプション。

    .value: <integer>

整数

creation_date と一緒に使用した場合に、タグを保持する期間を示します。

秒 (s)、日 (d)、月 (m)、週 (w)、または年 (y) に設定できます。有効な整数を含める必要があります。たとえば、タグを 1 年間保持するには、1y を指定します。

AUTO_PRUNING_DEFAULT_POLICY_POLL_PERIOD

整数

自動プルーナーワーカーをレジストリーレベルで実行する期間。デフォルトでは、1 日に 1 回 (24 時間に 1 回) 実行されるように設定されています。値は秒単位で指定する必要があります。

2.1.2. OAuth アクセストークンの再割り当て設定フィールド

OAuth アクセストークンの再割り当て用に次の設定フィールドが追加されました。

フィールド

説明

FEATURE_ASSIGN_OAUTH_TOKEN

ブール値

組織管理者が他のユーザーに OAuth トークンを割り当てることを許可します。

OAuth アクセストークン再割り当ての YAML の例

# ...
FEATURE_ASSIGN_OAUTH_TOKEN: true
# ...

2.1.3. 脆弱性検出通知設定フィールド

セキュリティーレベルに基づいて検出された脆弱性をユーザーに通知するために、次の設定フィールドが追加されました。

フィールド

説明

NOTIFICATION_MIN_SEVERITY_ON_NEW_INDEX

文字列

検出された脆弱性に関する新しい通知の最低セキュリティーレベルを設定します。最初のインデックスの後に大量の通知が作成されるのを回避します。定義されていない場合は、デフォルトで High になります。使用可能なオプションには、CriticalHighMediumLowNegligibleUnknown があります。

イメージ脆弱性通知の YAML の例

NOTIFICATION_MIN_SEVERITY_ON_NEW_INDEX: High

2.1.4. OCI リファラー API 設定フィールド

次の設定フィールドを使用すると、ユーザーが v2 API を使用してリポジトリー配下のマニフェストの OCI リファラーをリスト表示できるようになります。

フィールド

説明

FEATURE_REFERRERS_API

ブール値

OCI 1.1 のリファラー API を有効にします。

OCI リファラー有効化の YAML の例

# ...
FEATURE_REFERRERS_API: true
# ...

2.1.5. 厳密なロギング設定フィールドの無効化

監査ログの送信先として設定された外部システム (Splunk や ElasticSearch など) が断続的に利用できなくなる場合に対処するために、次の設定フィールドが追加されました。True に設定すると、ロギングイベントが代わりに stdout に記録されます。

フィールド

説明

ALLOW_WITHOUT_STRICT_LOGGING

ブール値

True に設定すると、Splunk や ElasticSearch などの外部ログシステムが断続的に利用できなくなる場合でも、ユーザーが通常どおりイメージをプッシュできます。代わりに、イベントは stdout に記録されます。設定されている場合は、ALLOW_PULLS_WITHOUT_STRICT_LOGGING をオーバーライドします。

厳密なロギングの YAML の例

# ...
ALLOW_WITHOUT_STRICT_LOGGING: True
# ...

2.1.6. 通知間隔設定フィールド

Red Hat Quay の通知を強化するために、次の設定フィールドが追加されました。

フィールド

説明

NOTIFICATION_TASK_RUN_MINIMUM_INTERVAL_MINUTES

整数

有効期限が切れるイメージに関する通知を再実行する頻度を定義する間隔 (分単位)。デフォルトでは、このフィールドは発生するイベントを 5 時間ごとに Red Hat Quay ユーザーに通知するように設定されています。

通知再実行の YAML の例

# ...
NOTIFICATION_TASK_RUN_MINIMUM_INTERVAL_MINUTES: 10
# ...

2.1.7. Clair のインデックス化レイヤーサイズ設定フィールド

Clair セキュリティースキャナーに以下の設定フィールドが追加されました。これにより、Red Hat Quay 管理者はインデックス作成に許可される最大レイヤーサイズを設定できます。

フィールド

説明

SECURITY_SCANNER_V4_INDEX_MAX_LAYER_SIZE

文字列

インデックス化に許可される最大レイヤーサイズ。レイヤーサイズが設定済みのサイズを超えると、Red Hat Quay UI は、The manifest for this tag has layer(s) that are too large to index by the Quay Security Scanner メッセージを返します。デフォルトは 8G で、推奨される最大値は 10G です。
: 8G

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