3.5.3. 関連する値の増加
アレイ内の一意の鍵の関連する値を増やすには、
++
を使用します。
array_name[index_expression] ++
ここでも、
index_expression
にハンドラー関数を使用できます。たとえば、仮想ファイルシステムへの読み込み (vfs.read
イベントを使用) を特定のプロセスが実行した回数を計算したい場合は、以下のプローブを使用します。
例3.14 vfsreads.stp
probe vfs.read { reads[execname()] ++ }
例3.14「vfsreads.stp」 では、プローブが最初にプロセス名
gnome-terminal
を返す際 (つまり、gnome-terminal
が初めて VFS 読み込みを実行する際)、そのプロセス名は一意の鍵 gnome-terminal
に関連する値 1 が付いたものになります。プローブがプロセス名 gnome-terminal
を次に返す際には、SystemTap は gnome-terminal
の関連する値を 1 増やします。SystemTap は、プローブがプロセス名を返す際にこの演算を すべての プロセス名に対して実行します。