5.8. マルチサイトデプロイメント用の埋め込み Infinispan メトリクス


メトリクスを使用してキャッシュの健全性を監視します。

これは、メトリクスを使用したトラブルシューティング 章の一部です。

5.8.1. 前提条件

  • Red Hat build of Keycloak でメトリクスを有効にしている。詳細は、メトリクスから洞察を得る の章を参照してください。
  • メトリクスを収集する監視システム。

5.8.2. メトリクス

グローバルタグ

cache=<name>
キャッシュの名前。

5.8.2.1. サイズ

これら 2 つのメトリクスを使用して、キャッシュ内のエントリーの数を監視します。キャッシュがクラスター化されている場合、各エントリーには所有者ノードと、異なるノードの 0 個以上のバックアップコピーが存在します。

ヒント

一意のエントリーサイズメトリクスを合計して、クラスターのエントリーの合計数を取得します。

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メトリクス説明

vendor_statistics_approximate_entries

バックアップコピーを含む、ノードによって保存されるエントリーの概数。

vendor_statistics_approximate_entries_unique

バックアップコピーを除く、ノードによって保存されるエントリーの概数。

5.8.2.2. データアクセス

次のメトリクスは、読み取り、書き込み、およびその期間などのキャッシュアクセスを監視します。

5.8.2.2.1. 保存

保存操作は、キャッシュに保存されている値を書き込む、または更新する書き込み操作です。

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メトリクス説明

vendor_statistics_store_times_seconds_count

保存リクエストの合計数。

vendor_statistics_store_times_seconds_sum

すべての保存リクエストの合計所要時間。

注記

ヒストグラムを有効にすると、パーセンタイルバケットが利用可能になります。これらはヒートマップを作成するのに役立ちますが、パーセンタイルバケットを収集して公開すると、デプロイメントのパフォーマンスに悪影響を与える可能性があります。

5.8.2.2.2. 読み取り

読み取り操作はキャッシュから値を読み取ります。2 つのグループに分類でき、値が見つかった場合はヒット、見つからなかった場合はミスとなります。

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メトリクス説明

vendor_statistics_hit_times_seconds_count

ヒットに該当する読み取りリクエストの合計数。

vendor_statistics_hit_times_seconds_sum

ヒットに該当するすべての読み取りリクエストの合計所要時間。

vendor_statistics_miss_times_seconds_count

ミスに該当する読み取りリクエストの合計数。

vendor_statistics_miss_times_seconds_sum

ミスに該当するすべての読み取りリクエストの合計所要時間。

注記

ヒストグラムを有効にすると、パーセンタイルバケットが利用可能になります。これらはヒートマップを作成するのに役立ちますが、パーセンタイルバケットを収集して公開すると、デプロイメントのパフォーマンスに悪影響を与える可能性があります。

5.8.2.2.3. 削除

削除操作はキャッシュから値を削除します。2 つのグループに分類でき、値が存在する場合はヒット、値が存在しない場合はミスとなります。

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メトリクス説明

vendor_statistics_remove_hit_times_seconds_count

ヒットに該当する削除リクエストの合計数。

vendor_statistics_remove_hit_times_seconds_sum

ヒットに該当するすべての削除リクエストの合計所要時間。

vendor_statistics_remove_miss_times_seconds_count

ミスに該当する削除リクエストの合計数。

vendor_statistics_remove_miss_times_seconds_sum

ミスに該当するすべての削除リクエストの合計所要時間。

注記

ヒストグラムを有効にすると、パーセンタイルバケットが利用可能になります。これらはヒートマップを作成するのに役立ちますが、パーセンタイルバケットを収集して公開すると、デプロイメントのパフォーマンスに悪影響を与える可能性があります。

ヒント

users および realms キャッシュの場合、データベースの無効化は削除操作に変換されます。これらのメトリクスは、データベースエンティティーがどのくらいの頻度で変更され、そのためにキャッシュから削除されるかを示す優れた指標です。

Hit Ratio for read and remove operations

式を使用して、Prometheus などのシステムのキャッシュのヒット率を計算できます。たとえば、読み取り操作のヒット率は次のように表されます。

vendor_statistics_hit_times_seconds_count
/
(vendor_statistics_hit_times_seconds_count
 + vendor_statistics_miss_times_seconds_count)
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Read/Write ratio

上記のメトリクスを使用すると、式を使用してキャッシュの読み取り/書き込み比率を計算できます。

(vendor_statistics_hit_times_seconds_count
 + vendor_statistics_miss_times_seconds_count)
/
(vendor_statistics_hit_times_seconds_count
 + vendor_statistics_miss_times_seconds_count
 + vendor_statistics_remove_hit_times_seconds_count
 + vendor_statistics_remove_miss_times_seconds_count
 + vendor_statistics_store_times_seconds_count)
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5.8.2.2.4. エビクション

エビクションは、キャッシュサイズを制限するプロセスであり、いっぱいになるとエントリーが削除され、新しいエントリーをキャッシュするためのスペースが確保されます。Red Hat build of Keycloak は、usersrealmsauthorization 内のデータベースエンティティーをキャッシュするため、データベースアクセスは常にエビクションイベントで進行します。

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メトリクス説明

vendor_statistics_evictions

エビクションイベントの合計数。

エビクション率

エビクションの急増と非常に高いデータベース CPU 使用率は、users または realms のキャッシュが小さすぎて、データベースからデータを頻繁に再ロードする必要があるためレスポンスが遅くなり、Red Hat build of Keycloak の操作がスムーズに実行できないことを意味します。十分なメモリーが利用可能な場合は、CLI オプションの cache-embedded-users-max-count または cache-embedded-realms-max-count を使用して、最大キャッシュサイズを増やすことを検討してください。

5.8.2.3. トランザクション

トランザクションキャッシュは、トランザクションを完了するために、One-Phase-Commit と Two-Phase-Commit の両方のプロトコルを使用します。これらのメトリクスは操作時間を追跡します。

注記

PESSMISTIC ロックモードでは、One-Phase-Commit が使用され、コミットリクエストは作成されません。

ヒント

正常なクラスターでは、ロールバックの数はゼロになります。デッドロックはまれですが、ロールバックの回数は増加します。

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メトリクス説明

vendor_transactions_prepare_times_seconds_count

準備リクエストの合計数。

vendor_transactions_prepare_times_seconds_sum

すべての準備リクエストの合計所要時間。

vendor_transactions_rollback_times_seconds_count

ロールバックリクエストの合計数。

vendor_transactions_rollback_times_seconds_sum

すべてのロールバックリクエストの合計所要時間。

vendor_transactions_commit_times_seconds_count

コミットリクエストの合計数。

vendor_transactions_commit_times_seconds_sum

すべてのコミットリクエストの合計所要時間。

注記

ヒストグラムを有効にすると、パーセンタイルバケットが利用可能になります。これらはヒートマップを作成するのに役立ちますが、パーセンタイルバケットを収集して公開すると、デプロイメントのパフォーマンスに悪影響を与える可能性があります。

5.8.3. 次のステップ

メトリクスを使用したトラブルシューティング に戻るか、外部 Data Grid メトリクス に進みます。

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