10.3. 属性暗号化の設定
コマンドラインまたは Web コンソールを使用して、特定の属性の属性暗号化を有効または無効にします。
10.3.1. コマンドラインを使用した属性の暗号化の有効化
(たとえば、AES で暗号化した
userRoot
データベースの telephoneNumber
属性を) Directory Server が保存するように設定するには、以下を行います。
- オプションで、既存の
telephoneNumber
属性を暗号化するには、データベースをエクスポートします。「暗号化したデータベースのエクスポート」を参照してください。 userRoot
データベースのtelephoneNumber
属性の AES 暗号化を有効にします。# dsconf -D "cn=Directory Manager" ldap://server.example.com backend attr-encrypt --add-attr telephoneNumber userRoot
- 既存の属性を暗号化するためにデータベースをエクスポートした場合は、データベースを再インポートします。「暗号化されたデータベースへの LDIF ファイルのインポート」を参照してください。
10.3.2. Web コンソールを使用した属性の暗号化の有効化
(たとえば、AES で暗号化したデータベースの
telephoneNumber
属性を) Directory Server が保存するように設定するには、以下を行います。
- オプションで、既存の
telephoneNumber
属性を暗号化するには、データベースをエクスポートします。「暗号化したデータベースのエクスポート」を参照してください。 - Web コンソールで Directory Server ユーザーインターフェイスを開きます。「Web コンソールを使用した Directory Server へのログイン」を参照してください。
- インスタンスを選択します。
- 接尾辞エントリーを選択します。
- Encrypted Attributes タブを開きます。
- 暗号化する属性の名前を入力します。
- 既存の属性を暗号化するためにデータベースをエクスポートした場合は、データベースを再インポートします。「暗号化されたデータベースへの LDIF ファイルのインポート」を参照してください。
10.3.3. コマンドラインを使用した属性の暗号化の無効化
Directory Server が保存しなくなった属性 (たとえば、
userRoot
データベースに暗号化された telephoneNumber
属性) を設定するには、以下を実行します。
- 必要に応じて、既存の
telephoneNumber
属性を複号するには、データベースをエクスポートします。「暗号化したデータベースのエクスポート」を参照してください。 userRoot
データベースのtelephoneNumber
属性の暗号化を無効にします。# dsconf -D "cn=Directory Manager" ldap://server.example.com backend attr-encrypt --del-attr telephoneNumber userRoot
- 既存の属性を復号するためにデータベースをエクスポートした場合は、データベースを再インポートします。「暗号化されたデータベースへの LDIF ファイルのインポート」を参照してください。
10.3.4. Web コンソールを使用した属性の暗号化の無効化
(たとえば、AES で暗号化したデータベースの
telephoneNumber
属性を) Directory Server が保存するように設定するには、以下を行います。
- オプションで、既存の
telephoneNumber
属性を暗号化するには、データベースをエクスポートします。「暗号化したデータベースのエクスポート」を参照してください。 - Web コンソールで Directory Server ユーザーインターフェイスを開きます。「Web コンソールを使用した Directory Server へのログイン」を参照してください。
- インスタンスを選択します。
- 接尾辞エントリーを選択します。
- Encrypted Attributes タブを開きます。
telephoneNumber
属性の右側にある ボタンをクリックします。- 既存の属性を復号するためにデータベースをエクスポートした場合は、データベースを再インポートします。「暗号化されたデータベースへの LDIF ファイルのインポート」を参照してください。
10.3.5. 属性暗号化の有効化後の一般的な考慮事項
データベースにすでにあるデータの暗号化を有効にしている場合は、以下を実行します。
- 暗号化されていないデータは、サーバーのデータベースページプールのバッキングファイルで保持できます。このデータを削除するには、以下を実行します。
- インスタンスを停止します。
# dsctl instance_name stop
/var/lib/dirsrv/slapd-instance_name/db/guardian
ファイルを削除します。# rm /var/lib/dirsrv/slapd-instance_name/db/guardian
- インスタンスを起動します。
# dsctl instance_name start
- 暗号化を有効にし、データが正常にインポートされた後に、暗号化されていないデータで LDIF ファイルを削除します。
- 暗号化を有効にしたら、データの再インポート時に Directory Server は新しいデータベースを削除し、作成します。
- レプリケーションログファイルは暗号化されません。このデータを保護するには、暗号化されたディスクに保存します。
- サーバーのメモリー (RAM) のデータは暗号化されず、swap パーティションに一時的に保存できます。このデータを保護するには、暗号化された swap 領域を設定します。
重要
暗号化されていないデータを含むファイルを削除すると、このデータは特定の状況で復元できます。