11.3. Clair の重大度のマッピング


Clair は包括的なアプローチにより脆弱性を評価および管理します。その重要な機能の 1 つは、セキュリティーデータベースの重大度文字列の正規化です。これは、脆弱性の重大度を事前定義された値のセットにマッピングすることで、重大度の評価を効率化するプロセスです。このマッピングにより、クライアントは、各セキュリティーデータベースの固有の複雑な重大度文字列を解読することなく、脆弱性の重大度に効率よく対応できます。これらのマッピングされた重大度文字列は、それぞれのセキュリティーデータベース内にあるものと整合しているため、脆弱性評価の一貫性と正確性が確保されます。

11.3.1. Clair の重大度文字列

Clair は、次の重大度文字列をユーザーに通知します。

  • Unknown
  • Negligible
  • Medium
  • Critical

これらの重大度文字列は、関連するセキュリティーデータベース内にある文字列と似ています。

Alpine のマッピング

Alpine SecDB データベースは重大度情報を提供しません。すべての脆弱性の重大度が Unknown になります。

Alpine の重大度Clair の重大度

*

Unknown

AWS のマッピング

AWS UpdateInfo データベースが重大度情報を提供します。

AWS の重大度Clair の重大度

low

medium

Medium

important

critical

Critical

Debian のマッピング

Debian Oval データベースが重大度情報を提供します。

Debian の重大度Clair の重大度

*

Unknown

Unimportant

Medium

Medium

Critical

Oracle のマッピング

Oracle Oval データベースは重大度情報を提供します。

Oracle の重大度Clair の重大度

該当なし

Unknown

LOW

MODERATE

Medium

IMPORTANT

CRITICAL

Critical

RHEL のマッピング

RHEL Oval データベースは重大度情報を提供します。

RHEL の重大度Clair の重大度

なし

Unknown

Moderate

Medium

Important

Critical

Critical

SUSE のマッピング

SUSE Oval データベースは重大度情報を提供します。

重大度Clair の重大度

なし

Unknown

Moderate

Medium

Important

Critical

Critical

Ubuntu のマッピング

Ubuntu Oval データベースは重大度情報を提供します。

重大度Clair の重大度

Untriaged

Unknown

Negligible

Negligible

Medium

Medium

Critical

Critical

OSV のマッピング
表11.1 CVSSv3
ベーススコアClair の重大度

0.0

Negligible

0.1-3.9

4.0-6.9

Medium

7.0-8.9

9.0-10.0

Critical

表11.2 CVSSv2
ベーススコアClair の重大度

0.0-3.9

4.0-6.9

Medium

7.0-10

Red Hat logoGithubRedditYoutubeTwitter

詳細情報

試用、購入および販売

コミュニティー

Red Hat ドキュメントについて

Red Hat をお使いのお客様が、信頼できるコンテンツが含まれている製品やサービスを活用することで、イノベーションを行い、目標を達成できるようにします。

多様性を受け入れるオープンソースの強化

Red Hat では、コード、ドキュメント、Web プロパティーにおける配慮に欠ける用語の置き換えに取り組んでいます。このような変更は、段階的に実施される予定です。詳細情報: Red Hat ブログ.

会社概要

Red Hat は、企業がコアとなるデータセンターからネットワークエッジに至るまで、各種プラットフォームや環境全体で作業を簡素化できるように、強化されたソリューションを提供しています。

© 2024 Red Hat, Inc.