第11章 カスタムネットワークインターフェイステンプレート
本章では、9章基本的なネットワーク分離で説明した概念および手順に続いて、ご自分の環境のノードに適したカスタムネットワークインターフェイステンプレートのセットを作成する方法について説明します。これには、以下のものが含まれます。
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					ネットワーク分離を有効にするための環境ファイル (/usr/share/openstack-tripleo-heat-templates/environments/network-isolation.yaml)
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					ネットワークのデフォルト値を設定するための環境ファイル (/usr/share/openstack-tripleo-heat-templates/environments/network-environment.yaml)
- 各ノードの NIC レイアウトを定義するためのテンプレート。オーバークラウドのコアテンプレートコレクションには、さまざまなユースケースに対応する複数のデフォルトが含まれます。この場合、カスタムテンプレートのベースとしてデフォルトをレンダリングします。
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					NIC を有効にするためのカスタム環境ファイル。以下の例では、カスタムインターフェイステンプレートを参照するカスタム環境ファイル (/home/stack/templates/custom-network-configuration.yaml) を用いています。
- ネットワーク設定パラメーターをカスタマイズするその他の環境ファイル。
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					ネットワークのカスタマイズを使用する場合には、カスタム network_dataファイル
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					追加のネットワークまたはカスタムコンポーザブルネットワークを作成する場合には、カスタム network_dataファイルおよびカスタムroles_dataファイル
				openstack overcloud netenv validate コマンドを実行して、network-environment.yaml ファイルの構文を検証します。このコマンドにより、Compute、コントローラー、ストレージ、およびコンポーザブルロールのネットワークファイルの個別 nic-config ファイルも検証されます。-f または --file オプションを使用して、検証するファイルを指定します。
			
openstack overcloud netenv validate -f ~/templates/network-environment.yaml
$ openstack overcloud netenv validate -f ~/templates/network-environment.yaml11.1. カスタムネットワークアーキテクチャー
デフォルトの NIC テンプレートは、特定のネットワーク設定には適しない場合があります。たとえば、特定のネットワークレイアウトに適した、専用のカスタム NIC テンプレートを作成しなければならない場合があります。また、コントロールサービスとデータサービスを異なる NIC に分離しなければならない場合があります。このような場合には、サービスから NIC への割り当てを以下のようにマッピングすることができます。
- NIC1 (プロビジョニング): - Provisioning / Control Plane
 
- NIC2 (コントロールグループ) - Internal API
- Storage Management
- External (パブリック API)
 
- NIC3 (データグループ) - Tenant Network (VXLAN トンネリング)
- Tenant VLAN / Provider VLAN
- Storage
- External VLAN (Floating IP/SNAT)
 
- NIC4 (管理) - Management