第14章 高可用性
ファイルシステムリソースとして Red Hat Enterprise Linux 6.2 High Availability アドオンと併せた XFS の使用は、完全にサポートされるようになりました。
VMWare ベースのゲスト内で実行するアプリケーションは、高可用性用に設定できるようになりました。また、環境内の GFS2 共有ストレージファイルシステムの使用も完全にサポートしています。必要な場合に、ゲストをフェンスできる新しい SOAP ベースのフェンスエージェントが追加されました。
クラスタを設定するための Web ベースの管理 UI である Luci は、以下の機能を含むよう更新されました。
- RBAC (ロールベースアクセス制御) では、特定のクラスタ動作にアクセスするユーザークラスを定義することによって細かなアクセスレベルを有効にしました。
- クラスタ内の破壊的な操作に対する応答時間を改善しました。
IP マルチキャストがクラスタトランスポートに対する唯一のオプションでした。IP マルチキャストは本質的に設定が複雑で、多くの場合ネットワークスイッチの再設定が必要です。一方で、UDP-Unicast はクラスタの設定にシンプルな方法を使用する、クラスタ通信用の確立したプロトコルです。UDP-Unicast は初めはテクノロジープレビューとして導入され、現在では完全にサポートされるようになりました。
watchdog は、Linux で利用できる一般的なタイマーサービスで、システムリソースを定期的に監視するために使用します。フェンスエージェントは watchdog と統合したため、fence_scsi
を使用したノードフェンシング後に watchdog サービスはノードをリブートできるようになりました。これにより、fence_scsi
を使用したノードフェンシング後に手動介入してノードをリブートする必要性がありません。