2.2. IdM サーバーおよびサービスのフェイルオーバー動作


SSSD のフェイルオーバーメカニズムは、IdM サーバーとそのサービスを別々に扱います。サーバーのホスト名解決が成功すると、SSSD はマシンがオンラインであると見なし、そのマシン上の必要なサービスへの接続を試みます。サービスへの接続が失敗した場合、SSSD はマシン全体やマシン上の他のサービスではなく、その特定のサービスだけをオフラインと見なします。

ホスト名の解決に失敗した場合、SSSD はマシン全体をオフラインと見なし、そのマシン上のどのサービスにも接続を試行しません。

すべてのプライマリーサーバーが利用できない場合、SSSD は設定されたバックアップサーバーへの接続を試みます。バックアップサーバーに接続している間、SSSD は定期的にプライマリーサーバーの 1 つに再接続を試み、プライマリーサーバーが利用可能になるとすぐに接続します。これらの試行の間隔は、failover_primary_timeout オプションによって制御されます。デフォルトは 31 秒です。

すべての IdM サーバーにアクセスできなくなった場合、SSSD はオフラインモードに切り替わります。この状態では、SSSD はサーバーが利用可能になるまで 30 秒ごとに接続を再試行します。

2.2.1. サーバー側の負荷分散およびサービスの可用性

複数の IdM レプリカをインストールして、IdM で負荷分散および高可用性を実行できます。

  • 地理的に分散したネットワークがある場合には、データセンターごとに複数の IdM レプリカを設定することで、IdM クライアントと、最寄りのアクセス可能なサーバーとの間のパスを短くできます。
  • Red Hat は、最大 60 のレプリカを持つ環境に対応します。
  • IdM レプリケーションメカニズムでは、アクティブ/アクティブのサービスの可用性 (全 IdM レプリカのサービスを同時利用可) を提供します。
注記

Red Hat では、IdM と他の負荷分散ソフトウェアまたは高可用性 (HA) ソフトウェアを組み合わせることを推奨していません。

サードパーティーの高可用性ソリューションの多くは、アクティブ/パッシブのシナリオを想定しており、IdM へのサービスが不要に中断されてしまう可能性があります。他のソリューションでは、クラスター化されたサービスごとに仮想 IP または単一のホスト名を使用します。このような方法はすべて、通常、IdM ソリューションが提供するタイプのサービスの可用性では適切に機能しません。また、Kerberos との統合性が非常に低く、デプロイメントのセキュリティーと安定性が全体的に低下します。

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