第17章 更新全般
Red Hat Enterprise Linux 6.2 の Matahari は、x86 および AMD64 アーキテクチャでのみ完全にサポートされています。他のアーキテクチャ用のビルドは、テクノロジープレビューとされています。
Red Hat Enterprise Linux 6.2 は ABRT 2.0 を導入しています。ABRT は、ローカルシステム上でのソフトウェアクラッシュの詳細をログ記録して、Red Hat サポートを含め様々な問題追跡チケットシステムに問題を報告するインターフェース (グラフィカルとコマンドラインベースの両方) を提供します。この更新により、次の拡張機能が実現します。
- 新しい構文による、さらに柔軟な設定が可能です。
- プラグインプロセスの分離機能 (プラグインは別々のプロセスで実行され、プロセス間通信により他のプロセスと通信を行う)。こうした設計による利点は、以下のとおりです。
- プラグインのバグはメインのデーモンを破壊しません。
- 大半のプロセスは通常ユーザー (root 以外のユーザー) で行われるため、よりセキュアです。
- プラグインはどのプログラミング言語でも記述できます。
- バックエンドの報告は、すべての Red Hat 問題報告ツール全体に渡って共有されます。
- ABRT、sealert、python-meh (Anaconda、firstboot) のすべてのユーザーです。
- 上記のすべてのツールは同じ設定を共有するため、記述しなければならないのは 1 回のみです。
注記
Red Hat Enterprise Linux 6.2 は System z の Linux に最適化された線形代数数式ライブラリを実現します。それにより、コンパイラは高いプロファイル機能用にコードを生成できるため、最新ハードウェア機能が持つ利点を活用できます。
Red Hat Enterprise Linux 6.2 では Wacom デバイスへのサポートを向上しました。デバイスが取り外されて接続し直した後に、デバイスを再設定する必要はなくなりました。
NetworkManager はバッググラウンドでワイヤレスネットワークをスキャンするため、良質なユーザーエクスペリエンスを実現できます。
gnome-system-monitor ユーティリティは、CPU が 64 を越えるシステムを監視することができます。