5.6. 満杯のストレージクラスターからのデータの削除


Ceph は、mon_osd_full_ratio パラメーターで指定された容量に到達した OSD の I/O 操作を自動的に防ぎ、full osds エラーメッセージを返します。

この手順では、このエラーを修正するために不要なデータを削除する方法を説明します。

注記

mon_osd_full_ratio パラメーターは、クラスターの作成時に full_ratio パラメーターの値を設定します。その後は、mon_osd_full_ratio の値を変更することはできません。full_ratio 値を一時的に増やすには、代わりに set-full-ratio を増やします。

前提条件

  • Ceph Monitor ノードへのルートレベルのアクセス。

手順

  1. Cephadm シェルにログインします。

    例:

    [root@host01 ~]# cephadm shell

  2. full_ratio の現在の値を判別します。デフォルトでは 0.95 に設定されます。

    [ceph: root@host01 /]# ceph osd dump | grep -i full
    full_ratio 0.95
  3. set-full-ratio の値を 0.97 に一時的に増やします。

    [ceph: root@host01 /]# ceph osd set-full-ratio 0.97
    重要

    Red Hat は、set-full-ratio を 0.97 を超える値に設定しないことを強く推奨します。このパラメーターを高い値に設定すると、リカバリーが難しくなります。その結果、OSD を完全に復元できなくなる可能性があります。

  4. パラメーターを 0.97 に正常に設定していることを確認します。

    [ceph: root@host01 /]# ceph osd dump | grep -i full
    full_ratio 0.97
  5. クラスターの状態を監視します。

    [ceph: root@host01 /]# ceph -w

    クラスターの状態が full から nearfull に変わると、不要なデータが削除されます。

  6. full_ratio の値を 0.95 に設定します。

    [ceph: root@host01 /]# ceph osd set-full-ratio 0.95
  7. パラメーターを 0.95 に正常に設定していることを確認します。

    [ceph: root@host01 /]# ceph osd dump | grep -i full
    full_ratio 0.95

関連情報

  • Red Hat Ceph Storage トラブルシューティングガイドFull OSD セクション
  • Red Hat Ceph Storage トラブルシューティングNearfull OSD セクション
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