第11章 3scale WebAssembly モジュール
threescale-wasm-auth
モジュールは、Service Mesh にプラグインされ、Red Hat 3scale API Management を使用して受信リクエストを承認できるようにする WebAssembly モジュールです。Service Mesh の機能を拡張し、マイクロサービスの認証、分析、課金などの完全な API 管理機能を提供します。
Service Mesh は、トラフィック管理、サービス検出、負荷分散、セキュリティーなどの機能を備えたインフラストラクチャー層に焦点を当てています。API 管理は、API の作成、公開、管理に重点を置いています。
Service Mesh と 3scale を組み合わせることで、マイクロサービスと API の信頼性、スケーラビリティー、セキュリティー、パフォーマンスを向上させることができます。
threescale-wasm-auth
モジュールは、3scale 2.11 以降と Red Hat OpenShift Service Mesh 2.1.0 以降のインテグレーションで実行されます。
前提条件
- 管理者権限が設定された 3scale アカウント
Service Mesh 2.4 以降のインストール。
- Service Mesh 2.3 は現在、OSSM-3647 のため動作しません。
- Service Mesh 2.1 および 2.2 については、3scale WebAssembly モジュールの使用 を参照してください。
Service Mesh 内で実行されるアプリケーション。
- Bookinfo サンプルアプリケーション を使用します。
OpenShift Container Platform (OCP) のクラスター管理者は、WasmPlugin カスタムリソースを介して 3scale への HTTP リクエストを承認するように threescale-wasm-auth
モジュールを設定できます。次に、Service Mesh はモジュールをサイドカーに注入してホストサービスを公開し、モジュールを使用してプロキシーリクエストを処理できるようにします。
3scale の観点から見ると、threescale-wasm-auth
モジュールはゲートウェイとして機能し、Service Mesh と統合するときに APIcast を置き換えます。これは、一部の APIcast 機能、特にポリシー、ステージング環境、実稼働環境が使用できないことを意味します。
11.1. Bookinfo アプリケーションを Service Mesh にデプロイする
Service Mesh のサンプル Bookinfo アプリケーションを使用して、3scale で Service Mesh を設定する手順をデモンストレーションできます。
手順
Bookinfo アプリケーションをデプロイします。
- Bookinfo サンプルアプリケーション を参照してください。
アプリケーションが利用可能であることを確認します。
$ export GATEWAY_URL=$(oc -n istio-system get route istio-ingressgateway -o jsonpath='{.spec.host}') $ curl -I "http://$GATEWAY_URL/productpage" HTTP/1.1 200 OK