第5章 リリースの情報
本リリースノートには主に、今回リリースされた Red Hat Satellite 6 のデプロイメント時に考慮すべきテクノロジープレビューの項目、推奨事項、既知の問題、非推奨となった機能について記載します。Red Hat Satellite 6 の本リリースのサポートライフサイクル中にリリースされた更新についての注記は、各更新に付属のアドバイザリーテキストに表示されます。
5.1. 機能拡張
Red Hat Satellite 6 の本リリースには以下の拡張機能が含まれます。
- BZ#1201146
- Azure プロビジョニングサポートの導入により、Azure のコンピュートリソースを作成し、Satellite Web UI、API、または Hammer CLI から Azure に新しいホストをプロビジョニングできます。
- BZ#1215390
- Satellite デプロイメントに 5000 台を超えるホストが含まれる場合には、satellite-installer を使用して事前定義済みの tuning プロファイルを使用して Satellite を設定し、Satellite のパフォーマンスを向上できるようになりました。Capsule では tuning プロファイルを使用できない点に注意してください。
- BZ#1378442
- サテライト API または Hammer CLI を使用して SRPM ファイルタイプのコンテンツをアップロードするためのサポートが追加されました。
- BZ#1474311
- タスク管理と監視を改善するために、Satellite Web UI の Monitor > Tasks ウィンドウに、多くの Web UI 拡張機能が追加されました。長時間実行されるタスクの潜在的な問題を特定して追跡するために、Duration 列が追加されました(BZ#1474311)。ボタンが追加され、タスクの一括キャンセルまたは再開が可能になりました(BZ#1269673、BZ#1777908)。
- BZ#1568046
- 個々のリポジトリーの HTTP プロキシーポリシーを選択できるようになりました。プロキシーポリシーは、プロキシーを使用しないか、グローバルに設定されたプロキシーを使用するか、または特定のプロキシーを使用するかどうかを指定します。
- BZ#1597246
- ホストでリモート実行ジョブが実行される順序をランダム化することを選択できるようになりました。これにより、多数のホストで多数のリモート実行ジョブを実行するときの負荷が軽減されます。
- BZ#1607550
- このリリースには、Ansible Tower インベントリー統合のパフォーマンスを向上させる新しいレポート API が含まれています。
- BZ#1662492
- 新しいエンタイトルメントレポートテンプレートを使用して、Satellite で管理するホストによって消費されるエンタイトルメントを監視できます。
- BZ#1694093
- パフォーマンスを向上させるために、Event タスクおよび Monitor タスクが何らかの理由で停止すると、自動的に再起動されます。自動再起動に失敗すると、アラートがトリガーされます。さらに、Event タスクと Monitor タスクの複数のインスタンスが実行されている場合、それらは自動的に停止し、各タスクのインスタンスが 1 つだけ実行されます。
- BZ#1698154
- ホスト > 同期テンプレート で、Satellite Web UI でテンプレートをインポートおよびエクスポートできるようになりました。Submit をクリックすると、Web UI でインポートまたはエクスポートのステータスが含まれる新しいページが表示されます。
- BZ#1698158
- システムの目的の属性をアクティベーションキーに設定できるようになりました。これにより、そのアクティベーションキーを使用して登録されたホストのシステムの目的が自動的に設定されます。
- BZ#1698181
- Satellite Web UI から Red Hat Enterprise Linux ホストの Web コンソールに直接アクセスできるようになりました。ホスト > すべてのホスト に移動して、ホストの名前をクリックし、Web コンソール をクリックします。ホストの Web コンソールが開き、SSH を使用して自動的に認証されます。最初に satelliter-installer を使用して Web コンソールアクセスを有効にする必要があることに注意してください。
- BZ#1718077
- テンプレートエディターの UI が更新され、使いやすさが向上しました。
- BZ#1718988
- AppStreams に基づいてコンテンツビューフィルターを作成し、AppStreams とその依存関係でコンテンツビューを段階的に更新できるようになりました。
- BZ#1721848
- Hammer CLI および API エンドポイントのGoogle Compute Engine (GCE) コンピュートリソースにサポートが追加されました。
- BZ#1732056
-
Satellite 6.7 は、別の設定を使用して、Red Hat およびカスタムリポジトリーのデフォルトダウンロードポリシーを設定します。デフォルトの
Red Hat リポジトリーダウンロード
デフォルトのポリシー
とデフォルトのカスタムリポジトリーダウンロードポリシーRed Hat リポジトリーダウンロードポリシー
設定のデフォルト値はon_demand
です。Default Custom Repository ダウンロードポリシー
設定のデフォルト値は即時
です。これらの設定は、新たに同期したリポジトリーに影響します。アップグレード後にデフォルト設定を確認するには、Satellite Web UI で 管理 > 設定 に 移動 して、コンテンツ タブをクリックします。 - BZ#1734808
- Ansible のパフォーマンスと安定性を向上させるため、利用可能な Ansible 実装は ansible-runner のみになりました。ansible-playbook 実装は利用できなくなりました。
- BZ#1814595
以前は、Satellite のパスワードのハッシュ化に SHA1 を使用していました。本リリースの一環として、Satellite 6.7 の新規インストールでは、パスワードのハッシュ化に bcrypt を使用します。
Satellite 6.6 から 6.7 にアップグレードすると、ユーザーがパスワードを変更するまで、パスワードのハッシュ化に SHA1 を引き続き使用します。Satellite へのアップグレードの一環として、全ユーザーに対してパスワードの更新を強制することを検討してください。
パスワードのハッシュ化に使用する bcrypt コスト値を変更するには、Satellite Web UI で 管理 > 設定 に 移動 して、認証 タブをクリックし、BCrypt パスワードコスト 設定を編集します。
bcrypt コスト値への変更は、次のパスワードの変更後に実装されます。値が大きいほど安全ですが、bcrypt コスト値が大きいほど、API および UI ログインのパフォーマンスに影響することに注意してください。