7.3. スワップファイルシステムをシングルパスデバイスからマルチパスデバイスに移動する
デフォルトでは、swap デバイスは論理ボリュームとして設定されます。論理ボリュームグループを設定する物理ボリュームでマルチパスを設定している限り、このようなデバイスをマルチパスデバイスとして構成する特別な手順は必要ありません。ただし、swap デバイスが LVM ボリュームではなく、デバイス名でマウントする場合には、/etc/fstab
ファイルに、適切なマルチパスデバイス名を設定しないといけない場合があります。
手順
/etc/multipath/wwids
ファイルにデバイスの WWID を追加します。# multipath -a /dev/sdb wwid '3600d02300069c9ce09d41c4ac9c53200' added
/dev/sdb は、スワップデバイス名に置き換えます。
設定ファイルの設定が正しく行われたことを確認するため、
multipath
コマンドを実行して、次のような行が出力されていることを検索します。date wwid: ignoring map
これは、コマンドがマルチパスデバイスの作成に失敗したことを示しています。
たとえば、デバイスの WWID が 3600d02300069c9ce09d41c4ac9c53200 の場合は、次のような行が出力に表示されます。
#
multipath
Oct 21 09:37:19 | 3600d02300069c9ce09d41c4ac9c53200: ignoring map/etc/multipath.conf
ファイルに、swap デバイスのエイリアスを設定します。multipaths { multipath { wwid WWID_of_swap_device alias swapdev } }
/etc/fstab
ファイルで、root デバイスへの古いデバイスパスを、マルチパスデバイスに置き換えます。たとえば、
/etc/fstab
ファイルに、以下のようなエントリーがあるとします。/dev/sdb2 swap swap defaults 0 0
エントリーを以下のように変更します。
/dev/mapper/swapdev swap swap defaults 0 0
multipath を使用して initramfs ファイルシステムを再構築します。
# dracut --force -H --add multipath
- マシンをシャットダウンします。
- マシンを起動します。
- 他のパスがマシンから見えるようにする。
検証
スワップデバイスがマルチパスデバイス上にあるかどうかを確認します。
# swapon -s Filename Type Size Used Priority /dev/dm-3 partition 4169724 0 -2
ファイル名は、マルチパススワップデバイスと一致させる必要があります。
# readlink -f /dev/mapper/swapdev /dev/dm-3