5.2. 追加ラベルの時系列 (time series) およびアラートへの割り当て
Prometheus の外部ラベル機能を使用して、Prometheus から送信されるすべての時系列とアラートにカスタムラベルを付けることができます。
前提条件
OpenShift Container Platform のコアモニタリングコンポーネントを設定する場合、以下を実行します。
-
cluster-admin
クラスターロールを持つユーザーとしてクラスターにアクセスできる。 -
cluster-monitoring-config
ConfigMap
オブジェクトを作成している。
-
ユーザー定義のプロジェクトをモニターするコンポーネントを設定する場合:
-
cluster-admin
クラスターロールを持つユーザーとして、またはopenshift-user-workload-monitoring
プロジェクトのuser-workload-monitoring-config-edit
ロールを持つユーザーとして、クラスターにアクセスできる。 - クラスター管理者は、ユーザー定義プロジェクトのモニタリングを有効にしている。
-
-
OpenShift CLI (
oc
) がインストールされている。
手順
ConfigMap
オブジェクトを編集します。カスタムラベルを、OpenShift Container Platform のコアプロジェクトをモニターする Prometheus インスタンスから出るすべての時系列およびアラートに割り当てるには、以下を実行します。
openshift-monitoring
プロジェクトでcluster-monitoring-config
ConfigMap
オブジェクトを編集します。$ oc -n openshift-monitoring edit configmap cluster-monitoring-config
data/config.yaml
の下にすべてのメトリクスについて追加する必要のあるラベルのマップを定義します。apiVersion: v1 kind: ConfigMap metadata: name: cluster-monitoring-config namespace: openshift-monitoring data: config.yaml: | prometheusK8s: externalLabels: <key>: <value> 1
- 1
<key>: <value>
をキーと値のペアのマップに置き換えます。ここで、<key>
は新規ラベルの一意の名前で、<value>
はその値になります。
警告-
prometheus
またはprometheus_replica
は予約され、上書きされるため、これらをキー名として使用しないでください。 -
キー名に
cluster
またはmanaged_cluster
を使用しないでください。これらを使用すると、開発者ダッシュボードでデータが表示されなくなる問題が発生する可能性があります。
たとえば、リージョンと環境に関するメタデータをすべての時系列とアラートに追加するには、次の例を使用します。
apiVersion: v1 kind: ConfigMap metadata: name: cluster-monitoring-config namespace: openshift-monitoring data: config.yaml: | prometheusK8s: externalLabels: region: eu environment: prod
- 変更を適用するためにファイルを保存します。新しい設定は自動的に適用されます。
カスタムラベルを、ユーザー定義のプロジェクトをモニターする Prometheus インスタンスから出るすべての時系列およびアラートに割り当てるには、以下を実行します。
openshift-user-workload-monitoring
プロジェクトでuser-workload-monitoring-config
ConfigMap
オブジェクトを編集します。$ oc -n openshift-user-workload-monitoring edit configmap user-workload-monitoring-config
data/config.yaml
の下にすべてのメトリクスについて追加する必要のあるラベルのマップを定義します。apiVersion: v1 kind: ConfigMap metadata: name: user-workload-monitoring-config namespace: openshift-user-workload-monitoring data: config.yaml: | prometheus: externalLabels: <key>: <value> 1
- 1
<key>: <value>
をキーと値のペアのマップに置き換えます。ここで、<key>
は新規ラベルの一意の名前で、<value>
はその値になります。
警告-
prometheus
またはprometheus_replica
は予約され、上書きされるため、これらをキー名として使用しないでください。 -
キー名に
cluster
またはmanaged_cluster
を使用しないでください。これらを使用すると、開発者ダッシュボードでデータが表示されなくなる問題が発生する可能性があります。
注記openshift-user-workload-monitoring
プロジェクトでは、Prometheus はメトリクスを処理し、Thanos Ruler はアラートおよび記録ルールを処理します。user-workload-monitoring-config
ConfigMap
オブジェクトでprometheus
のexternalLabels
を設定すると、すべてのルールではなく、メトリクスの外部ラベルのみが設定されます。たとえば、リージョンと環境に関するメタデータを、ユーザー定義プロジェクトに関連するすべての時系列とアラートに追加するには、次の例を使用します。
apiVersion: v1 kind: ConfigMap metadata: name: user-workload-monitoring-config namespace: openshift-user-workload-monitoring data: config.yaml: | prometheus: externalLabels: region: eu environment: prod
- 変更を適用するためにファイルを保存します。新しい設定の影響を受ける Pod は自動的に再デプロイされます。
関連情報
- モニタリング config map を作成する手順は、モニタリングスタックの設定の準備 を参照してください。
- ユーザー定義プロジェクトのモニタリングの有効化