6.10. アフィニティーグループ
仮想マシンのアフィニティーにより、特定の仮想マシンが同じホストで一緒に実行されるか、異なるホストで別々に実行されるかを指定するルールのセットを定義することができます。これにより、詳細にわたるワークロードシナリオを作成して、厳格なライセンス要件や高可用性が要求されるワークロードなどの課題に対処することができます。
仮想マシンのアフィニティーは、仮想マシンを 1 つまたは複数のアフィニティーグループに追加することによって仮想マシンに適用します。アフィニティーグループとは、同一のパラメーターセットや条件が適用された複数の仮想マシンのグループです。これらのパラメーターには、アフィニティーグループ内の仮想マシンが同じホストで実行されるようにするポジティブ (一緒に実行) アフィニティー、アフィニティーグループ内の仮想マシンが異なるホストで実行されるようにするネガティブ (個別に実行) アフィニティーが含まれます。
これらのパラメーターにはさらなる条件を適用することができます。たとえば、ハード強制 (外部の条件に関わらず、アフィニティーグループ内の仮想マシンが同じホストまたは異なるホストで確実に実行されるようにする条件) やソフト強制 (可能であれば、アフィニティーグループ内の仮想マシンの実行先に同じホストまたは異なるホストを優先する条件) を適用することができます。
アフィニティーグループ、パラメーター、条件の組み合わせは、アフィニティーポリシーとして知られています。Red Hat Enterprise Virtualization 3.6 以降は、アフィニティーポリシーは、各仮想マシンが次回に起動されるまで待たず、即座に実行中の仮想マシンに適用されます。
注記
アフィニティーグループは、クラスターレベルで仮想マシンに適用されます。仮想マシンがクラスター間で移動すると、その仮想マシンは、移動元のクラスターの全アフィニティーグループから削除されます。
重要
アフィニティーグループは、そのアフィニティーグループが定義されているクラスターに適用されるスケジュールポリシーで
VmAffinityGroups
のフィルターモジュールまたは加重モジュールが有効化されている場合にのみ有効となります。VmAffinityGroups
フィルターモジュールはハード強制の実装に、VmAffinityGroups
加重モジュールはソフト強制の実装に使用されます。
6.10.1. アフィニティーグループの作成
管理ポータルで、新しいアフィニティーグループを作成することができます。
手順6.17 アフィニティーグループの作成
- 仮想マシン タブをクリックして、仮想マシンを 1 つ選択します。
- 詳細ペインで アフィニティーグループ タブをクリックします。
- アフィニティーグループの 名前 および 説明 を入力します。
- ポジティブ のチェックボックスにチェックを入れてポジティブアフィニティーを適用するか、チェックを外してネガティブアフィニティーを適用します。
- 強制 のチェックボックスにチェックを入れてハード強制を適用するか、チェックを外してソフト強制を適用します。
- ドロップダウンリストを使用してアフィニティーグループに追加する仮想マシンを選択します。および のボタンを使用して仮想マシンを追加または削除します。
6.10.2. アフィニティーグループの編集
手順6.18 アフィニティーグループの編集
- 仮想マシン タブをクリックして、仮想マシンを 1 つ選択します。
- 詳細ペインで アフィニティーグループ タブをクリックします。
- ポジティブ および 強制 のチェックボックスを任意の値に変更し、 および ボタンを使用してアフィニティーグループに仮想マシンを追加または削除します。
6.10.3. アフィニティーグループの削除
手順6.19 アフィニティーグループの削除
- 仮想マシン タブをクリックして、仮想マシンを 1 つ選択します。
- 詳細ペインで アフィニティーグループ タブをクリックします。
アフィニティーグループのメンバーであった仮想マシンに適用されていたアフィニティーポリシーは適用されなくなりました。