4.3. SLI と SLO の定義
以下に、上記のサービスの説明と Red Hat build of Keycloak で利用可能なメトリクスに基づいた SLI と SLO の例を示します。
これらの SLO は実際のシステム負荷とは関係がありませんが、レスポンスが遅い場合にユーザーはシステム負荷を気にしたりしないため、これは意図された設定です。
一方で、ステークホルダーとサービスレベルアグリーメント (SLA) を締結した場合は、これによりシステム負荷が増加し、スケーリングのしきい値に到達するため、Red Hat build of Keycloak の実行者として Red Hat build of Keycloak が受信するトラフィックに対して制限を定義することを検討するでしょう。
特徴 | サービスレベルインジケーター | サービスレベル目標* | メトリクスソース |
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可用性 | 監視システムによって測定された、Red Hat build of Keycloak がリクエストに応答できる時間の割合 | Red Hat build of Keycloak は、1 カ月の 99.9% が利用可能になるはずです (1 カ月あたり 44 分間は利用不可)。 |
Prometheus |
レイテンシー | サーバーが測定する、認証関連の HTTP リクエストに対するレスポンス時間 | 30 日間で、認証関連リクエスト全体の 95% が 250 ミリ秒未満でなければなりません。 |
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エラー | サーバーが測定する、サーバーの問題により失敗した認証リクエスト | サーバー問題を原因とする認証リクエストのエラー率は、30 日間で 0.1% 未満である必要があります。 |
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* これらの SLO ターゲット値は例であり、ユースケースとデプロイメントに合わせて調整する必要があります。