第3章 OSTree システムでの MicroShift RPM の更新について
Red Hat Enterprise Linux for Edge (RHEL for Edge)などの rpm-ostree
システムで MicroShift を更新するには、新しいバージョンの MicroShift を含む新しいオペレーティングシステムイメージを構築する必要があります。MicroShift が組み込まれた rpm-ostree
イメージを用意したら、そのオペレーティングシステムイメージを起動するようにシステムに指示します。
パッチおよびマイナーバージョン更新の場合も手順は同じです。たとえば、4.14.0 から 4.14.1、または 4.14 から 4.15 にアップグレードするには、同じ手順を使用します。
Red Hat Device Edge リリースの互換性に関する表
Red Hat Device Edge の 2 つの製品は、デバイスエッジコンピューティングのための単一のソリューションとして連携して動作します。製品を正しく組み合わせるには、次の表に示すように、それぞれの検証済みリリースを一緒に使用してください。
RHEL for Edge バージョン | MicroShift バージョン | MicroShift のリリースステータス | MicroShift のサポート対象の更新 |
9.2、9.3 | 4.14 | 一般提供 |
4.14.0 |
9.2 | 4.13 | テクノロジープレビュー | なし |
8.7 | 4.12 | 開発者プレビュー | なし |
ダウングレードはサポートされていません。次の手順はアップグレード専用です。
3.1. OSTree システムでの更新の適用
Red Hat Enterprise Linux for Edge (RHEL for Edge) などの rpm-ostree
システムで MicroShift を更新するには、新しいバージョンの MicroShift を新しいオペレーティングシステムイメージに埋め込みます。使用する手順は、既存のデプロイメントがどのように設定されているかによって異なります。次の手順では、実行できる一般的なステップと、RHEL for Edge ドキュメントへのリンクを示します。RHEL for Edge ドキュメントは、更新されたオペレーティングシステムイメージのビルドについて詳しく説明しているリソースです。この更新方式では、バックアップとシステムロールバックが自動的に行われます。
このワークフローを使用して、MicroShift クラスターで実行されているアプリケーションを更新することもできます。更新を開始する前に、MicroShift および RHEL for Edge の更新先のバージョンとアプリケーション間の互換性を確認してください。
前提条件
- MicroShift をインストールするためのシステム要件が満たされている。
- ホストへの root ユーザーアクセス権を持っている。
- 使用中の MicroShift のバージョンと使用を準備をしている RHEL for Edge イメージとの間に互換性がある。
このプロセスで MicroShift をダウングレードすることはできません。ダウングレードはサポートされていません。
手順
次のコマンドを実行して、MicroShift の RPM をプルするために必要な
rhocp-4.14
RPM リポジトリーソースを追加するための Image Builder 設定ファイルを作成します。$ cat > rhocp-4.14.toml <<EOF id = "rhocp-4.14" name = "Red Hat OpenShift Container Platform 4.14 for RHEL 9" type = "yum-baseurl" url = "https://cdn.redhat.com/content/dist/layered/rhel9/$(uname -m)/rhocp/4.14/os" check_gpg = true check_ssl = true system = false rhsm = true EOF
次のコマンドを実行して、RPM 更新ソースを Image Builder に追加します。
$ sudo composer-cli sources add rhocp-4.14.toml
新しいバージョンの MicroShift を含む、RHEL for Edge の新しいイメージをビルドします。必要な手順を確認するには、次のドキュメントを使用してください。
RHEL for Edge の新しいイメージを使用するようにホストを更新します。必要な手順を確認するには、次のドキュメントを使用してください。
次のコマンドを実行して、ホストを再起動して更新を適用します。
$ sudo systemctl reboot